先月には知人や若い頃にお世話になった村外の方々の急逝の報が相次いで入りました。
新型コロナの感染症対策もあってでしょうか、最近は「葬儀はすでに終了しました」とか「家族葬を行いました」という報道記事で亡くなられたことを後に知ることがずいぶん多くなっています。
湯沢雄勝・横手平鹿地方では、元国鉄や各役所、病院、教職、郵政、NTTなどの仕事に就いていたみなさんや、果樹や花卉、稲作農家など、青年運動、労働運動や平和活動、農業運動などを通じて若い頃に活動を共にした方やお世話になった先輩方がずいぶん多いのですが、それらの方々のなかにはこちらより一まわりも二まわりも年齢が増された方も少なくなく、毎年のように訃報に触れることが多くなっています。
きのうは雄勝平鹿地区全体にわたる横手盆地の田園地帯を車で走りながら、お世話になった方々の家に通った40数年前から20数年前にかけてのことを思い出し、今は故人となられたみなさんと過ごした当時をしのぶ日ともなりました。
それにしても、盆地のなかには新しい道路がどんどん増えていることにあらためてびっくり。昔の感じで走っていたら、つい戸惑い思わぬところへ出てしまうことが幾度かあり、2軒のお宅へ弔問に向かうのに2度も近所の方から案内していただくという行く先音痴なことを繰り返しました。盆地の家並みも街も道路も、この約半世紀でほんとに変わってしまいました。つまり、新しい道路が東西南北、縦に横にと圧倒的に増えたということです。
▼山里ではウドザグ(ウドは空洞の意。茎が空洞のサク)と呼ぶアマニュウの仲間が花盛りです。この野草、春一番に芽を出すだけあってさすがに花も早くつけます。
このウドザグ、何度もお知らせしているようにクマをはじめ野の生きものたちにとっては、ほかの山菜が出る前の大切な春のごちそうとなります。でも、シシウド、エゾニュウなどとちがい山菜としての利用はまったくよろしくない野草です。人にとって食とはなりませんが、こうして花をながめてたのしむ野草としての役割は立派に果たしてもらっています。それにたくさんの花へミツバチは寄るでしょうから、養蜂への役割も人への益として加わるでしょうか。
成瀬川の河川敷やたんぼの畦では、ふだんはあまりみかけない鳥が目に入りました。ここではカラハシリと呼ぶ水鳥の姿によく似ていて、そうであるような、ないような、私には生態のよくわからない不思議な鳥です。渡り鳥でしょうが、子どもの頃からよく目にしているカラハシリの仲間であるようには見えます。野鳥の会のみなさんなら、すぐにわかるでしょう。