これぞユギノシタキノゴ(エノキタケ)

過ぎた週末、ほんのひとときの思わぬ陽射しに誘われ自宅周りを散策。

そう、散策のお目当ては新雪の中で生長を続けているユギノシタキノゴ(エノキタケ)です。

多くの枯れ木は雪に覆われていて肝心のキノコは雪に隠されています。でも中には見える状態で生えている所もあります。いったんそんな箇所を見つければ、雪を除けると次から次へとキノコがあらわれます。

この間の降雪をみて「今年のキノコだより」はもう終わりだろうと思っていましたが、少しの降雪ひと休みで「最後のキノコ」をまたいただくことができました。ユギノシタキノゴ(エノキタケ)にはやっぱり雪がお似合いですね。そばにはナメコも少々見られました。

今週は強めの寒気が流れ込むようですので、積雪はまた増えるでしょう。今年は初雪がそのまま根雪となりそうですから、キノコだよりもこれがほんとの最後かも。

湧水のクレソンも雪の白さに緑がいっそう映えてきました。草丈がのびて摘み頃となるのは厳寒の2月頃でしょう。

今日は12月定例会議の一般質問と陳情審議、全員協議会と予算特別委員会が開かれます。

ブナの実

今年は数年に一度おとずれるブナの実がよく生った年でした。公的機関の調べでは県内は「豊作」ということではなく「並作」ということのようですが、この実の作柄は地域によってかなりのバラつきがあるようです。

わが家前の公園にはブナが植樹されていて、それらの木々にも実がいっぱい生り、今年はカラスたちが毎日のように樹下に集まり実をついばんでいました。この実はクルミと同じように豊かなカロリーがあるでしょうから、森のいきものたちと同じようにカラスたちにとってもうれしい食のある初冬となったわけです。

苗木業者さんや苗栽培林家さんなどは、こんな年に実をたくさんひろって実生苗を育てるのでしょうか。

こちらも20数年ほど前に実生から育てた自宅のブナの木があり、その木などから落ちた実を拾っていて、そのうちのいくらかを今日は畑に蒔くつもりです。春には芽を出すでしょうから、苗木を育て、わが家の山の一部に少し植えてみようと思っています。

残りの実は煎りあぶって、昔風に、焼いた実の味と香りを楽しもうと思います。

▼村議会12月定例会議は、12日に行われる一般質問にむけ3議員から質問通告がありました。内容は議会のブログの通りです。

 

冬を越すには水がなければ

特別豪雪地帯の村はこれからおよそ4ヶ月、雪を除ける暮らしが続きます。

その雪除けで大きな役割を果たすのが、大小の川から取水して道路の流雪溝に用いられる水です。この水は農業用水や生活用水と兼用されます。村ではほかにも地下水をくみ上げて村道消雪をしたり、一部の生活道路では農業・生活用水を流水にして雪消しにも利用しています。

それぞれの家々では雪消しに水をさらに利用します。池に雪を除け落として解かす家はもっとも多く、雪消し用にと地下水を独自にくみ上げる家も近年はちらほら見えます。

流雪溝が利用できないわが家の雪消し役は、2つの池の水とそれを道路に流す水。そして近くの沢を流れる水です。豪雪地帯での水は、生命をつなぐだけでなく、人々の冬の暮らしをいろんな方面でささえるとっても大切な役割も果たしているのです。これから降雪が落ち着く3月いっぱいまで、自宅に入る道へは水を流し続ける日々となります。

▼きのうはうれしいニュースがありました。村内稲作農家のつくったあきたこまちが、「美味しい〃あきたこまち〃コンテスト」で最優秀賞に選ばれたのです。

受賞されたのは、わが集落の佐々木喜久藏さん(73歳)。県内のあきたこまちの品質、食味を競うコンテストで、82の個人や団体から出品されたなかでの栄えある最優秀賞です。最優秀賞の佐々木さん、優秀賞4人のあきたこまちは、県内スーパーや都内において数量限定で店頭に並ぶ予定のようです。

佐々木さんは村の農業委員で、作業受託をふくめ地域の担い手農家として妻と二人で稲作に励んでいる方です。村消防団の副団長でもあり、遭難者の捜索活動では私も行動を共にすることがよくあり、また狩猟でもクマ猟をはじめ長年山歩きをいっしょにした方でもあります。そういうこともあって、ニュースをとってもうれしく受けとめました。佐々木さんおめでとうございました。

清流と寒暖差の大きい気候、土壌条件などもあってでしょうか、村産のあきたこまちが「ひときわおいしい」ということはよく聞くこと。平野部のりんご栽培のある篤農家の方が私に「同じあきたこまちでも、あんだのこまちは特別なので、毎年、正月用としてほかのこまちとは別にして食べることにしている。」と私に語りました。自分のつくったあきたこまちがこんな話題とされるのはうれしく、働く励みになるものです。おそらく村でお米作りをされている方は同じような体験がみなさんあるのではないでしょうか。村のこまちのおいしさをこの機会にまた広くPRしたいですね。

12月定例会議はじまる

村議会12月定例会議がきのう6日開会。16日までの日程で行われます。

1月4日の招集会議で通年議会の会期を12月16日までと定めているので、会期最終日にあわせて12月会議の日程を運営委員会が決めていたものです。

今会議は、12日に一般質問と陳情審議、16日に議案審議などとなります。議案は、常勤特別職や職員の給与などの条例一部改正案、村長や議員の選挙運動の公営に関する条例の一部改正案、栗駒山荘の大規模改修建築工事(1億9437万円)と機械設備工事(1億3805万円)の2請負契約案、一般会計、特別会計の補正予算案などです。

一般質問の通告は今日正午締め切りとなります。きのうは7件の陳情審査で常任委員会も開かれました。

▼役場に向かった朝、のぞき橋そばの国道上で車にはねられたリスが死んでいました。いったんは通り過ぎましたが、「体がこれ以上車に轢きつぶされるのはしのびない、通行妨げにもなりかねない」と思い、車を回転させて引き返しリスをひとまず道路から除けました。

寒気の外なのに体にはまだほのかな温もりがあるので事故に遭った直後だったようです。そのまま外に置いてカラスなどに貪られるのもかわいそうと思い、車に乗せておき、帰宅後に家で土に埋めてやりました。

ほかの動物たちもそうですが、リスの道路横断もよくあること。クルミなど何か食に関わることで朝の動きをしていての不運だったと思われます。生きものたちに急な飛び出しをされたら、車も、雪道のこれからは急ブレーキはできないし、仮にブレーキをかけても夏道のようには止まれませんから、こういう場面に運悪く遭遇すると困ります。

自家栽培の落花生おいしい季節

妻が友人からいただいた落花生の苗を栽培するようになって数年経ちます。

その落花生、今年も収穫後自然乾燥されていて、それを食べられる時となりました。輸入ものなら店頭で安く購入できる落花生ですが、食の安心安全を考えればできるなら国産を食したいもの。でもそれは高価なのでそうしょっちゅうは手が出ません。

そういうこともあってでしょうか、「自分でつくった落花生を食べたい」と、村内の篤農家の方が栽培のさきがけとなって村でもいつしか落花生がつくられるようになり、そのおかげでわが家も自家栽培のピーナッツをいっぱいごちそうになれるというわけです。

雪の季節のこれからは、薪ストーブの上でサヤごとフライパンに入れた豆を煎り、香ばしくおいしい豆をつまむ日々となります。

新雪に映える柿や木の実

1日に人里への初雪をみたわが村。2日の朝までにわが家あたりでは15㌢ほどの積雪となりました。でも後の雨でそれもだいぶ融け、今朝までにまた新雪が重なったものの雪の層はまだほんのわずかです。

陽射しも時々みえた3日、家そばにある柿やウメボドケ(ツルウメモドキ)の実が雪の白さに映えます。

初雪の季節は生きものたちの足跡が雪に残り彼らの動きがよくわかる時。わが家の池まわりには早速イタチが足跡をつけていました。池の鯉を狙ってのうごきのようです。このツルウメモドキの実にもヤマドリをはじめいろんな鳥たちが集まってくる頃。

里山で栗やドングリ、あるいは樹園地で果樹を食していたクマたちは、この雪で越冬穴入りをはじめる頃。そのうち、里山の穴ではなく深山の越冬穴に向かう個体たちが新雪の上に足跡をよくつけるのがこれからです。

横手盆地方面の樹園地そばで過ごしていたクマが、どこにも寄らず休まずいっきに奥羽深山に向かい、県境周囲や時には県境を越えて奥州市胆沢川上流や西和賀町南本内川上流域の越冬穴までまっしぐらの足跡を残すことがあるのも今なのです。

今年は、ブナの実が豊かなのでクマたちは浅い雪をはらいのけ地面に落ちたブナの実をまだ食べているはず。一帯が雪白の自然のなかで脂ぎったクマの黒光り姿はまことに目立ちます。この後お天気がよければそんなクマの生態がブナ林や深山渓谷では見られるでしょう。秋のクマ猟で我々が山野を駆け回ったのもこの初雪の頃でした。

運営委員会と全員協議会

予報通りの降雪となり、今朝の国道は今シーズン初の除雪車出動となりました。わが家で約10㌢ほどの積雪ですが、この後また雨となりそうなので、果たしてこのまま根雪となるかどうかは微妙なところです。

白一色の世界となりましたので、「さあ、いよいよ冬だな」と心のチャックも冬用にそなえて今朝は少し締めました。まわりの景色が白に替われば「厳しい季節の始まりだな」とこちらは「厳しさ」を強調しますが、妻はその逆で「白の世界がいい。冬が一番好き」といいます。

6日からはじまる村議会12月定例会議にむけて、日程を決める議会運営委員会と議案説明などの全員協議会がきのう開かれました。

6日は行政報告や議案上程、12日には一般質問や陳情審議、予算特別委員会、16日に議案審議という日程となります。

全員協議会の前には、新たに就任した地域おこし協力隊4名(民間連携隊員としてなるテックに勤務)の紹介がありました。村の隊員はこれで33名。うち27名が民間連携隊員です。

▼雪の季節にあわせ、貯蔵していたキノコたちがわが家の食卓に上がり始めています。今回登場したのはマスタケ。その色はまさにマスのようで、一夜味噌漬けで鮮やか朱色の軟らかな切り身を、魚肉をいただくようにしてごちそうになりました。

里へ初雪

夜中の雨がみぞれから雪へとかわり、今朝になったら屋根をうっすらと白くするほどの里への初雪となりました。

役場となりの仙人様の大イチョウも落葉がもう終わりそう。南の地方の里山からは紅葉盛りのニュースが流れる中、特別豪雪地帯指定の村はいよいよ真冬入りです。

世界の地理上では狭い国といわれるわが日本。しかし、季節の移ろいをとらえれば、列島の広さ、同じ国土ながら気候の大きな違いを強く感ずるのが春の訪れの季節と初冬のいまの時期です。

このイチョウの落葉の時期を村の人々は季節移ろいのひとつの指標としていて、「大イチョウの葉っぱがみんな落ちれば根雪になる」と言い伝えられてきました。

今年は、その言い伝えに合わせるかのように1日には大樹の落葉がほとんど終え、予報は明日も続いての人里への降雪を伝えました。この初雪がそのまま根雪となるのでしょうか。

いずれにしても春4月まで、人々はまたモノトーンの景色の中で長い雪のくらしに入ります。

広域の決算議会

きのうは湯沢雄勝広域市町村圏組合議会の臨時議会へ。

令和3年度会計の決算が主な議案で、議案は認定されました。

▼草木の落葉がすっかり終わり、明日には人里にも初雪がやってきそうです。そんな初冬なのに、わが家そばの耕されない農地には野に咲く花が見られます。

キク科ムカシヨモギ属の仲間の花のようで、アメリカ大陸から渡ってきた帰化植物のアレチノギクやハルジオンによく似ています。秋に花が観られますからアレチノギクでしょうか。

花のほとんどない季節に咲く野の花なので、帰化植物とは思われない可憐な花姿に目を引かれました。可憐さ美しさとともに、生育範囲を拡げてきた「たくましさ」にも心がひかれます。

キノコだよりも終わりの季節

明日から師走の1日頃には人里への初降積雪も予報されました。今年もそんな季節となりましたので、過ぎた週末は「これが最後かな?」と、河川敷の散策へ。

散策のお相手をしてくれるキノコは、初冬になっても生長をつづけているユギノシタキノゴ(エノキタケ)、ナメラコ(ナメコ)、ヤマドリモダシ(クリタケ)など。

たまにアシグロタケやオツネンタケモドキも見られ、それらもうどんの出汁用にと少しを手に。

この季節に注意を要するのは国内で悲惨な死亡例のある猛毒のニガクリタケ(キノコの最後の写真)。エノキタケやクリタケと同じ場所に生えていて、それらとの見分けをつけにくく、特に老菌になるとどれがどれだか傘の色が似ていて判別がむずかしくなります。

エノキタケがあまり採られないのは、こうした猛毒キノコと間違えるのを警戒するからだとも思われます。なにしろ、おいしい食キノコと猛毒キノコが並んで生えていることもあるのですから。食への安易な判断で命を危うくすることだけは避けたいものです。

「今年最後の小春日和だろう」と思えたきのうもまた家周りを散策。雪のない落葉後の野原散策はとっても気分良し。

家のまわりで散策がてらに木の実を目にしキノコを採り、湧水に育つノゼリを摘み、日毎に緑を増してきたクレソンをながめたりしていると時の経つのを忘れます。身と心が自然に癒やされているありがたさ、山の村に暮らすうれしさを感ずるのはこんな時です。