郷愁をさそうバラエヂゴ

同じ木イチゴでも、木の背丈が低くツタ状になって伸び、日当たりのよい場所をとくに好むバライチゴ(ナワシロイチゴ?)が熟れる季節入りです。

私らが童の頃の夏は、夏休みに入ればまずこのエヂゴ(イチゴ)をめざして目の前の堤防に向かったもの。この堤防は、昭和22年7月23日の大洪水で村の歴史に刻まれる大被害の後につくられました。当時、むらの人々は完全流失し河川と化した田畑の復興をあきらめ、それ以上の被害再発を防ぐためだったでしょう、旧圃場の外側にこの堤防建設がすすめられました。

鉄線の蛇籠と今ではそんなに見ることのない木工沈床でつくられた堤防は日当たりがよく、そこは幾年かたつうちにバライチゴの絶好の植生地となりました。半ば欠食児童みたいな私たち童にとって、夏はクマエヂゴ、モヂエヂゴ(エビカライチゴ)、バラエヂゴ、いくらか経ってクルミ、そして秋はアギビ(アケビ)と、食べ物の楽園みたいなところでした。

瀬とふれる蛇籠と沈床は魚たちのたまり場でもあり、川が2つに分かれる広いせせらぎと淵もふくめ、イワナ、川ザッコ(ウグイ)、カジカも最適の捕獲場所で、川、河川敷、堤防は、童たちの自然公園ともいえる場所でした。

▼オニヤンマを含めほとんどのトンボの羽化がほぼ終わったようで、わたしたちのまわりはトンボ、トンボ、トンボでいっぱいです。「農作物にとりつく害虫も、彼らが食べてくれる量はかなりだろうなぁ」などと、風流とは縁のない「益虫」という眼でイチゴのそばにいるトンボを見つめました。

▼きのうのブログ、読み直しを一度もしないままでした。後で読んでみて、あまりにもお粗末な文字ならべに「ありゃりゃぁ」です。4箇所ほど書き直しをしています。失礼いたしました。今月のはじめだったか、村外に住むある方から、「最近、文が乱れぎみよ」という旨を言われました。公の手段からの発信です。気をつけねば。