種まき始まり

強風と雨の大荒れ天気が通り過ぎたきのう。この日を待っていたのでしょう水稲の種まきにはたらく姿が村の各地でみられました。

今が種まきということは、例年のようにこれからおよそ一月後の来月20日過ぎ頃が田植え真っ最中ということになるのでしょう。わが集落の積雪観測地点が積雪ゼロとなったのは18日。平年より雪消えが遅くたんぼが乾かないので「耕起作業が遅れ、田植えのとりががりに影響あるべェ」という声があれば、「いや、ほどんど、同じなんびょう」の声も。

観測地点は積雪ゼロでも、わが家のたんぼはまだこんなに厚い雪の下。農道の吹きだまりなどは3㍍は越えるかと思われる堅く厚い雪です。それでもあと一月と少しで、早苗が植えられた姿にこの河岸段丘の高台も一変します。

雪国に何十年もくらしているわれわれも、雪の解ける早さには、「たまげで(驚いて)しまう」と、毎年同じような言葉を発してしまいます。大雪時は一晩で50㌢も積もることが時々あるのですが、消えるスピードも早し。むらの人々はこの雪解けの様子を「降るように、ける(消える)」といいます。

きのう朝の県境の尾根ラインはうっすらと新雪が重なりました。でも里ではどんどん春がすすみ、芽出しの早いウドザグ(ハナウドの仲間)とヘリザグ(シャク)の緑が日ごとにひろがり、雪消の早い土手ではショウジョウバカマも真っ盛り。抹香の木(カツラ)
の新芽も日ごとに紅色を濃くしています。

里の山は急速に地肌が多くなりました。冬眠から覚めたクマたちは、ウドザグやサグ(エゾニュゥの仲間)の新芽、カタクリやコブシなどの花をめざして日向や沢筋に、あるいはドングリの実が残っている早く雪消が進んだナラ林に向かっている頃です。

きのうは、部落神社の別当役引き継ぎ会がありました。つとめで気づいたことなども含め必要なことがらを無事引き継ぎ、1年間の役割もこれで終わりとなりました。