須川高原も花の競演が始まり

19日に広域市町村圏組合議会の臨時会が予定され、その議会に提出される議案説明をきのう受けました。今日から開催される村議会6月定例会議の諸準備なども済ませた午後、須川高原のイワカガミの花を観に上がりました。

高原の入り口で最初に目に入ったのはコバイケイソウの花。やっと咲き始めたばかりで、こちらが歩いた野鳥の森の雪解けの遅い湿原周囲にはまだ蕾もほとんど観られません。

群生で名がとおるイワカガミ湿原のイワカガミは花がまだでしたが、雪解けの早い県境部の国道端や野鳥の森の一部では真っ盛りの花姿を目にすることができました。

残雪が厚い先月に訪れた野鳥の森の池塘周辺では、ムラサキヤシオツツジやミズバショウ、タムシバが今でも「きれい」といえる花姿を見せ、ミツバオウレンやタテヤマリンドウ、ミツガシワが花盛りです。所々でオゲッコツツジ(ウラジロヨウラク)も咲きだし、おいしい実をつけるノウゴウイチゴも、どこからどんな生きものたちによって種が運ばれたのか歩道上で小さな花を咲かせていました。

ビジターセンターがある駐車場脇にはタカネザクラが満開。栗駒屋さんの脇には、これもどこから何によって種が運ばれてきたのか根付いたミヤマオダマキが花満開です。ここの場所は条件がよいようで「株が、ここにも、ここにも、ほら、殖えた」と社長さんが語っていました。およそ一月前に花をながめたイワナシ、その実がもうこんなになっています。

ここまで上がれば決まって眺める北の方角の焼石連峰は雪渓がたっぷりの姿です。わが村は花の百名山の栗駒と焼石ふたつの麓にあります。今月のうちには、同じ国定公園内でも高山植物の植生と美がまたひとつ違う焼石の春と初夏の花たちに出会いたいものと考えています。

ところで、タケノコ採り真っ最中のシーズンですが、意外なほど国道342号「タケノコ銀座通り」に車は少なし。今シーズンから駐車禁止を呼びかける新たな標識を遭難多発地点の道路に設置した効果もあるでしょう。毎日ここを通る方からお聴きすると「今年は、大谷地、天ケ沢、野鳥の森入り口など、車を止められる場所にも台数が極端に少ない。山形のみなさんも含めタケノコ採り入山も高齢化で減っているようだ。クマ出没・被害ニュースの影響もあるかも。それに、タケノコの出が遅れているからという人もいる」と、その方は語ります。それらのどれも、人出が少ない理由としては考えられることと思いました。