土曜日は保育園の発表会へ。3歳未満児もふくめ、児たちの成長の姿を知ることができる発表会は、どこの市町村とも同じように保護者だけでなく祖父母の姿が多く、会場の「ゆるるん」はびっしりの観客でした。
それぞれの「組」の発表をみていると、児たちのうごき、表情、表現に豊かな個性を感じます。保育園児は「泣いてあたりまえ」、ちゃんとやれなくて「あたりまえ」。成長の度合いだって一人一人みんなちがいます。正直に、ありのままの姿を見せてくれる児たち。個性の豊かさを大切にしなければ、とつくづく思わせられるのがこの発表会です。
来年入学となる5歳児のみなさん。最年長組としてのその成長ぶりに、保護者や祖父母、保育士さんたちの喜びがこちらにも伝わってくるようでした。
▼休日は残していた冬支度にまたとりかかりました。まずは自家用生活用水の取水タンク掃除で清水の湧口へ向かいました。深山はもう雪の世界ですが、里山も草木の落葉がすっかり終わり、落ちた葉っぱで地面はふっかふか。
清水が湧き流れる沢も、苔の深緑と色とりどりの落ち葉が見せる自然の配色に目が引かれます。湧水のそばに見られる常緑のワサビも、この季節は緑がいっそうひきたちます。
沢に横たわる枯れ木には、ヤマドリモダシ(クリタケ)やムギダゲ(ムキタケ)、サモダシ(ナラタケ)がまだまだ採り頃です。
湧水そばには、漢方で珍重されるツチアケビも時々顔を見せますが、今年もこの植物特有のかたちを目にしました。
湧水のある沢は、村内のいずことも同じように沢の奥まで昔から田んぼや畑が耕されていました。しかし、10数年以上前からこの沢で農地を耕す方はKさん一人だけ。2年ほど前からはついにそのKさんも高齢で田んぼ耕作はできなくなってしまいました。それでも、まだ畑だけはがんばって耕しているので、沢の農地はかろうじてまもられています。
山村の農地は、耕作条件の悪い沢からどんどん荒れ初めています。たっぷりの土もある、豊かな水もある、お米も野菜も作れる、でもそこに手をかけることができずに荒れる農地。そして人口の減少。世界の一方では、日々の食に事欠く、いわゆる飢えに苦しむ方が8億2千万人以上にものぼるといわれます。同じ地球に暮らしていながらのこのおかしな現実。84歳になるKさんががんばって耕している沢の農地と、一方の荒れた農地を見比べ「日本という国は、ほんとに、もったいないことをいっぱいやっている国だなぁ」とつい思ってしまいます。
予想した人里への初雪はまだです。なので、寒風が吹くなか、その耕作されていない農地にススキの穂が倒れずに波打ち輝きます。降雪、積雪が遅いからこそみられる雪国初冬の風景です。
雪が降らないおかげで、家まわりの散策では晩秋から初冬のキノコたちともまだ出会えます。ぺろぺろと粘る天然のナメコ、エノキタケ、ムキタケ、ナラタケと、出汁のよく出るクリタケ。それら野の宝の食材を、あっつ~い味噌汁とおでんでふーふー吹きながら毎日毎日ごちそうになっています。
▼きのうは、副議長、産業建設常任委員長とともに、県森林・林業・林産業活性化推進議員連盟の総会で秋田市に。木材活用先進の北欧諸国では、木造の9階建ビルがあるなどの事例が講話の中で紹介されました。フィランドなど北欧諸国は、教育などをふくめほかの多くの生活指標でも世界の先進を歩んでいるようで、我々の学ぶべきことが多くあるようです。