里も山も秋の幸の出来具合は様々

日中に雨なしの天気が続いた先週、遅れていた稲刈りも作業が進み、村のほとんどで刈り取りは終わろうとしています。なにはともあれ、収穫が終えられてひと安心です。

きのうは村猟友会の総会。総会前には、村民スポーツ月間の一競技として続けられているライフル射撃大会も行われました。村独自でライフル射撃場を設営し、その運営は猟友会を母体とした村射撃協会に委託されています。マタギの時代の昔から、村の猟の主体はノウサギとともにクマ猟。そのためにライフル銃の所持者比率がよその市町村より多いのが村猟友会の特徴です。大会には田んぼの収穫が遅れて参加できなかった会員も幾人かいたとのこと。射撃場には、報道関係や出版関係の方々も取材や視察などで訪れたようです。

今年は、秋田で長年続いていたクマ猟の自粛要請がなくなり、秋から久しぶりに猟としてのクマ狩りが行われます。クマの推定生息数について、従来の把握数より格段に多いとみたための切り替え措置のようですが、これは、現場を知る村の会員たちならほとんどが「クマは昔よりはるかに増えている」と以前から実感していたこと。今シーズンの無事故と楽しい猟を願いながら語り合いの時を過ごしました。

▼里山の紅葉が盛りになる頃はコナラ(シモフリシメジ)が採り頃のとき。でも、今年は「土キノコ」と呼ばれ樹木の根と共生している菌類の出がよくないようで、ホンシメジとならんでコナラも「極端な不作の年」といわれています。もちろん、どんなキノコにも所によって例外はあるでしょうが。

我が家のまわりでは、草むらに倒れた枯れ木や流木などに晩生のサモダシ(ナラタケ)が真っ盛りです。同じサモダシでも晩生種は形も味も美しさもピカイチ。そばには、晩秋に盛りとなるヤマドリモダシ(クリタケ)も顔を見せ始め、ナメラコ(ナメコ)も「銀星」と呼ばれる小さな粒を出し始めています。

紅葉の頃は色づいた木の実も目につくようになります。ヤマブドウはすでに完熟のとき。鈴なりのマユミの仲間のピンクもお見事。ガマズミの仲間たちも真っ赤っか。地方によっては薬効で名のあるノブドウも一粒一粒の色模様がなかなか素敵。ウメボドゲ(ツルウメモドキ)の実も外皮が破れ初めて蔦全体の美しさへ日ごとに近づいています。

▼総選挙の投開票日に強く大きい台風21号の襲来も加わり、列島は様々に緊張した夜を過ごし朝となりました。この時期の台風でまず心配が及ぶのは強風による果樹の落下。主力品種のふじの収穫はじまりはまだ先で枝には熟期が近づいたりんごがたわわですから強風は最大の脅威、来てほしくないところ。めずらしいことですが、村の小中学校も台風を考慮し臨時の休校を決めました。どれほどの大雨、大風が襲ってくるのか、備えながらも不安入り交じる中で夜が明けました。