村役場の住所は東成瀬村田子内字仙人下30-1。庁舎のすぐそばには「仙人様のイチョウ」と呼ばれる大きな木があります。
土地の人々は昔から「このイチョウの葉っぱが落ちれば根雪になる」と言い伝え、葉っぱの散りようを見て、それを季節の変化をみるくらしの一指標としてきました。
19日夜から20日にかけての初雪降りで積雪ともなった今年。仙人様のイチョウの葉っぱはまだ散り始めたばかりでこんな状態です。初雪は積もったもののこの葉っぱの様子をみれば「まだ11月だし、根雪はもっと先だな」と、たいがいの方々は思っているでしょう。
「過去にはノコギリがあてられ伐られようとしたこともある」など、いろいろな伝説もまつわり刻まれる大樹。村人にとっては「根雪指標」としてのありがたい存在であるとともに、役場のそばにあって村の歴史を見つめてきたとても大切な樹です。
このイチョウは、幹そのものが巨木であることに加えその実もほかに比べてまことに大きく、銀杏の食にこだわる方々にとっては昔から「垂涎」の果実が生る樹とされているようです。