北日本に多い梅雨末期の集中豪雨。きのうの秋田は停滞した前線がもたらす雨雲直下にあたり、雄物川や中小河川が氾濫、各地で浸水や土砂崩れ被害、それにともなう道路や鉄道の交通遮断が続出しました。何よりもまず、被災された皆様へお見舞いを申し上げます。
奥羽山脈に接していながら、ほかの各地よりも降雨量が少なかったわが村。一時は村にも大雨警報が出されたものの、成瀬川は洪水としては小規模のうちに雨あしが遠のきました。
村内の多くの集落は、住宅地が成瀬川河川敷よりはるかに高位置で、洪水での被災危険箇所は限られています。しかし、住宅地の背後には中小の沢があり、崩れやすい地質構造の山地も少なくないためかかなりの箇所が土石流危険の指定地です。豪雨時には土砂被害が想定され、大雨ではそちらのほうの不安が大です。
雷、大雨ということで、土曜、日曜とも予定していた外での薪割り仕事はとり止めに。議会には災害対策特別委員会が常設され、こちらはその委員長の任にもあります。「何がおきるかわからない」ということで待機の心がけをしつつ、ためていた書きもの仕事などにむかいながら、家の中で一日を過ごしました。
合間にたんぼへ出かけたら、常に水を張っているたんぼで生まれたタノクロアゲズ(シオカラトンボ)が羽化し、勢いよく水辺を飛んでいます。このトンボは、昔の苗代の象徴みたいな生きもの。
昔の夏、田植え後苗代に放たれた鯉がやや成長し、浅い水面から背中を出して泳ぎまわり、それに驚いたタノクロアゲズが飛ぶ。昭和30年代、いまから半世紀以上前の夏休みの頃に童の目に映った風景を思いおこします。