白神山地・津軽ダムの西目屋村へ

8日、議会常任委員会の視察研修に同行して青森の西目屋村へ向かい、きのう帰りました。

目的は、平成28年10月に竣工した津軽ダムと村政の関わり、ダム完成後の具体策などをお聴きし、直に目にすることです。

昨年には当村職員も西目屋村を訪れ、ほぼ同じような視察をしていたようですし、インターネットなどであらましの情報はつかめます。しかし、自分の目で直接見て、体験しなければ実際の状況はわからないもの。物事の的確な判断をするためには「まずは現場が大事」です。これはどんな仕事にもほぼ共通する心がけでしょう。今回の議会の視察は、そうした観点もふくめ行われたものと思われます。

山村の振興発展、ダムをかかえる地域の振興策といっても、おかれた条件は同じ山村でも、地勢、歴史などによってみな違います。ダムひとつをとっても、湖面に水が湛えられている姿だけは共通するものの、ダム湖のある諸々の周辺環境、集落や、道路、都市部からの距離、ダムの構造、流入する河川形態と規模、建設目的等々、特徴を細分化すればするほど、どれ一つとして同じ条件のダムはないでしょう。

そういうなかで、成瀬ダムが完成後に、人間がつくりあげる構造物としては最大級のこのダムを、主たる建設目的とはまた別の面でどう人々のくらしに活かすか、これが村の私たちにつきつけられています。

ここで議会が視察の視点にあてているのはダム建設後に、「ダムをどう活かすか」ですが、その「活かす」ことの具体策によっては、ダム建設中に一定の配慮や考慮が必要なこともあるかもしれません。完成後に、「建設中にこうしておけばよかった」ではどうにもならないこともあり得るからです。

村も、議会も、当面、完成後のダムを活かす「村として可能な、最大限の具体策」について智を集めなければなりません。これも、議会の当面の大きなしごとのひとつといえます。

▼津軽平野と西目屋村への往き来に車内や道の駅などから目に入るのは岩手山と岩木山。二つとも名山の誉れ高く名を知られる山ですが、豪雪地帯に座する鳥海山や、栗駒、焼石、月山、飯豊連峰などと比べれば残雪が極めて少なし。同じ東北でも、降雪の多寡によって、夏の山の表情はほんとうにちがうものです。

帰りに立ち寄った田舎館村の道の駅では、岩木山を背景に「たんぼアート」と、男はつらいよの寅さんや美空ひばりの「石アート(こちらは小石で絵を描く)」を見学しました。こうなれば、アートというだけあってもう「芸術」の世界。見せ(魅せ)ますね。

視察では、西目屋村の桑田議長さんや三浦議会事務局長さん、それに施策を説明していただいた三浦政策推進室長さんなど、大変お世話になりました。ここからも厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。