「山形と秋田の高速道路を早くつなげて」とフォーラム

残りの畦草刈りや、畑や家まわりの草刈りもきのう終え、午後は山形と秋田の内陸部を通る東北中央自動車道 新庄・湯沢間 建設ビジョンフォーラムで湯沢の文化会館大ホールへ出かけました。

湯沢商工会議所が主幹をつとめる実行委員会が催すフォーラムで、商工関係者や行政関係者、国会議員や両県地域に関係する県議、官庁、山形の新庄・最上地方と秋田県南市町村の首長や議長等が出席しました。開会の挨拶には東成瀬村商工会の鈴木会長が立ちました。

フォーラムでは2つの演題で講演がありました。ひとつは十文字町出身の佐藤登氏(名古屋大学未来社会創造機構客員教授)による「自動車の先進技術と道路がもたらす新社会創生」と題するもの。佐藤氏は、そんなに遠くない将来、自動車は燃料を燃やして駆動するエンジンの時代が終わり、すべて電気でうごくエンジンのない車社会が来る旨を、世界の先進例をひきながら語りました。車の部品関連産業も、道路も、各交通行政もそうした新たな車社会に対応した政策がもとめられるようです。

二つ目の講演は「東日本大震災の対応について~大震災から得た教訓~」と題して、(株)復権技術コンサルタント事業企画本部理事の熊谷順子氏によるもの。熊谷氏は、東日本大震災時に東北地方整備局企画部防災課長の職にあり、東日本大震災のみならず、それ以前の震災なども含めた教訓を語られ、とりわけ、災害初動時に行政とそのトップの下す判断が、その後の被災対応に重要な結果をおよぼすこと、大震災時には道路が様々な側面から「命の道」となったことなどを強調されました。

▼草刈りを終えて田んぼ脇の草むらを見たら、梅雨時の花エゾアジサイがいずこでも花盛りです。同じ草むらには、ツリガネニンジンにやや似ていてそんなに目立たぬ花も咲き始め、ノアザミやオカトラノオも花が見られるようになりました。モミジイチゴも「これがシーズン最後」という実をまだつけていましたので、完熟の甘~いつぶつぶをおいしくいただきました。

県南3ヵ町村議会の研修交流会

羽後町、美郷町、東成瀬村の3町村議会連絡協議会の研修交流会がきのうおこなわれました。

毎年恒例の行事で、今年の持ち回り当番地は羽後町議会。

この日見聞を広めたのは①「道の駅うご」、②町で最も雇用者数の多い誘致工場そばに同じ資本系列の新たな会社がつくられている、その新工場建築現場、③舞踏家・土方巽を被写体とした写真集を展示する同町田代の旧家長谷山邸の土蔵「鎌鼬(かまいたち)美術館」、④日用品の販売をする店舗を地域の人々の出資で運営している「仙道てんぽ」などでした。

写真は、旧長谷山邸と重厚なつくりの土藏を活用した「鎌鼬美術館」の外と内部。

視察先のことだけでなく、話題が豊かで、テーブルに並んだごちそうを食べる間もないほどに会話に熱中した夕方からの意見交換会もふくめ、羽後町、美郷町と、それぞれ個性あふれる自治にとりくんでいる様子をたくさん感ずることができた交流会でした。

3度目の畦草刈り

日々の決済や、議会と農業委員会の当面する活動の打ち合わせを役場で終えた後、「行事の合間に」と、妻と二人3度目の畦草刈りにむかい、これは文字通り汗を流しつづけました。

若いときなら、こんな猛暑日の下での農作業はもちろん、真夏に行われた倒した杉の皮剥きや伐木の山林労働を含めごく当たり前のことでなんともなかったのですが、66歳を越えた体にはこの暑さのもとでの外働きはさすがこたえます。

取水口に落ちる水と完熟中のモミジイチゴの実でたまに喉の渇きをうるおしながら、まずは一日目の作業を終えました。

猛暑続く

冬に手術した目の治療がまだ続いていて、行事などの合間をみてほぼ一月ぶりに昨日通院。

「このひと月、どうも目の調子がおかしい」と伝えて診察にのぞんだら、一ランク効き目の強い目薬に戻ってしまいました。完治にはまだしばらくかかるようです。

20歳の頃1年間お世話になった相模原市のS農園さんから、夏の定期便甘いトウモロコシが今年も届きました。意外なことに、相模野の台地は春から夏にかけて好天に恵まれたらしく「野菜類の成長が例年より早い」ということです。

 

 

▼「5月25日頃以降に植えた稲が、低温期と重なり茎数不足など生育遅れ」という様子です。わが家もちょうどその生育遅れにバッチリとあたる田植え時期でした。それに化成肥料もぐんと少なめに施しているため、最近にはなかったほどの小さな稲株がならんでいます。

2日続きの猛暑で、まもなく暦は土用。時期が時期ですし、いずこも粘土質のたんぼなので、きのう「土用干し」といわれるたんぼの水を落とす「中干し」をはじめました。しばらくは、朝夕の「田の水見」出勤はなくなります。が、潟と海のような高低差のあるこちらのたんぼでは、海となる窪み箇所の水切りがこの後必要で、加えて暑さのなかでの3度目の畦の草刈り作業が待っています。

たんぼの水が突然なくなったので、イモリやカエルは大あわて。しばらくは、水気のある場所へ移り仮暮らしが始まるでしょう。

写真は、わがたんぼの取水口に群生するおいしいおいしいミズ(ウワバミソウ)です。熱いミズ鍋をフーフー吹きながら食べて、暑さに負けない体をしっかりとつくらねば、です。

猛暑下での消防訓練大会

きのう、村消防団の訓練大会が、朝から猛暑(午後の岩井川国道の温度計は36℃)の下で行われました。

お仕事をもちながら、早朝、夕刻、休日にと、この日まで練習に明け暮れた団員のみなさんのがんばり、それをささえるご家族や職場のみなさんにも頭が下がります。大会当日の技の披露も、小型ポンプ操法をはじめ湯沢雄勝地域ではトップクラス常連のみなさんが多いだけにそれは見事なもの。

今年は、久方ぶりに女性消防団も復活組織(40数年前にも一度結成)されていて、みなさんの前で、頼もしい姿も披露されました。女性特有の力を発揮された活動へ村民の期待があつまっています。

▼「Kさんから、毎年のミズ頼まれだよ」と妻にいわれ、年に一度のミズ採りへ30分ほど出かけました。Kさんはお隣の旧村の方。北海道や県外の身内の方々に贈るのだそうで、注文は20束ほど。直売所の店頭に並んでいるのを求めていただければよいのですが、「オメなの、採る、ミズ、おしど(あなたの、採る、ミズがほしいそうです)」ということで、毎年たのまれていて、これは約束事のようなもの。

こちらはプロではありませんが、村内には、そういうひいきの「お客さん」をもつ稲作農家や野菜農家、山菜採り、キノコ採りプロの方が結構多くおられるようです。

7月はミズ(ウワバミソウ)がよく成長し粘りも出てきておいしくなる季節。我が家の食卓にはまだワラビが欠かさずならんでいますが、これから秋までは鍋物や味噌汁の具に、漬け物にと、ミズもフキとならんで大切な食材として利用されます。

4月、5月のあらゆる山菜、そして6月の深山タケノコ、里のワラビ、7月からのミズとフキの旬のモノ。いずれの山菜も、いつも記すようにもちろん化成肥料ゼロ、完全無農薬で育つそれこそ野の菜たちですから、安心安全極めつきの食材。味噌汁などの菜は、ほぼ毎日食べるものだけに、こうした山菜は健康の面からも、もっともっと光があてられてよい食品と思われます。

ところで、そのミズがあるのは主に沢沿い。そこはこれからの季節のクマの食事場でもあり、大好きなサグ(エゾニュウ)の茎の根元を食べた跡が沢一帯に見られました。ミズやフキ採りで入山の方は、クマ除け対策をしっかりとる必要がありますよ。

▼先に、「今年のモミジイチゴは、やや小粒」と記していましたが、盛りの熟期となったらいつもの年と同じように立派な実が成っています。「小粒だ」などとあんまり早合点で結論づけるのはよくないと、また自然に教えられました。

過ぎれば恐怖・惨事の雨、一方には恵みの雨

4日~7日、村議会常任委員会の研修視察に同行して高知の土佐町と香川の綾川町に滞在していました。

台風3号の直撃や、梅雨前線の停滞により甚大な被害が続出した九州や西日本の豪雨災害まっただ中での研修でしたが、台風来襲直前になんとか目的の土地に着き、大雨の中でもほぼ予定通りの行動をとることができました。

いたましい被害が続出した九州ととなりあわせ、大雨警報があったものの四国は川(写真は早明浦ダム直下の吉野川)が増水はしていましたがそれほど大きな被害は報じられず、先月17日から渇水で第一次取水制限をしていたところも、大雨により取水制限を解除できるようになったと地元のテレビが報じていました。四国の渇水期にはよくテレビにも紹介される貯水量が極端に低くなった土佐町の早明浦ダム(写真)も、5日時点で70㌫ほどまでになるほど水が蓄えられたようです。

一方では人命を奪い人々のくらしの根本を破壊するほどに悲惨な災害を招く豪雨。他方渇水の土地には待ちこがれていた雨。自然の力の恐ろしさ、大きさをつくづく教えられる季節です。被害に遭われた皆様に心からのお見舞いを申し上げます。

▼畜産振興などについて学んだ土佐町、医療・福祉・介護政策について学んだ綾川町、両町議会の議長さんや関係される職員さん、綾川町・国民健康保険陶病院の院長さんをはじめみなさんにはご多忙な中、時間を割いていただきあらためて厚くお礼を申し上げます。

▼7月初めの四国のたんぼや、帰りに道路沿いからながめた岡山のたんぼにはひとつの特徴がありました。それは、わが村のたんぼよりはるかに成長の進んだ稲があるかたわらに、村とほぼ同じ成長度合いの稲や、今々早苗が植えられたばかりのたんぼも見られることです。

稲の成長のちがうたんぼがある理由は、植え付けが早く成長した稲は「早場米」として出荷するため、今植え付けられたばかりの稲は台風の時期をなるべくずらして収穫できるようにするためらしい、ということを同僚のS議員さんが地元の方からお聞きしたそうです。

温暖の土地では、なるほどこうして植え付け時期を大きく遅らすこともできるのです。雪国では、10月半ばで刈り取りを終えなければ以後は降雪の心配がつきまといますから、南と北、稲作りひとつでもこんなに違いがあることを、直に南の国のたんぼを目にしてあらためて教えられました。

夏の川釣りシーズン来る

夏の渓流釣りシーズンなのでしょう、我が家前の成瀬川には、休日となると釣り人の姿が絶えなく見られます。

イワナも釣れればヤマメも釣れる、それに極上の鮎も釣れるということで成瀬川は太公望たちに人気の的。今年は深山の雪解けが遅く、川の水量は安定しているようですが、釣りということでは魚たちにどんな影響がある年なのか、釣りには門外漢の私も、そんなことへは関心があります。

食べる、獲るということで、渓流魚の中で私が最も好きなのはイワナでもアユでもなく、それはヤマメ。あの銀色の体をした大きなヤマメ、天然ヤマメはしばらくの間ごちそうになっていないので、今年は童らといっしょになって「獲る、食べる」を夏のひとつの楽しみにしています。

ひっそりと野の花、野の木の実

里山の草木に、華やかさで目を引く花の第1シーズンがほぼ終わりとなるこの季節。

私の関心は、青葉の中でひっそりと実を結ぶ木の実や日陰で花開く木々たちです。

木の実の代表格は、先日もご紹介したカンゴ(クワ)の実で、それに続くは、最近は村でも所々でしか見られなくなったモミジイチゴの実です。2つとも、むかしの童たちにとっては待ちに待っていたこの季節の野からのごちそうで、その甘さを知る方々は、今でも口中に昔の味覚がのこされているでしょう。私の観察するモミジイチゴは、今年は実の大きさがいつもより心持ち小さめのようです。

この季節に熟すほかの木の実では、これはそんなにありがたく食べるほどおいしいものではありませんが、表現にむずかしい特有のわずかな甘さをもつトズラゴ(クマヤナギ)の実があります。昨年にできた実が雪の中で一冬を越して黒く熟すというめずらしい木の実で、蔦状の樹には、今、黒く熟した実とこれから花開き来年に熟す房とがいっしょに着いています。

目立たぬ日陰の花で、美しいという言葉に最もふさわしい代表格はシラグヂ(サルナシ)の花。これも蔦の樹で、秋にまことにおいしい実を結ぶ蔦の葉陰で、魅惑にあふれる花をいっぱいに開いています。これからはカンゴの実も各種の野のイチゴの実も熟し続けますから、そこはクマたちの食事場ということにもなります。山里に暮らしていれば、そういうことをいつも頭にいれておくことも必要です。

▼成瀬川がしばらくぶりで増水するほどの降雨となったきのう、たんぼの草取りで一日を過ごしました。除草の相手は、ここでは「ビッキの鼻通し」とよばれるクログワイ(写真)。

芋状の種から発芽し田植え時の除草剤だけではなかなか絶やすことができないクログワイ。今後の除草剤散布で退治する方もおられるようですが、「春以外は除草剤を使わず」方針のこちらは、毎年、手で草を引き抜きます。

我が家の田んぼはいずこも土深く、当然まだ水が張られていて足が土に深く沈む中での作業です。一年経つごとに足腰の痛みも増しているのを感じつつ、日曜日の都議選で、議員数第一党の歴史的大敗が報じられるニュースをポケットに入れたラジオで聴きながら、「傲るもの久しからずは歴史の法則」をあらためて教えられました。為政者は、政治の主人公が一人一人の民であることを片時も忘れてはならず、です。

希望の大切さ

▼6月30日は、湯沢、羽後、東成瀬3市町村議会の交流会で当番地の湯沢市へ。年に一度の恒例の集いで、気軽な運動と懇親会を通じて情報を交わし、つながりを深め合いました。

▼7月1日は、村のスキークラブ設立30周年事業の記念講演会と祝賀会へ。講演会の講師はプロスキーヤー・冒険家の三浦雄一郎氏。岩井川のゆるるんを会場におよそ1時間半、80歳でのヒマラヤ登山体験を主にして、スキー、山、健康など、自身の生きてきた道の一端を三浦氏は語られました。

講演会のタイトルは「希望の軌跡~80歳エベレスト登頂~」三浦氏は、今後も世界の高峰からのスキー滑降を計画しているそうで「希望、目標をもちつづけ」ることの大切さを熱く説かれました。

1932年(昭和7年)生まれとは思われない三浦氏の「熱き心」と「頑健な体」。講演会でも、祝賀会でも、氏と接した多くのみなさんが、なんらかのかたちで「希望」をいただいた一日となったようです。

▼きのうは早朝5時から正味2時間、地元部落の共同作業へ。今年度2度目の部落全体の作業です。国道、村道沿線や用水路沿い、公園などの草刈りに、いつ降るかわからぬ雨を用心、雨合羽をつけながら汗をかきました。村の大半の集落がこの日をふくめ同じような作業にとりくんでおり、春以来の草に覆われていた村内の道や水路脇などはこれですっかりときれいになりました。

多くの人々が集まる共同作業の場は、われわれの社会が「みんな、お互い様」で成り立っていることを知る場所。人々のつながり・きずなの大切さ、人は一人では生きられないことを教えられるよい機会でもあるのです。

▼きのう午後は、これも地元集落のパークゴルフ大会と懇親会へ。この5日間のうち懇親会が4日ともなると、お酒をまったく飲まないこちらでも、烏龍茶の飲み過ぎで胃腸があたりまえでなくなるような案配になりますからおかしなものです。