一般質問に3議員

村議会6月定例会議の本会議2日目のきのう、改選後初の一般質問が行われました。

質問に立ったのは3議員。新人としてはじめて一般質問をおこなった議員もおりました。

改選後初の質問というのは、質問に立ち慣れた議員でもひとつの緊張感がともないます。それが質問そのものが初めてとなれば、自分の体験からしてもさらにその緊張度合いは増すものです。改選後初の議会では、自分が初質問に立った当時を、そういう体験もあるからでしょういつも思い起こします。

一般質問は、常任委員会活動とともに議員、議会活動のもっとも大切なうちのひとつです。各委員会、特別委員会での論戦とあわせて、議員各位は改選後初発行の議会だより臨時号でしめされたように、それぞれがとらえている政治課題に向け、新たな決意で質問や質疑にのぞみ、あるいはのぞもうとしているようです。

きのう午後は予算特別委員会も開かれ、付託された予算案審査を終えました。

▼ほぼ雨無しのお天気が続くからでしょうか、それとも、夜間に灯りがついている場所に集まる虫でも食べようとしてでしょうか、大きな青ガエルが田んぼ脇の建物に張りついているのを先日見かけました。これを最初に見た妻は、「半日もこうしていたよ」といいます。

両生類や生きものが好きな童は、田んぼわきで見かける大きな青ガエルを手にして目を輝かせ「シュレーゲルアオガエルだ」などというときがあります。これがもしかしたら、そのシュレーゲルというハイカラな名前のカエルなのでしょうか、わたしにはわかりません。

名前は分かりませんが、体は普通のアマガエルに比べて大きく5~6㌢ほど。「なんとも美しい色をしているもの」と、その黄緑色のあざやかさに感心したところです。

小さな楽しみがなくなる

年に幾度か都内での行事や会議があり向かいますが、使う交通手段はすべて新幹線。

いつも早い朝飯を自宅でとり出発。普通電車から新幹線に乗り換えればまずはひと落ち着き。そこで待つのはホットコーヒーを売る車内販売。それを飲みながら、四季折々の東北、関東の田園や家並み、奥羽山脈や北上山地などをながめるのが小さな楽しみでした。

……楽しみでした。というのは、これからは小さなその楽しみがなくなるからです。この6月30日限りで、東京に向かう新幹線の車内販売から、ホットコーヒーが消えるのです。

先月29日、都内で行われた会議の帰り。そういうこともあって、新幹線車内販売のコーヒーを「こちらがいただくのは、これが最後」と、大げさにいえば感慨を込めて、いつもより深く味わいながらごちそうになりました。

その際、飲んだ後の空容器を寄せようとしたら、販売員の方が「こちらへ」とその空容器を受け取ってくれました。動いているついでに捨ててくださろうとしたのでしょう。コーヒーの販売がなくなるのは少し残念ですが、販売員の方のこのやさしい気遣いの一言には、心がホコっとあたたまり、うれしくなりました。

これはおいしそう、ヒラタケ

⒏日の源流コンサートの後、「写真を撮りにつきあって」と言われていた童とともに田んぼに向かったり、川筋に向かったり、天正の滝まで足をのばしたり。

滝に下りる途中では、倒れたブナの枯れ木にワゲきのこ(ヒラタケの仲間)がいっぱい出ています。まだ若くて、色も、いかにも天然のヒラタケらしいみずみずしさに輝いています。そばには、春のサモダシ(ナラタケ)も少々見られます。

清水脇に群生するミズ(ウワバミソウ)も少し手にしました。キノコ大好きの童は、早速ミズとヒラタケを食卓にあげてもらったそうで、やはり「きのこは、とってもおいしかった」ということです。

童たちの「写真撮り」は、使い捨てカメラを提供され、それで写した写真の中から自分が選んだ一枚をみんなで何かに出すのだそうです。

童たちがどんな写真を撮ったのか、たのしみですね。

▼今年2度目の田のクロ刈り(畦草刈り)を昨日終え、田んぼのまわりはどこもすっきり。田植えからこの作業まで、5月~6月の田んぼでの集中作業はこれでひとまずおしまいです。昔ならこれからたんぼ仕事では最もきつかった草取りが、一番草取り、2番草取りとありました。除草剤の普及で近年はその作業がなくなりほんとに楽になりました。

田の草取りの体験をされた方ならわかるでしょう、田んぼしごとでは最もきついあの作業が始まると、指も手首も、腰も、ガタガタに痛み、なんともつらい日々でしたからね。自分の家だけでなく、「結っこ」で、今日からはAさん家、2日後はBさん家、その次はCさん家と毎日毎日それがつづいたのです。

乳飲み児をかかえる方も含め女性の方々は、男と同じかそれ以上の草取り仕事にはげみながら、朝はいち早くから炊事などの家事、夕は夕で草取りが終わった痛む体を癒やす間もなく、また炊事と洗濯(電気釜も洗濯機もガスも灯油ストーブもなし)、育児(パンパースもなし)などに追われ、夜も家族のなかでいちばん遅くに湯船につかり、一番遅くまで家事と育児に費やす日々でした。

男女共同参画、男も家事や育児をといわれる今の社会ですが、ヨーロッパ並の女性の地位向上確立にはまだまだほど遠いといわれる我が国。いま働く女性たちも、勤めが主流の社会なので現代特有の難儀と苦労があるでしょう。同じように昔の女たちは、ほんとあの想像を超えるほどの難儀をよくのりこえたものだとつくづく思います。いつの世も、命を産み育てる女性は、やはり強し。女性たちのはたらきには、ただただ尊敬あるのみです。

なんてすてきな歌でしょう「なるせの源」

7日は、秋田県立大学の開学20周年記念式典。8日は保育園の運動会。運動会は最初のプログラムだけ加わり、所用があって早めに会場(雨天で体育館)を出ました。

さすが保育園の運動会、秋の発表会と同じように、乳幼児たちの保護者ですから会場はお若いみなさんの熱気に満ちています。それに、じいちゃん、ばあちゃん、じさま、ばさま、じさ、ばっぱ゜と呼ばれる祖父母や曾祖父母のみなさんがお出でになりますから、にぎやかさも、それはなかなかのもの。

▼8日の午後は、東成瀬源流シンポジウム実行委員会主催による「東成瀬源流コンサート」へ。小5の童が、コンサート前段の子ども仙人太鼓の演奏メンバーの一人。母親が勤めの日なので、送迎役を頼まれながらの観賞です。

チラシの写真にあるようにコンサートのゲストアーティストは、元オフコースの大間ジローさん。コンサートは、この日初公開の大間さん作曲の「なるせの源」という曲が演奏されました。作詞は大間さんの奥様。ご本人による詞のすてきな朗読の一コマもありました。

成瀬川とその源流、そして雄物川と日本海までを、赤滝と能恵姫伝説を背景にして歌い上げるすばらしい詞と曲でした。曲の間奏にはチェロの響きも入ります。それを奏でるのは、平成24年に建設省東北地方整備局湯沢河川国道事務所の所長に就かれた平野令緒氏です。平野氏は、現在北海道開発局に赴任されているようで、この日は会場の「ゆるるん」にかけつけ生の演奏にも加わっていただき、すばらしい音色を響かせました。

源流から河口まで命をささえる水の循環を、やさしく、ときに力強く歌い上げる大間さん。そしてピアノを弾きながらともに唄われた桜田マコトさん。お二人の歌唱が終わると会場からは長く熱い拍手が続きました。この日は編曲された吉田俊光さんもかけつけ、尺八の音色のことなどを語られましたが、編曲の裏話、その語りも魅力あふれるものでした。

となり席で聴いた小5の童も、最後の「なるせの源」の唄が終わったら、私に向かって「いい歌だね」とポツリと一言。帰って、母親にも「いい歌だったよ」と話してくれたそうです。大人の心も、童の心もとらえた名曲ということでしょう。われわれだけお聞きするのはもったいない。是非、全国のみなさんにご紹介できるようにしてもらいたいものです。

▼9日は湯沢市雄勝町小野で行われている「小町まつり」へ。新しく決まった第52代小町娘の先導で行われる稚児行列が、おがち保育園年長児たちによって行われました。童たちにとっては生涯に一度しかない「稚児晴れ姿」。いつもいっしょに遊ぶ童も出るので、何をさておきかけつけたということです。「美人の里」の小町まつり、 雅な伝統行事ですから、いつものように立派なカメラを手にした方々がたくさん見られました。

改選後初の6月定例会議はじまる

村議会6月定例会議がきのうからはじまりました。

4月に改選後初の定例会議です。議員各位は、新たな決意で新たな議席に着き、行政報告と議案説明を受けたと思います。私も、着く席は同じですが、「4年間でどういうしごとをしなければならないか、村政課題でとりわけ重要なことは何か」それを念頭におきながら開会の鈴(りん)を押しました。

行政報告を受け、今日正午までに一般質問の通告が出されます。一般質問は12日の日程です。

▼きのう午後はラジオFM中継局(FM秋田)施設整備工事の地鎮祭がおこなわれました。

これで、すでに整備されているABS秋田放送、FM波によるNHK第1放送(FM波活用の施設整備は全国の先進)、そして今回のFM秋田と、難聴だったラジオ放送の3つの「電波過疎地域」からようやく村は脱却できます。

3つの電波受信設備はそれぞれ様式が異なるので、災害時対応としても機能的で、村民や村を訪れる方々の安心安全はもとより、ラジオ放送を楽しみにしている多くの方々にとって放送選択の枠がひろがりよろこばれています。

そういう人々の期待の思いを込めながら御神酒を戴く発声の席に立ちました。

▼夕方は、一般社団法人・村観光物産協会の定時社員総会へ。

村の主な各種イベント、ふるさと納税関連業務など、文字通り観光・物産販売の村のカオ、中軸として活動している法人であり、日頃の活動に感謝を込めつつ、こちらも乾杯の発声役をつとめました。

▼ウドザグ(空サク・ハナウドの仲間)やヤグルマソウ、ヘリザグ(セリサク・シャク)の花が深緑に映える季節入りです。雪解け後、芽を出すのがもっとも早いこれらの野草。

草丈の高い野草のなかでは花の咲くのもやはり早く、ウドザグは人は食べられない野草ですが背が高いだけに花群落は人目をひきます。高山も次から次へと花のバトンリレーが続いていますが、人里の野の花もこうしてみれば夏から秋まで絶え間なく咲き続けているものですね。

カルガモはどうなった?

先月9日と12日に出会ったカルガモの卵。それからほぼひと月近く経った去る3日、もう巣立ちをして「巣」は空だろうと立ち寄ってみました。

予想したように、巣に近づいてもいつもなら飛びだす親鳥は飛ばず。さらに歩をすすめて巣の跡の窪地に目を向けたら卵殻が割れた状態でちらばり、巣の外にも殻がいくつか転がっています。

卵は全部で8個あったのですが、巣や巣のまわりの殻を拾い集めてみても8個分には何個か不足のようです。

はてはて、8個の卵は結局どうなったのかわかりません。全部が雛となったのか、一部が雛となったのか、それとも全部がカラスや獣、ヘビなど天敵に襲われ孵化できなかったのか、殻をみていろんな想像をしてみました。

手にのせているのはその卵殻の一部です。専門家の方なら「雛が自分で内から殻を割って出てきた跡か、それとも天敵が卵を食べようとして口やクチバシで外から割った跡なのか」殻の割れ状態をみればわかるかもしれません。

仮に孵化できたとしても、か弱い命、飛べるまでには天敵からの襲撃がつづきます。われわれがよく目にするカルガモですが、成鳥になってあのように大空を羽ばたけるのは、産みおとされたうちのほんのわずかの「幸運の命」たちなのですね。

▼おとといの朝、台所に立つ妻が「あっ、アカショウビンが鳴いている」と言います。耳を澄ますと、自宅そばの沢筋からキョロロロロローン、キョロロロロローンとラテン諸国の楽器を奏でたようなあの特有の鳴き声が早朝のしじまのなかに響き渡ります。

カルガモとちがって、アカショウビンはめったに目にすることのない稀少な渡り鳥。私自身も、これまで野外で実物を目にしたのは2回だけ。鳴き声あれど姿見えずの鳥です。テントでも張って何日も待っていれば写真にできる可能性はありますが、偶然の出会いを待っているだけではなかなか見ることのできない鳥です。私は、朱いこの鳥を火の鳥とよんでいます。

この日の朝も、2回しか聞くことができなかった鳴き声をたよりに、カメラを手にして沢筋に駆け寄りましたが、やはり姿は見えませんでした。今が南から渡って来る季節なのでしょう、村内なら、みなさんの所でも聞こえるかもしれませんよ、キョロロロロローンが。

自然も人も落ち着きの初夏の季節へ

社会が衣替えの6月は、村の山々もそれまでの新緑から深い緑に衣替えの時。

その頃に家庭の庭先で花盛りとなるのが牡丹や芍薬。我が家でも、山陰の牡丹島を訪れた際に求めてきた牡丹が花の盛りです。

牡丹の咲く頃になると、妻が若い頃お世話になった房総半島館山の花卉農家Sさん宅からは、毎年ビワの実が贈られてきます。今年の実はいつもより大きく感じます。

牡丹、芍薬、ビワの実。まもなく県南では特産のさくらんぼの季節もむかえます。初夏を告げる花や実を楽しむ頃になれば田植えもほぼ終わり、昔なら「さなぶり」のとき。

山に鍋を持ち込み、タケノコやあざみのトッコ(茎)、ウルイ、ミズ、ウドなど多くの山菜を、包丁をつかわず手でもぎり、サバ缶詰を出汁にしての「もぎり汁」を家族や友たちと楽しんだもの。初夏の風物詩ともいえる野外での「タゲノゴ汁」、「アザミのとっこ汁」「ミズ汁」がほとんど見られなくなったのも山の村に住む者たちの暮らしの変わり様のひとつです。

農地の集積が進み、年々田植えそのものが多くの農家の手から離れつつあります。給与所得社会となり、農山村の暮らしそのものが全体としてゆったりした流れでなくなっていて、人々の娯楽や趣味の世界も広くなっています。普遍でもあった村の山菜やキノコの「野外鍋文化」はもう復活することなどない社会となったのでしょうか。

村の初夏はタケノコ採りシーズンも真っ盛り。村内の缶詰や瓶詰めの加工業者さんたちはそろそろ大忙しの日々がはじまっているでしょう。我が家でも、先週末に採ったタケノコの瓶詰め作業に妻は大わらわ。「36瓶詰めた」とやや疲れ気味のようです。

加工品づくりというのはめんどうな細かい作業の繰り返しです。我が家の瓶詰めは自家用、贈答用ですが、店頭にならぶ瓶詰めや缶詰の価格が安くないのは、それだけの手間がかかっているから。手を抜けば品質が落ち、また腐敗もおきるから詰め作業すべてには念入りが必須。めんどうくさいことがムリな方は、業者さんに頼むか、味は数段落ちてしまいますが昔のように「塩漬け」にするしかありませんね。もっと簡単なのは「買って」食べることでしょうが。

村議会6月定例会議は6日~17日

きのう開かれた村議会の運営委員会は、6月定例会議の日程を6日~17日までとしました。

全員協議会も開かれ、提出予定議案などの事前説明もされました。

6日は行政報告、議案説明、委員会における陳情審査などが行われます。12日は一般質問に続いて陳情審議、予算特別委員会。最終日の17日は議案審議となります。

 

▼雪解けの遅いわが田んぼ脇の土手には、アマドコロの仲間が今になってもまだ食べ頃の姿です。

シュデコ(ヒデコと呼ぶ地方もある、シオデ)と同じように甘みがあって軟らかくて粘りけがあって「山のアスパラガス」の異名をもつアマドコロやオオナルコユリ。植生が少ないだけに、「貴重種」として人気の高い野の菜です。

タケノコ採りシーズンはじまる

過ぎた土曜、日曜は、今季のタケノコ採りシーズンのはじまり。村の国道は、早朝から須川高原や焼石山麓へ向かう多くの車が通りました。

ブナの森深山は、「オーッ、ホーッ」などと互いの所在を確認し合う人々の声や、ラジオの大きな音が響き、一年ぶりのにぎわいです。

こちらも週末は村のブナの森へでかけ、贈答用や自家用に貯蔵する瓶詰め用のタケノコをどっしりと背にしました。

この季節のブナの森は、春のワゲきのこ(ヒラタケ)とも出会える時。倒れた枯れ木には最高品質のヒラタケが食べ頃の姿でいっぱい見られました。

▼週末は久しぶりに童たちとたんぼの生きもの観察も。童はつかまえたトノサマガエルの白いおなかをテロテロとさすっています。そうしたらカエルはつかまえられた状態でゲコゲコと鳴きます。童は「カエルのおなかをなでてやると鳴くよ」といいます。おかしなカエルもいるものです。

たくさんの種類のカエル、イモリ、ドジョウ、タニシ、名前のわからない多くの虫たち。田んぼと水路は、いつの時代も童たちにとって小さな自然公園みたいなものです。