心と体を癒やしに若葉の須川高原においでを

きのうは成瀬ダム建設促進期成同盟会の総会へ出席。先日は新しい大仙市長さんと初めて雄物川関係の同盟会で席を同じにしましたが、きのうの総会では、やはり新たに湯沢市長に選出された鈴木俊夫氏と、以前と同じように同盟会員として席を同じくしました。

▼今日の写真は、先日撮りだめしていた残雪須川高原の森と池塘の一区画です。

お目当てはミズバショウとともにリュウキンカの花でしたが、酸性の強いここの土壌と水条件はリュウキンカの植生には適していないのか、秋田側国道近くの湧水流れの水辺には一本も見えませんでした。村内に住みながら、同じ国定公園内でも栗駒山麓にはすべてにおいて不案内なこちら。少し離れた焼石山麓とは植生にいろんな違いがあるようでまたひとつ勉強になりました。栗駒山麓でも宮城側にはリュウキンカが見られるようです。

さて、雪解けが始まったばかりですからミズバショウを除けば野草の花はショジョウバカマぐらいで、ほかにはなし。木の花では、イワナシが可憐な姿を見せてくれます。ここの高原の本格的な花競演は6月からかな。来月に入ったなら、これらの池塘周囲は花*花✾花の季節が続くでしょう。

湿地には、山菜のウルイ(ギボウシ)とよく間違えられるというコバイケイソウ(毒草)が、そういえばなんとなくウルイと似た姿で葉の緑を濃くし始めています。まるで人がつくった棚田のような池塘は、花がなんにもなくても、ただその特徴ある池と水がつくる形だけで人目をひく魅力をもちます。

高原の5月から6月半ばはやはりタムシバが圧倒します。この花はクマも大好物なので、時々声を出しながらブナの森を歩きました。まだ残雪にネマガリタケが押さえられていますが、雪解けはたちまちのうちに進みますから、雪を渡って森をほぼ自由に歩けるということでは今が限界の様子です。

もう少し経つと、この高原は厚い笹の海となり、過去にはタケノコ採り遭難多発の山へと一変してきました。今年は、一定の遭難予防となるだろう対策も考えられていたようですが、果たしてどうなるか。過去のここでの捜索活動などをふりかえり「今年は遭難無きよう」願いながら雪上を歩きました。

ところで、同じ森でも若葉の森に漂う空気を吸うと、朽ち始めている五臓六腑すべての疲れが癒やされ洗われるようで、さわやかな「気」が体をす~と濾過してくれたような気分になります。この村に暮らしている私でもそう感ずるのですから、都会の人々、あるいはちょっと気分がすぐれない方など、ブナが芽吹く高原の「気」に触れていただいたなら、「なんぼが、体さ、えんだが(どれほど、体に、いいことか)」と思いますよ。