広域の決算議会

きのうは湯沢雄勝広域市町村圏組合議会の臨時議会へ。

令和3年度会計の決算が主な議案で、議案は認定されました。

▼草木の落葉がすっかり終わり、明日には人里にも初雪がやってきそうです。そんな初冬なのに、わが家そばの耕されない農地には野に咲く花が見られます。

キク科ムカシヨモギ属の仲間の花のようで、アメリカ大陸から渡ってきた帰化植物のアレチノギクやハルジオンによく似ています。秋に花が観られますからアレチノギクでしょうか。

花のほとんどない季節に咲く野の花なので、帰化植物とは思われない可憐な花姿に目を引かれました。可憐さ美しさとともに、生育範囲を拡げてきた「たくましさ」にも心がひかれます。

キノコだよりも終わりの季節

明日から師走の1日頃には人里への初降積雪も予報されました。今年もそんな季節となりましたので、過ぎた週末は「これが最後かな?」と、河川敷の散策へ。

散策のお相手をしてくれるキノコは、初冬になっても生長をつづけているユギノシタキノゴ(エノキタケ)、ナメラコ(ナメコ)、ヤマドリモダシ(クリタケ)など。

たまにアシグロタケやオツネンタケモドキも見られ、それらもうどんの出汁用にと少しを手に。

この季節に注意を要するのは国内で悲惨な死亡例のある猛毒のニガクリタケ(キノコの最後の写真)。エノキタケやクリタケと同じ場所に生えていて、それらとの見分けをつけにくく、特に老菌になるとどれがどれだか傘の色が似ていて判別がむずかしくなります。

エノキタケがあまり採られないのは、こうした猛毒キノコと間違えるのを警戒するからだとも思われます。なにしろ、おいしい食キノコと猛毒キノコが並んで生えていることもあるのですから。食への安易な判断で命を危うくすることだけは避けたいものです。

「今年最後の小春日和だろう」と思えたきのうもまた家周りを散策。雪のない落葉後の野原散策はとっても気分良し。

家のまわりで散策がてらに木の実を目にしキノコを採り、湧水に育つノゼリを摘み、日毎に緑を増してきたクレソンをながめたりしていると時の経つのを忘れます。身と心が自然に癒やされているありがたさ、山の村に暮らすうれしさを感ずるのはこんな時です。

エドカギ(井戸掻き・池の泥上げ)

過ぎた休日、大きなしごとの冬支度としては「これが最後!」として残していたエドカギ(井戸掻き、池の泥上げ)を終えました。

雪消し用、そして鯉を放しているエド(池)が2つあるので、そこに溜まった落ち葉や泥を掻きのぞくのはなかなかの一仕事。

今年は、休日ともあって、町に暮らす童どもも加わって、池に棲む鯉やヤマメたちとも戯れてのにぎやかな作業となりました。ヤマメは、池に注ぐ大きな用水路から稚魚が勝手に入りこみ大きくなったようです。用水路には大小のヤマメやイワナが沼又川や土倉沢の取水口から入り棲息しているのです。

作業後には、久しぶりに童たちと家周りをエノキタケ採りなどで散策。積雪がないので、落葉後の林や野原の歩きが自由にできてうれしい季節です。

▼26日は、地域おこし協力隊の制度を活用し村で起業されたIT関係の会社・東成瀬テックソリューションズ、通称「なるテック」の2022年9月期決算報告会へ。

横手市のふるさと村ドーム劇場で12時から4時まで行われた催しで、こちらは2時少し前から出席しました。

会社は、来年度も新たに30名の社員増を目標にされているようで、村へ移住する社員のための社宅建設の構想もこの日は語られました。社長がかかげられた計画や目標、社員の方々が熱く語られた想いにそって、事業が順調に進むよう期待したいものです。

▼27日は、村ホタルの会の集いへ。令和4年のゲンジボタル発生状況調査の報告や検討などの会で、各観測地点の様子や、ゲンジボタル、カワニナの飼育報告などがありました。今年は、概して村内のゲンジボタルの発生数が多かったという調査まとめとなっています。

ホタルは村の虫として定められています。それにふさわしく、生息環境を大切にする意識をみんなで心がけてゆきたいものです。

新潟・刈羽村議会が視察に

きのう、新潟・刈羽村議会の議長をはじめとするみなさんが教育関係の視察で来村されました。

2つある議会常任委員会の合同視察のようで、わが村の後には山形へ向かわれるということでした。

きのうは中学校を会場にして、まず教頭先生の説明・案内で校舎内を視察していただき、教育次長から村の教育環境について説明の後に意見交換の時を過ごしました。

義務教育の果たす大きな役割のひとつは、一人一人の児童・生徒に人間らしく生きる力の土台をつくってやることと思われます。一人一人の子供たちの成長のために、行政に必要なこと、学校運営で必要なことをどれだけていねいに確実にとりくめるか、これは国内に限らず世界全体の共通課題でしょう。

子供の教育課題では、世界的にめざすべきひとつの目標があります。それは、我が国が批准している子供の権利条約で、その第29条(教育の目的)一の(a)は、「子どもの人格、才能ならびに精神的および身体的能力を可能な限り全面的に発達させること。」と定めています。

わが村は学校教育目標の柱として、「将来を生きぬく児童生徒が『知、徳、体』をバランスよく身につけることができるように、個に応じた指導を充実させる。」(村教育委員会)をかかげています。一人一人の子供たちに、知と徳と体で生きる力の土台を培ってもらうことです。生きる力全体を育くむための教えと学び、村はそれに向かって日々励んでいます。我々が「村づくりは人づくりからはじまる」の教訓をかかげ努力しているのもそのためです。

井川町議会のみなさん来村

22日、井川町議会のみなさんが議員定数と議会運営の関係などで視察に見えられました。

井川町議会は、再来年の改選期をひかえ定数削減などがひとつの課題となっているようで、平成の市町村合併をひとつの機にして、それまでの定数を4名減じ10名で運営しているわが議会の体験などをたずねるための視察でした。

井川の遠藤政勝議長さんは県町村議会議長会の副会長で、議長会の運営で共にしごとをしている間柄でもあり、こちらは副議長と議会運営委員長同席のもと互いにざっくばらんの気持ちで質疑応答を交わしていただきました。

多様な考え、意見を代表するからこそ成り立つ議会なので、「安易に一定限度を踏み超えてしまう定数削減はすべきでない」というこちら側の考えのもと、村の議会がたどってきた経緯と現状を説明いたしました。議員定数は、単にいろんな比較数値としての数ということだけではなく、議会機能を果たすための骨となる「多様性」と切れない関連があるからです。

私からは、加えて、ジェンダー平等を念頭に「構成員の半分ほどは女性であるのがこれからの議会のあるべき姿ではないか」ということも申し上げておきました。わが議会も、なるべく早くそういう面でもより多様な構成の議会となってほしいものだと思っております。

カモシカも小春日和でのんびり

過ぎた週末は、薪ストーブの焚き点け用としてつかうスギの枯れ葉集めへ。

毎年秋と春の恒例の作業で、また一つ冬支度が済みました。

作業に向かう農道から田んぼを見たら、そこにはカモシカが。すっかりふかふかな冬毛に衣替えしていて体はいかにも温かそう。小春日和のこの日、私たちからそんなに遠くない距離をゆっくり動き回り、時に食べ物を反すうして座り込み、作業をしている間ずっとそばに居続けました。

作業を終えたらいつものようにこちらは家周りの散策です。今年は里への降雪がまだないので、11月も下旬にはいろうとしていますが里山も野原も歩きは自由。

自宅のまわりには、相変わらずエノキタケやクリタケが生長中で、ジェンコシナダゲ(銭んこ撓だけ・オツネンタケモドキ)も所々に。ジェンコシナダゲは、銭の形をした撓いキノコという意味でしょうか。文字通りかみ切れないほどに撓いキノコで、私は、アシグロタケと同じように小さく切り刻んで炒め物で食したり、味噌汁、うどんやそばの出汁用としてこのキノコを楽しみます。オツネン(越年)と名がつくように、雪の中でも腐らず年を越してもまだ食べられる長持ちのキノコです。

エノキタケのあるそばの湧水が注ぐ池塘などには摘み頃食べ頃のノゼリの緑が鮮やかで、クレソンもだいぶ緑を濃くしてきました。

自宅裏手の里山にまで足をむければムキタケやナメコもいっぱい。老菌に混じっていまカオをだしたばかりの幼菌もみえますから、雪さえ降らなければまだまだキノコ採りはできそうです。

初冬をむかえたのでガマズミの実も冷気で完熟していて、口に含んだら、童の頃によく食べた甘酸っぱさをジーンと感じました。果実酒などにしたらきっと極上の味が楽しめるでしょう。初冬にはムラサキシキブの実もよく目に入ります。

国道13号泉田道路開通式典で新庄市へ

日曜日は、国道13号「泉田道路」(東北中央自動車道)の開通記念式典と祝賀会で副村長とともに山形県新庄市へ向かいました。

石井浩郎国土交通副大臣をはじめ山形県選出や関係する衆参国会議員が7名出席。ほかに山形県副知事など県関係者、山形県議会議長や県議、国交省東北地方整備局長など国交省関係、沿線の山形、秋田の市町村長や議会議長、商工や農業など各団体代表、警察、消防関係者などが出席のもとでの開通式でした。

東北中央自動車道は事業が着々と進められ、新庄・湯沢間の残る区間は県際をふくめ全線開通まであともう少しというところまできています。

秋田~山形間の国道13号については、私にも忘れられない思い出があります。実は、村内の長距離トラック運転手をしていたTさんからこちらが議員の活動をする直前の今から27年ほど前、「主寝坂トンネルが狭く、大型車同士の通行が危険。みんな困っている!」という相談があり、あの旧いトンネルの現場まで車をとばして現状を確認。ある日刊新聞に写真入りでその改良の必要性について投稿し、かなりの紙面で記事として載せられたことがありました。3枚目のモノクロ写真はその際に写したトンネルの様子です。

まだ高規格道路のなかった昔、山形に行くにも、仙台に行くにも、東京に行くにも、カナメの国道13号は通るにまことに難儀な道でした。とくに冬は、です。その後、主寝坂トンネルがいち早く高規格道路として生まれ変わり、長距離運転手さんたちが苦労したことなどは今では遠い昔語りになっています。

私が今から50年ほど前、神奈川相模原の研修先から身内の方を道案内にたのんで豚を自家用小型トラックで運んだのも当時の旧国道13号です。長かった旧栗子トンネルもそうでしたが、国道13号の各トンネルの中で、にわか作りの木製車柵から豚が逃げ出さないかと不安をかかえて夜道のトンネルを走った当時を懐かしく思い出します。首都圏~秋田間のクニャクニャ曲がって狭い国道、その要する時間の長かったことを、です。

▼式典から帰っての夕方、南本内川流域の県境まで車を走らせ、うっすらと雪化粧の蟻巣山や流域のブナ林をながめ、西には初冬の夕日を望みました。

いったん降り積もった峠道や林の雪も消えて峠まで上がることができ、積雪がまったくないので思わぬ時期の初冬景色を目にしました。でもさすが千㍍近い県境の峠、立っていると寒さで体が震えてきました。

越冬用の大根収穫

雪国の山村では「でぇご、ねば、冬、こされねぇ。(大根が、ないと、冬を越されない)」と言われるほどに、これからの人々の暮らしに欠かせぬ大切な大根。

ほとんどの家々でその収穫は終わったでしょうが、わが家はやや遅れておととい抜き取り作業を行いました。

きのうより前に収穫していた漬け物用の大根は干されていて、すでに一部は松前漬けなどで食されています。ほかは、味噌汁、鍋物、煮物、ナタ漬け、凍み大根など様々な用途に向けられます。家屋の造りがむかし風のわが家では、大根を貯蔵する「でご穴」があり、そこにもいっぱいの大根が貯蔵されます。

ただ、食生活が変わり、昔のようにノウサギ鍋や鴨鍋、クマ鍋に入れたり、大量の大根を大きな桶に漬け込む「一本漬け」もなくなりましたので、栽培する大根は以前に比べればずいぶん少なくなりました。

県境奥羽のブナの回廊をはじめとする深山は落葉が終わり、栗駒や焼石の高い峰々は雪で薄化粧の日々です。まわりの里山もすっかり葉を落として冬の様相となりました。

作業後にはいつもの散策。ユギノシタキノゴ(エノキタケ)やナメラコ(ナメコ)、ヤマドリモダシ(クリタケ)、採り・撮りを楽しみました。

シーズン最後のハタケシメジ

都内から帰っての先週土曜日、薪入れ作業をしていたらコォーコォーと空から聞き慣れた鳥の声が聞こえます。声の主は南へ向かう渡り鳥で、雁の群れがカギになっている姿でした。南への渡りとしては終わりに近い群れとなるのでしょうか。

この日はお天気がよかったので作業後には家周りをいつものように散策。落葉後なので道脇のヤブが開けて自由気ままに野原を歩くことができ、この季節の散策はとっても気分良し。途中、夏場はヤブに覆われて見えなかった地面に極晩生のハタケシメジの株が見られました。

これはシーズン最後のハタケシメジ。初冬に思わぬ高級キノコとの出会いです。ハタケシメジはホンシメジと並ぶ優れた味に加え、老菌になっても崩れにくく虫がつかないことでも注目されるキノコ。名前には「ハタケ」がつくのでごく並みのキノコのようにとらえがちですが、こちらが「高級」の言葉をあてているように優れモノのキノコなのです。

同じヤブの倒木にはナメコも見えます。粘りが強くて熱を放しにくいナメコは、木枯らしの季節の味噌汁には最適の具。アッつい味噌汁で体をあたためてもらいました。もうとっくに落葉が終わったブナの森深山では、大きなブナの倒木にカネ色に輝く晩生のナメコたちがいっぱい出ているでしょうが、今年はまだ向かえずです。

2回目の部落長(自治会長)会議

今年度2回目の部落長(自治会長)会議がきのう開かれ議会代表として出席。要望は、村と議会が合同で各地区から受けているためです。

各部落(自治会)から、春に1回目の会議で出されていた要望について、その対応状況や今後に向けた村の方策と考えがあらためてしめされた会議です。

すでに実現された要望も一定数あり、来年度の予算化、あるいはそれ以後にむけて検討が進められている内容もしめされました。また、20年以上も前から積み重ねられている「継続要望」についても村の対応策が個々に説明された厚い文書も出席のみなさんに配られました。これは平成12年頃頃からの要望について詳細な対応策や考えが記された「地区要望を遡れる文書」であり、各地区の代表にとっては地区のこれまでを知る上で、あるいは今後の要望を提出する上で参考になる文書です。

▼きのう午後は家屋や農機具格納庫の冬囲いにとりかかりました。今後も、お天気や行事日程などを見つめつつ機会をみて少しずつ冬支度にとりかかる日々となります。今月中の冬支度はムリと思っていましたが、この調子だとなんとか済ませられそうで、気が少し楽になりました。

冬囲いの材料を取り出そうと雨を防ぐ覆いをはがしたら、そこには蜂がいっぱい冬ごもりしていました。数えたら50匹ほど。別の冬囲い資材の板の間にはジャゴムシ(アネコムシとも言うカメムシのこと)もわんさか溜まっています。彼らは人間のくらしと結びついて冬ごもりすることに慣れてしまったようです。

日が暮れ始めた頃に作業をいったん中断して家まわりを散策。草木の葉っぱがほとんど落ちてさらに見通しのよくなったヤブには、ユギノシタキノゴ(エノキタケ)が黄金色に輝いて遠くからもよく目に入ります。

積雪さえなければ、これからしばらくは家周りの散策がてらにエノキタケやナメコ採りができ、天然キノコの入ったおいしい味噌汁やおでんを毎日いただくことができます。

11月に入ったら村の五十集屋(いさばや・魚屋)さんの棚にハタハタがよく並ぶようになり、わが家でも時々いただくような季節になりました。ハタハタは、まだ12月の本格的漁の時よりもブリコ(卵)は小さいのですが、私はむしろ今の季節の脂っこくて軟らかいブリコの入ったハタハタが大好き。初冬は食の楽しみがいっそう増す時でもあります。