家の中や家周りで野鳥観察

いつもの年のゴールデンウィークなら人の大移動はあたりまえ。なのに新型コロナウィルス禍の今年は休日時の下り東北新幹線が乗車率0㌫~数㌫、1車両に一人だけの乗客という光景が報道されました。高速道路も同じようにこの時期にはありえないような車の少なさです。

お盆と同じように帰省のみなさんや県外ナンバーが多くなるこの週間も、今年はひっそり。我が集落でも、いつもこの季節に帰省される方々が今年はほとんど見られません。村の直売所もオープンは先送りされています。

さて、人の大移動にはこのように自粛制限がかかっていますが、自然界を移動する生きものたちは普段の年と同じ。この季節になると南の国から渡ってくる鳥たちはいっきに増え彼らの世界はにぎやかになっています。

我が家のまわりでは、シジュカラやカケス、ヒヨドリなどに加えて、ウグイスが毎日のように美声でさえずり、渡り鳥のオオルリなども群れで見られるようになりました。おかげで朝は、小鳥たちの鳴き声を聞きながらの目覚めです。

その年によってなかなかお目にかかることができないこともある私の大好きなオオルリ。今年は29日に薪切り作業をしている時に一羽が目に入り、その日の夕方自宅の中からも群れが目に入りました。

夕刻なのに動きは活発で、枝に留まっては、あの美しく長~い鳴き声、ちょっと言葉では表現のむずかしい声を響かせ、時折空中を飛ぶ虫でもとらえるような仕草を見せたり、歩く虫を見つけてなのか地面に舞い下りてすばやくまた枝に戻る仕草も見せました。

今回はヒヨドリを多く載せました。生息数も多く体色からしてふだんはそんなに気にかけぬ鳥でしたが、我が家そばの梅の木に毎日何回も訪れ、桜と同じように満開近くなった梅花の蜜を食べています。その仕草をじっくり眺めたら、地味な灰色の鳥と思っていたのにそれはこちらの思い込みで、どこか歌舞伎役者を思わせるような重厚な美しさがあることに気づいたのです。メジロも梅の花に似合う小鳥のようですが、このヒヨドリもそれと同じほどに梅の花に引き立ててもらい、梅の花もヒヨドリとならべるとその美しさがいっそう引き立つように見えます。

私は名を知らない小鳥たちがたくさんいますが、最後の写真の小鳥もそのうちのひとつです。大きさはヒヨドリとほぼ同じですが、胴体が丸く多彩で、嘴もおもしろい形と色をしています。これはシメという鳥にも似ているようですがよくわかりません。それらもふくめ、この間部屋のなかからや、家周りだけで目にした小鳥たちです。