山菜のオンパレード、静かな春祭り

今日は、連休前後から撮りためていた山菜やキノコたちを勢揃いさせました。

ホンナ、アエコ(ミヤマイラクサ)、ウド、シロデホンナ(ソバナ)、アザミ、コゴミ、シドゲ(モミジグサ)、笹子(ネマガリタケの細めの竹の子)、そしてワゲ(ヒラタケ)をまず並べました。

よく通う渓谷には大きなヒラ(底雪崩)で落ちた雪が被さり、それがほぼ5月中は川への雪の橋となって残っているのが普通です。でも、予想したように雪の極端に少なかった今年は、その雪の橋が4月末にはもうなくなっていました。気温が真夏日のようになった翌日で夜から朝にかけても気温が高かったので、雪解け水で勢いのある川を越えるのにひと苦労しました。

4日の沢のそばにはニリンソウが群生で見られ、エンゴサクの仲間も花盛りでした。

田んぼ脇の土手では、童に手ほどきしながらゼンマイやウド採りです。野に出れば、そこに棲む虫や生きものたちとの出会いがたくさんあり、童はそれで自然に遊んでもらえます。

木々の萌えがすすみ、山暮らしの人々の心おどる「春紅葉」の季節です。ブナの芽吹き前線はいっきに尾根と斜面を駆け上がり、標高千㍍ライン前後まで届いたでしょう。5月に入ってからはお天気に恵まれ田んぼも乾き、山里では耕起作業がいよいよ終盤です。

▼きのうとおとといは、わが集落の山神社と分社の春祭りの日でした。いつもなら4つの親子会それぞれによる恵比寿俵や神輿、青年会や社交クラブの若者たちによる恵比寿俵と、それらが集落をびっしり半日練り歩き奉納されるのですが、新型コロナ禍で今年はいずれも取りやめです。一年でもっともにぎやかとなる神社までの沿道と家々は、人の動きとしてはかってないほど静かな祭り日となりました。

祭りの日は、訪れていた童らとともにちょっとの時間自宅前の沢へ。曇天と小雨の合間を縫っての魚とりです。岸辺の草の根などを足で踏みつけ追い出すと、魚はおどろいて下流側にあてがった網へ逃げます。網を上げると「あっイワナだ、あっヤマメだ、あっウグイだ」童らは大はしゃぎ。

この日の網には入りませんでしたが、沢にはほかにもカジカやドジョウ、スナメロ(スナヤツメ)、ニガペ(アブラハヤ)などがいっぱい棲んでいます。本流の成瀬川だけでなく、山里ではこうした小さな小川でも心を踊らせ童たちは遊べるのです。獲られた魚は少しの間水槽で観察され、すぐに沢へ放たれます。