土曜日は田んぼ用水路の共同草刈り、日曜日は幹線生活用水路や村管理の公園、国道沿いのいっせい草刈りと、それぞれ朝5時からの共同作業に繰り出しました。
ほとんどの集落や水利組合、そして個々の農家がこの季節に道路や水路、畦の草刈りを行いますので、村全体が一時の間すっきりした感じになります。
▼度々紹介しているモミジイチゴは熟れ続けていて。作業の合間にも熟れ盛りの実をいっぱいつけて見えます。今年は、ほんとに実のつきがよいようです。
それに続いて里のクマイチゴの仲間も熟れ始め、いよいよ甘さ真っ盛りのカンゴの実(桑の実)をふくめ、山里は初夏の木の実をいっぱいいただける季節入りです。
桑の葉っぱには、小さなジャゴムシ・アネコムシ(カメムシ)が集団で羽化したのでしょうか、まとまって留まっているのが目に入りました。クマさんだけでなくカメムシもこの実が大好き。われわれがガキの頃は、カンゴの実についているカメムシをよく見ないで口に入れ噛みつぶしてしまい、口中にあの苦々しい体液がよくひろがったもの。「赤とんぼ」に叙情豊かに歌われ当時を思い出すのも桑の実、ジャゴムシを噛んだ思い出が口と記憶に刻まれているのも桑の実です。
梅雨時なので、刈り作業をする草木には時々カタツムリさんも見られます。これ、昔は、せっせと集めて塩を振り壺焼きのようにしておいしくごちそうになったものですが、今では「カタツムリを、あぶって食べる」などと言ったら、童たちは「エーッ」とびっくりしてしまいます。フランス料理では、養殖カタツムリが人気のようですが、それはどんな味がするのでしょうね。
▼朝はこうして共同作業、日中は薪割り作業で、やっと5立方㍍の薪を割り終えました。割り終えたら、今度は野積みの作業に入ります。
先日、私がずっと前から視つづけている「イタリアの小さな村」というテレビ番組で、薪づくりをしているある小さな村の住人が、生前の父親の言葉を引きながら「薪は、煙を出すまで、なかなか大変。いつか、(おまえにも)それをわかる時がくる」という旨の言葉を亡き父にいわれたことを語っておりました。
薪は、ほんと「煙を出すまで」なかなか手間がかかります。世界のどこでも、みんな、おんなじことを考え感じているものだと思い、笑いながら「んだ、んだ(そうだ、そうだ)」とうなづいてしまいました。