議員定数10名を決めた歴史を振り返って

わが村の議員定数は10名。平成の市町村大合併時に、旧湯沢市や旧増田町から合併へのはたらきかけがあった折、合併に関する任意協議会にも加わらず、高校生以上への村民アンケートを実施、昭和に続き再び単独で自治を行うことを決断したのがわが村でした。

そうした合併課題もあり、相当の覚悟と規模で行財政改革を進めねばと決意した村において、議会も改革を率先しなければならないとして定数削減が全会一致で決断されました。その結果の定数が現行の10名だったのです。それは平成15年9月議会でのことです。

その際、定数削減の条例案を提出するにあたって議員発議のための趣旨説明が行われています。そこに、村の議会が定数についてどんな考えをもっていたかが凝縮されのべられております。私はこの趣旨説明の内容に議会として責任をもった者の一人であり、この議案が9月議会に提出されたのは私が議長に就任(5月)した年のことでした。

いま、議会の定数のことが報酬などとの関連で全国的にいろいろと論じられております。
そこで、あらためて、わが村議会の場合は10名の議員がいてはじめて本来の議会の役割が果たせるのだということをここに記しておきたいと思います。あれから20年を経ましたが、議会の機能を効果的に発揮するうえでも今後の村づくりを考えるうえでも、わが村議会に最低10名の議員が必要なことは、総合的にみて当時となんら変わっておりません。

そのよって立つ論拠をもう一度振りかえってほしいと思い、当時の本会議で、議会運営委員長が議会全体の意思を代表しのべた議案発議にあたっての「趣旨説明」の全文をここに別掲として載せておきます。

なお、定数課題とは別に、議会改革の様々な課題についても現任期の議会をはじめこれまでの議会は「自分たちの議会にいま必要な改革は何か!」ということを常に念頭においてきました。その考えをもとに、議会運営委員会や特別委員会、全員協議会などで改革の議論を旺盛に行い、時々に求められた議会固有の様々な改革にもとりくんできました。

あわせて、議案審議をより効果的に行うなどのための個別の改革もとりくまれてきました。その内容が、現在の議会の会議規則や運営基準(先例もふくむ)などに反映され、議案審議の過程でも大いに活かされています。それらの規則や運営基準、審議にあたっての手法などは、改革の歴史を積み重ねてきたからこそ成り立っていることをお互いにわかり合いたいものです。議会の歴史を、村政の歴史を、議会議事録や議会広報縮刷版、村広報縮刷版などでふりかえれば、執行当局と議会が何をめざして改革にとりくんできたかが理解できるはずです。予期せぬコロナ禍で中止や実施できなかった改革も中にはあります。

▼わが家前の公園は、4日ほど連続の強風もありソメイヨシノの花は散り始め、タネマキザクラが満開です。わが家のしだれ桜はあともう少しで満開となりそうですので、その花枝にとまるオオルリやキビタキたち渡り鳥の姿が見られるのを毎朝心待ちにしています。