昔語りのつどい

週間予報では雪だるまを覚悟していた週末から日曜日でしたが、きのうなどは予報にはなかった青空がのぞめるうれしい天気となりました。いまの時期の天気は変わりやすく、これだけ予報とちがう天候となるのですから、2月~3月の週間予報はそれだけむずかしいということなのでしょう。

おかげさまで、国民文化祭の承継事業として計画された昔語り「出羽の国の昔っこ」は、穏やかな陽射しの下「ゆるるん」を会場に開かれました。

CIMG2380-1CIMG2382-1CIMG2383-1CIMG2384-1CIMG2385-1CIMG2386-1遠くは盛岡市、新庄市、秋田市、村の昔っこの会会員さんをふくめ6人のみなさんによるなめらかな語りは、お一人2演題でしたが、あっという間に2時間を過ぎました。

交流会が開かれたホテルブランで会員の方々にお聞きしたところ、一人1演目7分という時間設定があるようでした。多くの語り部が演ずる催しではたいがいがこうした時間設定があるようです。たとえば今回のように7分にあわせるとすれば、演目によっては本来の語りの筋のいくつかを省かねばならず「伝えたいことを、伝えるのがなかなかむずかしい」というご苦労があることを知りました。

そういう制約があるなかでもあれだけのすばらしい語りができるのですから、みなさんの表現力はほんとに豊かだと感じました。

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▼ゆるるんに出かける前の陽射しの合間、久しぶりに訪れた童とともに河川敷を散策。雪原は先週までの雨でだいぶ締まり、川岸まで程度の距離なら童でも楽に歩けるようになっています。

いつもの年なら2月は川の水が少なくなる時期なのに、今年は、やはり先週までの雨続きなどもあって成瀬川は2月にはみられない勢いと春色をやや帯びた流れとなっています。

CIMG2367-1川岸では、しばらく雪玉投げをし、リュックに詰めたおやつを取り出して石に腰を下ろしゆっくりと流れを目に。童は足もとに動くユキムシを手にしました。岸辺には白鳥の羽も落ちています。虫にも渡り鳥にも春を感じさせるうごきが日ごとに増してきて、早いもの、2月ももう終わりです。

食肉加工センターの指定管理者は(株)羽後の國ファーム

今月2回目の議会臨時会議が開かれた。

案件は、いずれも村施設の指定管理者の指定。新しくつくられた食肉加工センターは(株)羽後の國ファームを指定管理者とし、指定期間は5年。ほかの4施設は現行の指定管理者を引き続き定めるもの。

(株)羽後の國ファームは平成26年末に村内に本店をおきつくられた会社で、代表取締役は浅舞の菅原一範氏。食肉加工センターに隣接し、同時に工事が進められた村の学校給食センターについても同社への業務委託が予定されている。

育苗センターはJAこまち、農産加工所はなるせ加工研究会で指定期間は5年。栗駒山荘とジュネススキー場は秋田栗駒リゾート(株)でこれは指定期間をこれまでの5年から10年へとのばした。会社の安定的運営をはかるためなどが理由としてのべられた。ジュネス栗駒カントリーパークも栗駒リゾート(株)への指定だが、これは指定期間を5年から3年へと短縮する。理由は、ほかに指定をめざす団体のうごきもあるためなどが説明された。

議案はいずれも原案を可決とした。食肉加工センターには、前述のような学校給食センターとの関連もあり、議論が集中した。

内示会の様子(事務局提供)
内示会(議会事務局提供)
内示会(議会事務局提供)
内示会(議会事務局提供)

▼本会議後には、来年度予算案の内示で全員協議会を開催。総額約37億4千万円近い一般会計予算案の概要説明をうけた。歳入では前年度より大幅に伸びた基金繰り入れが約6億円、歳出では住宅整備などの地方創生事業、3セク関連の観光施設整備事業などが新たな部分として規模の大きさもふくめ目についた。予算審議の3月定例会議は来月4日に開会されるはこびである。

CIMG2323-1CIMG2319-1▼午後には、新年度から運営が始まる食肉加工センターと学校給食センター施設を見学した。施設工事は完成に近く、最終仕上げの段階にある。村が大きな投資を決断して計画した食肉加工センターは内外から注視されている。計画どおりの成果があげられるようわれわれ議会の責務も引き続き重い。

CIMG2324-1▼役場からの帰り、今朝方からふわっと積もった新雪に、雲間からつかの間の陽射しが光った。お日様、青空がまた恋しくなった2月末の雪のむらです。

むかしの家そのままの一部

CIMG0005-198CIMG0005-197CIMG0001-197CIMG0007CIMG0004CIMG0003CIMG2252CIMG0001-198いずこも同じように、わが村でもそれぞれの集落には「おやがだしゅう」とよばれる旧家が何軒ほどかありました。

「おやがだしゅう」は、同じかやぶき造りでも家構えが大きく、柱や梁をはじめ内部の造作物も立派で、建具なども重厚な飾りなどがほどこされていました。

このほど、前からじっくりながめたいと思っていたその「おやがだしゅう」の家(明治18年に建築で今は誰も住んでいない)に、ムリをお願いして入らせていただきました。

そこには、むかしなつかしい土間の「あがりぱ」と「せんぎ」、土間に置いてあるむかし使ったままの「わらぶぢ石(ワラ打ち石)」、はのうえ(二階)にワラなどを上げるためにつかった長バシゴ、とどこあづげぇ(養蚕)につかった各種道具などがいっぱいみられました。

玄関のオド(くぐり戸)をぬければ、そこは125年前にタイムスリップしたような居場所となります。この「くぐり戸」に手をかけ、「あがりぱ」を踏んだ人々の往時の姿をしのびながら、煤光りの柱や梁を見上げ、「ほおっ、ほおっ」と感心のつぶやきをあげつづけました。

議会を前に全員協議会

25日の議会臨時会議を前に、議会運営委員会と提出予定議案の説明をうける全員協議会がきのう開催された。

IMG_3760-1議案は、指定管理に関する6案件で、新しくつくられた食肉加工センターもこれに含まれる。本会議の審議を準備するうえで必要と思われる質問がいくつか出され、予定より時間をやや費やした会議となった。

IMG_3774-1二つの会議を終えてからは、陳情を提出されている労働団体から説明の方々が来庁されていて、すでに審査を負託している常任委員会の委員長に同席してもらいていねいな説明をお聞きした。

午後は、湯沢雄勝地区木質バイオマス研究会のセミナーで湯沢市のホテルへ村議会から4名参加。

セミナーの内容は別添の写真のとおりで、わが村役場の課長補佐と村在住で森林組合課長のお二人もそれぞれの役割をきちんと果たされた。民間事業体の発表者の方も、パネルデスカッションで発言された方々もみなさんそれぞれ自分の思うところを率直に語られていたと感じた。

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若い経営者の方が、しっかりとした経営理念をもたれて事業体の後継者として新しい分野にも挑戦しながらがんばっている姿勢には迫力がある。経営理念・哲学をしっかりもつこと、新しい分野を開拓する挑戦心が常にあること、これは、経営体に欠かせぬもの。民間のこういう事業展開にのぞむ姿勢を、官も、官と関係する三セクも、われわれ議会も、もっと学ばなければならない。

春のはしりはネコヤナギ

雪の村にくらしていると、1年の半分は冬のようなもの。むかしとちがって堆肥のソリ引きとか木材伐り出しとか雪の上の労働がないだけに、いまのわが家の冬は心も体も案外ゆっくりできます。それで、春のおとずれを心待ちにしていながらも、冬とはちがって外働きがあまりに多忙となる春が近づくと、冬がもっと続いてほしいようなどうも複雑な心境になります。

冬眠するクマ公たちほどではありませんが、わが家の冬のくらしは外働きということでは除雪以外は半ば冬眠みたいなもの。その分、雪が解けてからの半年で1年分の外働きをぎゅっと縮めてやるようなものですから、春をむかえる頃になると心模様が複雑となるわけです。

CIMG2293-1CIMG2297-1CIMG2305-1CIMG2310-12月も下旬入り、気の流れ、雨混じりの天気でまず膚が春を感じとり、目は土と岩肌がむき出しにされるヒラ(底雪崩)で春をとらえます。そしてなんといっても雪の村の春告げ役のはしりを感ずるのは川原のネコヤナギ。今年はいつもよりかなり早く冬衣を脱いだ銀の穂が初春の風に揺れています。

CIMG2312-1CIMG2316-1ネコヤナギの川原にはウルシの木もあり、まだ房実が半分ほどは着いています。小鳥やヤマドリ、カラス等々多くの鳥たちにとって今は食べものが最も少なくなる時。その時に命をつなぐ大切な実がウルシ。

DSC_0002-1木の下にいたら、ムシを食べるコゲラが実の房に止まっていました。木をつついてムシを食べるのが得意のキツツキたちも、いまはウルシの実を頼りにしているのです。

農業で最高栄誉受賞の祝賀会へ出席

CIMG2280-1CIMG2276-1金曜日は2月の農業委員会総会、土曜日は県南地区農業委員会会長(細谷精悦大仙市会長と令夫人)の緑白綬有功章受賞記念祝賀会で大曲へむかい、きのうは地元選出県議会議員の県政報告会・新春のつどいへ出席しました。

CIMG2292-1緑白綬有功章は、詳しい方々によれば「農業の最高の勲章」ともいわれ、大日本農会総裁の秋篠宮文仁殿下の名で表されるもの。農業の技術と経営に極めて長けた功績があってはじめて受けられる賞ということです。県内の過去の受賞者を掲載しましたので、ご覧になれば章の重みがよくおわかりいただけると思います。

この栄えある賞をご夫妻で受けられたのは県内でははじめてということです。中仙地区在住の細谷ご夫妻は肉用牛の繁殖と稲作経営に携わっています。長年の実践からうみだした貴重な教訓を多々おもちの方なので、農政や技術・経営で後に続くひとびとにひきつづきその宝を伝えつづけてほしいと願いながらお祝いの場を過ごしました。

村に係わる政治要望で尽力いただいている地元県議さんの新春の集いは、600名近くの出席があると主催者から告げられました。つどいでは知事をはじめ国会議員の方々が多数出席、あいさつをのべられます。それぞれのあいさつの言葉には、その方らしい含蓄がいろいろと感じられ、時局や国政、県政の焦点をうかがううえでいろいろと勉強になります。

暦で雨水が過ぎた土、日曜と雨続きとなり、この二日間村のほうぼうの山でヒラ(底雪崩)がひん発しました。今年は積雪が比較的少ないため雪崩の規模はそれほど大きくありませんが、ヒラの底面となる雪の部分は岩や土と接して圧せられた氷。その底面の多くは岩の塊のようなもの。雪崩跡の底面雪塊をみればわかりますが少しの塊でも直撃を受けたら人などたまったものではありません。雪崩のみならず、中小規模の崩落にもこれからは油断禁物ですごしたいものです。

議会の自治功労表彰式

CIMG2242-1CIMG2247-1全国と県の町村議会議長会による自治功労者の表彰式と議長会の理事会がきのう開かれました。

藤里町、三種町、八峰町、小坂町、美郷町、五城目町の各議長さん方や、交流会などでいっしょになる県南や県内のよく知る議員さん方が受賞者席に幾人かならびました。10年以上この場に席を共にしていますが、議長さん方がこれだけそろって表彰されることもめずらしいと思いました。わが議会には今年の対象者はおりません。

こういう場に当事者として立てば、受賞は、自らの活動をふりかえるとてもよい機会となるものです。「熱き心で臨んだ初心を忘れていないか。全体の奉仕者として住民代表としての役割を果たしているか」と、表彰状に連ねられた文言に問いかけられているように私などは感じたものです。

表彰は、やはり配偶者や家族、多くの方々のささえがあってこそのものでもあります。きっと昨夜などは、妻や夫、ご家族などと、過ぎし日と今後をしみじみと語り合いながらの夕餉の席となった方もおられたでしょう。

議長会の理事会では、来年度事業計画と予算などを決め、新しい監事に三種町議会の金子芳継議長さんを選任しました。一般会計当初予算は10、925千円となります。

油断せず雪害防止をみんなで徹底しよう

村議会常任委員会の村内雪状況等の視察がきのうおこなわれました。

議会事務局提供
議会事務局提供

2月も末、特別の異変でもなければ今シーズンの最大積雪深の更新はおそらくこれからはないでしょう。そういうなかでも雪への油断は禁物。融雪期や次年度などへの対策なども視野に、雪の中での空き家や道路状況、雪と関係する工事現場、公共施設の雪対策などで滝ノ沢から菅ノ台までいくつかのポイントを視察しました。

今冬も、豪雪対策本部の設置をみるまでの積雪に至らず、村内はごく普通(それでもわが集落で一時2㍍を越える積雪もあった)の冬、雪具合となっています。

これからとくに気をつけねばならぬのは融雪期をむかえての底雪崩と小規模雪崩落、堅く締まってくる雪の上に新雪がいっきょに積もったときに発生する表層雪崩など。いずれの雪崩でも過去に村民のいたましい命が奪われる惨事がおきており、これらを教訓に各方面で徹底した注意がもとめられます。雪崩の速度は想像を超えます。発生したら、逃げ切れる可能性はきわめて稀なのです。

議会事務局提供
議会事務局提供

視察後の講評でも、雪の害から命をまもるうえでの策の重要性に議論が集中しました。雪は侮れないのです。

町村電算システム定例議会

県町村電算システム事業組合議会の28年第1回定例会がきのう開かれた。

専決処分案件2件と当年度一般会計補正予算案(890,318千円)、それに28年度当初予算案(550,996千円)が上程されいずれも原案を可決とした。

1月に改選のあった井川町議会(無投票)からは、新たに議長就任となられた藤田俊悦氏が出席された。今年はほかに羽後町、五城目町、藤里町、小坂町でそれぞれ議会の改選がある。選挙が集中するのは3月、厳しい戦いがそれぞれ予想されるようである。

いつものことながら、選挙にのぞむみなさんの置かれる立場は分かりすぎるほどにわかるので、およそ1ヶ月後にせまった戦への心境を人ごとと思えぬ気持ちで察した次第である。

最も県南で毎年豪雪のわが村とちがい、雪国といってもほんと天と地の差ほどもある沿岸部や県中央部、北部の町や村。いつものように「雪、なんぼよ?」とたずねられて「一時2㍍越えもあり、4回雪下ろした」と報告したら、「ほほう」とみなさん驚かれた。

今年は中央や北の方面はとりわけ雪が少ない。こりゃあ、同じ特別豪雪地帯に指定される市町村でも、わが村のようなところには「超・特別豪雪地帯」とでもつけなければと、冗談を交わした次第。

その「超・特別豪雪」の村にも、なんとなく春の気が漂いはじめたような、そんな気配を目と膚が感じとっている。外はたまに吹雪でも。

半世紀前をしのぶ沢の雪道

CIMG2186-1CIMG2191-1CIMG2193-1CIMG2195-1CIMG2197-1金曜日の午後、自宅裏の林道を3時間ほど雪こぎ運動しました。この日は、薄く積もった雪が宝石のように輝く久しぶりの美しい雪原具合。

集落の地名となる岩井の名がつく沢沿いにある道は、いまは立派な林道です。が、むかしはいずこも同じように田畑のある沢途中まではやや広いリヤカー道で、さらに奧は人がやっと歩けるだけの山道でした。

沢には、今では樹齢100年を越しているでしょうか、集落の民有林ではもっとも大きな杉の林があります。これは平野部の町の地主さんが所有していた林で、この沢には、村の各集落にもあるように同じ旧町の地主さんといわれた方々の林がほかにもあります。集落の民有林が、なぜほかの町の方々の所有形態になったのかそのくわしいことはわかりませんが、こういうすばらしい林を手から放したのですから、元の持ち主には何か特別の事情があったのでしょう。

林道はこれらの林沿いに沢の8割ほど奧まで入ります。そこは、私らが50年ほど前に人力のそりで杉の丸太を引いた道。主にその作業は春のこれからの時期でした。荒れた農地や道筋が厚い雪に覆われてしまえば、今も半世紀前も沢の景色はほぼ同じです。

その雪道を、額に汗の塩を浮かばせ、下りでは積み荷ごとソリにのみ込まれないように注意し、やや上りでは体をありったけ斜めにして、少しずつ少しずつグッグッと荷の重みで雪が鳴る音を耳にしながらソリを引いた若い頃を思いだします。その時、当方といっしょにソリ引きに働いた集落のアバ方(ご婦人たち)の幾人かはもうこの世におりません。

この日は高見への上がりはしないで入道方面をのぞむ菅ノ又境の尾根で足を止めました。

ここからは、焼石連峰の南の森がのぞめ、それから北への9合目焼石神社界隈、権四郎森、三界山が合居川渓谷の奧に真っ正面でのぞめました。

DSC_0001-1▼めずらしく、若いオスらしいヤマドリを遠くで目にしました。警戒心のとくべつ強いヤマドリ。こちらがむこうさんを見つけたということは、むこうさんはとっくにこちらを見つけて警戒態勢入りしたということ。カメラを動かそうとしたら、飛び立ちの体制にすぐ入り、
あっという間に林の間に消えました。いつみても、ヤマドリはほんとに早い。

かつて、狩猟では数多むきあったヤマドリ。真冬に、成鳥のオスヤマドリを雪をバックにカメラでとらえるのは、猟よりはるかにむずかしいです。