暖冬少雪の割には山の残雪が遅くまで

橋梁改修工事で岩手側にはまだ通行できない国道397号は、県境の大森山トンネル手前までの秋田側は通行出来ます。合居川の道路も通行止めが解除され天正の滝へも気軽に通えるようになりました。

二つの道路にきのう入って見ましたが、異常ともいえる暖冬少雪の冬だった割には山の雪解けが遅く、道路沿いにもブナの森や小沢の中にもいつもの年とほぼ同じ残雪が見られます。いつもワゲ(ヒラタケ)の出るなじみのブナ倒木もまだ雪の下。代わりにユギノシタキノゴ(エノキタケ)が見られますから、山の季節の歩みがそれほど早くないことはこれでも分かります。

合居川渓谷「いずくら」の柱状節理の崖には、桜に変わって今度はヤマツツジが咲き始めています。

雪解けの遅い谷ではニリンソウやサンカヨウも花盛り。そこには春一番に最高品質のコゴミが採れる肥沃な土壌の一画があります。大きくなり葉を広げたコゴミの株の群生の中に入り、株立ちの様子や、ひろげた茎葉の形を目にすると、何かおとぎのくにの風景のようにも感じられます。

いつの年だったか、この底部の真ん中に小鳥の巣と卵がありました。小鳥も、巣作り子育てに最適のスポットだとおもったのでしょう。なにしろ、まわりはすっぽりと囲まれていますから。