学校、保育園等の視察

きのうは議会常任委員会の視察。学校、保育園、児童館を訪れ、後には、滝ノ沢に建設中の村営若者定住促進住宅4棟の現場にも足を運びました。

全国的なとりくみとして進みはじめた学校(教室等)への冷房設備設置について、それに関する調査費が今議会の補正予算にもあげられています。そういうことも視察の視点のひとつとなっていました。

保育園で大きな課題は、これも全国に共通することで保育士をいかに安定して確保するかです。子育て環境の充実ではたらく人々の願いにこたえるとともに、人格形成で大きな役割をもつ保育という分野で、その大切な担い手確保に支障をきたしかねない現状が全国にあるのは、ゆゆしきことです。原因は、保育という大事な職務でありながら、それに相当するだけの給与を含む待遇が全国規模でふさわしい水準にないからでしょう。

保育所は単なる「託児所」ではなく「保育」をする施設です。行革が全国規模ですすみ、全体として公的分野で担ってきた部分を民間に運営をまかせるケースが多くなり、公から民になった保育所もそれに並行して自治体職員つまり公務員ではなく民間の職員採用となります。それが行革のそもそもの目的ともされたのでしょうから当然そうなるわけですが、それも、保育士確保に困難をきたす一要因になったのかと考えさせられてしまいます。

都市部では入りたくても「保育所がない、足りない」といわれますが、地方の農山漁村では「保育所はあるが、保育士が足りない、確保がむずかしい」という現実が目の前にみえて来はじめました。それぞれの自治体が、一定の加算措置などを講じて保育士確保につとめているでしょうが、それはいわば「保育士の奪い合い」みたいなもので一定の効用はあるが、課題の根本解決にはならないでしょう。

しっかりした保育をするために、教職員や公務員などに準ずる位置づけを保育士にもたせる、そのための国策があってしかるべきではと感じた視察行でした。また、保育士をより多く必要とする3歳未満児対策も、これはおなじ保育でも別個に深く考えねばならないことと、これも素人ながら痛感しました。

若者定住向けの村営住宅はほとんど完成し、外構工事がさかんにおこなわれています。

▼除雪作業中に行方不明になったと見られていた方が、我々の視察中にヘリによって成瀬川で発見(田子内橋近くの伊達堰流末合流点より下流部で)されたとの報が入りました。なんともいたましい事故であり、心からのお悔やみを申し上げご冥福をお祈りしたします。きのうの雨で、屋根、山や土手法面の雪が緩み滑りやすくとても危険な状態になっています。くれぐれも雪には油断しないで。

一般質問には4議員

きのうは本会議2日目、一般質問の日。

4議員が、防災対策、新規起業支援策、財政見通し、交通安全対策等について質問に立ちました。質問内容への深い関心もあってか、傍聴されるみなさんのまなざしにはとても真剣さを感じた半日でした。

議会事務局提供

午後には陳情審議を終え、予算特別委員会、広報対策特別委員会が開かれました。継続して審査されていた農業関係の陳情1件は付託されていた産業建設常任委員会の結論とおなじで全会一致で不採択。総務教育民生常任委員会に付託されていたほか5件の陳情は委員会の結論どおりすべて全会一致で採択となりました。

議会事務局提供

久しぶりに陽射しの見える一日となったきのうは朝の除雪車出動もありませんでした。しかしそれもつかの間、明日にはさらに積雪が重なりそうな気配です。そうなれば雪下ろしがいっせいにはじまるでしょうから、お互いに事故には充分に気をつけあいたいものです。

今日は常任委員会の活動で小中学校などの視察訪問があり、同行です。

「力士さん見て歩き」の著書をどうぞ

いっきにこれは根雪の村になったといってもよいでしょう。我が家そばの小沢も完全に真冬のおもむきとなっています。

今週はまだまだ雪降りが続くようで、「あんまり多くならないうちに」と考えてなのか、昨年よりも一週間ほど早く屋根の雪下ろしにはたらく姿もちらほら見られるようになっています。こちらも、やれるときに少しずつやっておこうと、まずは車庫の屋根に上がりました。

さて、野も山も沢も雪で覆われるこれからは、いつもより読書に気分が多く傾きます。ため買いしていた本を繰り返し読んだり、読まず、重ねたままにしていた本を久しぶりに手にするのが多いのも雪の季節です。

先日から繰り返し読んでいるのは「力士さん見て歩き」(渡辺 修著・秋田文化出版(株)発行)。県内や山形の神社やお寺の屋根下隅などに飾られている彫刻力士像をとりあげた著書です。今年の3月に発行されています。

今年は、村のことをとりあげる著書が県内の出版社から相次ぎましたが、「力士さん見て歩き」もその一つ。なにしろ、東成瀬大字田子内地区の平良、肴沢、田子内、下田の各神社にある力士像が、著書の最初に紹介されているのです。また、カバー表には県内の力士像7体が並び、その中央に平良・山神社の見事な力士像が、著書の象徴のようにしてデンと載せられてもいます。著者は村の力士像にかなり惚れ込んでいるのでしょうか。

かって、この力士像に注目した村役場の担当課が、村の観光案内パンフレットにこれらの力士像をとりあげてから、「こんな、すばらしい彫刻の力士像が村にあるのか」と村内はもとより、村外の方々にも話題をよび、その道の通の方々は神社へもよく訪れているようです。

私も、それら力士像の謂われなどを知りたいと思っていたこともあり、本屋さんで著書を目にしたときは「おっ、ありがたい」の感謝の思いで早速買い求めました。それら神社の彫刻は「村の宝」ともいうべき遺産です。興味がありまだお読みでない方には是非ご購読をおすすめします。それと、もっともっとこの力士像を意識して発信してゆくべきですね。力士像の遺産の価値に気づきパンフレットにした先駆的なとりくみも村にはあったのですから。

▼役場所在地で80㌢、わが集落では95㌢の積雪とされたきのう、田子内で用水路そばでの除雪作業によるとみられる行方不明の方発生の報が入りました。この寒さですから安否が気づかわれます。なんとか無事で発見されることを祈るばかりです。

女性政治家の目立った山形の起工式典

予報されたとおりの寒波がきて、お天道様は「はい、これで根雪です」とドカッと厚い雪を積もらせました。里山で今年最後の活動をしていた村のクマたちも、これでほとんどが冬ごもりの穴入りをしたでしょう。例外はいるでしょうが。

8日朝にはこちらも今冬最初の除雪機械を動かし、今朝まで3日連続の雪寄せです。積雪はいっきに50㌢を越え、時折遠くがみえないほどに降り続いていますから、まだまだ重なるでしょう。

7日は商工会の年末懇談会。語り合いのなかで、今後の議会活動に反映させなければならないいくつかのことをお聞きすることができました。

きのうは、国道13号新庄金山道路の起工式で副村長と二人新庄市へ。大雪のなか、作業が間に合わないためか、湯沢~横堀間の自動車専用道の除雪が悪く危険で、一般道よりもデコボコで轍跡のある道をトロトロと静かに走り式典会場へ向かってもらいました。「除雪のゆきとどいている村の国道のほうが、ずっと走りやすい」と思わず言ってしまうほどに、除雪の違いを感じた日でした。

式典は大がかり。知事をはじめ国会議員も多数あいさつに立たれ、秋田側からは、横手、湯沢、羽後、東成瀬の首長や議長、一部その代理が出席しました。

ところで、「世界の先進国にくらべ女性政治家が少なすぎる」といわれて久しい我が国ですが、きのうの式典会場で挨拶に立たれた吉村知事も、同じように来賓であいさつを述べられた加藤代議士と大沼参議院議員も女性。式典には欠席でしたが、もうひと方の女性国会議員舟山氏もおります。山形はこのように女性政治家を多く輩出している先進県。なぜ、このように女性のトップ政治家が多いのでしょうね。そんなことを思いながら帰路につきました。

村の里山は広く深し

面積およそ203平方㌔㍍の広いわが村は、その多くを山林がしめています。

村全体の山林の様子と、それらの山に通ずる林道の状況をよくつかんでおくことも議員や議会の大事なつとめです。私は山歩きの趣味と重ねてあちこちの林道、とくに郡境、県境をまたぐ「峰越し林道」などに時々車を走らせます。その時期は、ほとんどが山の見通しがきく晩秋から初冬。各林道の管理状態もそれである程度確認することができます。

今年は、滝ノ沢から山内武道金山沢方面に越える道、そして先日の入道から岩手西和賀町川尻へ越える道を通っています。めずらしくまだ積雪のなかったきのうは、役場で所用を果たした後、肴沢から前山沢に入り増田町滝ノ下と田子内大沢に至る林道を走りました。

肴沢の林道は、手前の改良舗装が今年行われ途中までは快適。ですが、郡境近くになると幅も狭く、きつい勾配やカーブを覚悟しなければならないのはいつものこと。例年なら積雪となりもう通れない時期ですが、今年は二度目の積雪も消えきのうまではぎりぎりセーフで通れました。山全体がひっそりと静まるなか、途中、ぬかるみや一部土砂落ちで走行トラブルがあれば困りものと思いながらも、やや悪めの道の孤独の山越えをしてみました。

側溝のない林道は流水によって路盤が荒れるのはいわば宿命みたいなもの。大沢川の林道も上流部のその荒れがかなりで、「溝に車輪を落とさないようどこを走るか」とタイヤの通り道を慎重に選ぶような箇所も一部あります。

各所で水切りのゴムなどを設置し荒れ対策もとられていますが、未舗装の林道管理はいずこもほんとに大変なことが、こういう様子をみてもわかります。山を本気でまもるなら、こうした郡や県境を越える林道舗装改良事業への大幅な予算対策をとることが、とくに国と県にはもとめられます。

土倉も、滝ノ沢も、そしてきのう通った肴沢~田子内も、みな集落のいのちをささえる貴重な林と水源のある山です。きのう通った郡境沿いにひろがる入会林野のブナとミズナラの森はいつ見てもすばらしい。それだけに、だれでも入れる安心できる道も必要なのです。

こうして峰越しの林道に入ってみれば「村は、広いなぁ」とつくづく思います。肴沢もきのう通ったのは前山沢のほんの一部だけ。ここにはほかに支流の元山沢もあります。大沢も名のように大きな沢で、ここもほかに支流の一ノ沢があります。さらに双方の小沢はそれこそ無数で、里山とはいえ、峠で見下ろせばなんと深く広いもの。大字田子内地区の里山すべての沢を源まで歩いてみたいものですね。源流のそのほとんどがブナの森ですから。

▼家まわり散策のキノコだよりもこれが今シーズン最後となりそう。ナメコもエノキタケも幼菌があり、積雪がなければまだまだ摘み取れますが、今度の寒波で村は根雪でしょう。ために、来年春まで、キノコだよりはひとまずおやすみ。湧水のクレソンは別ですが。

南本内川の峠から蟻巣や焼石連峰をのぞむ

去る3日のことです。役場で議会前準備の所用や打ち合わせを済ませ、帰宅して本会議再開にそなえた段取りや、各種書きものなどの原稿素案づくりに手をかけました。

手をかけましたが、外は2日続きの晴天。どうも、外に出たくて体がムズムズします。とうとう、屋内仕事を中途にして、「こんな日は、家の中で過ごすのはもったいない」と、午後の2時間ほどまた土倉沢へ向かいました。

この日は、すでに車の通った跡があるのでなんとか県境までは上がれそうと見込みました。途中には、合居川方面に向かった新しいクマの足跡が深さ20㌢ほどの積雪に見られます。予定通り県境の峠までは車で上がり、今度はさらに上をめざして歩くことにしました。

12月3日に峠まで車で上がることができて、しかも雪の上も歩けるのは久しぶりのこと。若い頃、雪上の歩きでめぐった県境(合居川と南本内川の分水嶺)の山と沢が眼前、眼下にひろがり、歩いた思い出の残るひとつひとつの林や山、沢を立ち止まっては写し撮りながら少しずつ標高を上げました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かつて、眼下国有林の山小屋に宿泊し冬山伐採搬出をしていたわが集落の方々が、大きなワス(表層雪崩)に宿舎を直撃され命を奪われた、そのワスの発生した恐怖の急斜面が歩きの途中にはあります。また、山内三又集落の山歩きのベテランの方が、山へ上がる途中で滑落し命を失った、真冬や春山ならば思わず体が縮こまるほどの急斜面の崖も途中にあります。この山は、そういう遠い過去の2つの惨事を頭におきながらの歩きとなります。

標高を上げるにつれ積雪が多くなり、膝の高さを上回るほどになりました。ほとんど雪に足が沈まないノウサギの跳ね跡が雪上にはいっぱい。しかし、こちらはカンジキを持たずの山入りなのでそのままでの長い歩きはムリ、それにきつい斜面に積雪が増していれば見えない箇所からの雪崩の危険もあり、上がろうとしたヒヅヅ(ツルクラ沢)上部の尾根地点までは行かずに引き返しました。

権四郎森(ゴンシロウモリ・南本内岳のこと)やサンサゲェ(三境・三界山のこと)、南の森、それに目の前にでんとホンネェガアリス(蟻巣山)があります。それらを一望し、「来年春は、久しぶりにこちらから県境を歩き、三界山、胆沢川方面を周回する残雪山歩きを」と心に秘めました。

この日歩く途中で目にしたのは、ブナの幹にとまっていそがしそうにうごきまわるシジュウカラの仲間の群れと、人なつっこく目の前に飛んできたミソサザイ。それにナナカマドとヌルデ?かウルシの類いの実。ほんとはいちばん目にしたかったクマさん、それにもしかしたらと期待していたクマタカ、イヌワシ、ノウサギとの出会いはなし。でも、今後の山行のために山全体の様子を確認し写真にも記録できたので、まずは満足の歩きでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼議会の一般質問通告はきのう正午までに4人の議員からありました。11日の本会議までに一定の日数がありますから、質問する側も、答弁をする側も余裕をもって準備をすることができるでしょう。

村議会12月定例会議はじまる

村議会12月定例会議がきのう4日からはじまりました。日程は14日まで。

議会事務局提供

一般質問は11日に予定され、そのための質問通告は今日正午までに提出されます。行政報告を聞いた後に質問の通告をしてもらうためです。村政をめぐる課題は山積しており、多くの議員から通告が届くことを期待しているところです。

▼草木の落葉がほとんど終わった村は、まわりがきれいすっきり。2日の午前は、一年のうちでももっとも大気が澄みきった晴天となりました。晴れ空に誘われ、何度も何度も成瀬川の岸辺を歩いたり、村内の人里からただ一箇所鳥海山がのぞめる入道の野頭集落や山入りした土倉沢の高見から、その澄んだ空に山容を浮き立たせる「秀麗無比」の鳥海山をながめたりしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▼田子内仙人様の大イチョウが葉っぱのほとんどを落としています。

イチョウ写真のはじめは、雪降り後の30日に立ち寄ったときの様子で、後の雪景色のない大イチョウはきのうの姿です。「仙人様のイチョウ葉がみんな落ちれば根雪」といわれるように、この木は村の気象を知るいわば「標本木」。案の定、今週後半には真冬なみの寒波がくるようです。そうなればそろそろ根雪を覚悟しなければと、村のみなさんは本格冬がまえに心を切り替えているのかな。

赤と黒の実は、おなじ日に写しておいたニシキギの仲間とエビヅル(ヤマブドウの仲間)です。冬の木の実には、いつもいつも惹かれっぱなしの私ですので、性懲りも無く何度も紹介です。

▼緑がほとんどなくなった村の田畑。そんななかで濃い緑葉を見せるのは、村特産の「平良かぶ」の畑です。

村内ではかぶの漬け込み真っ最中(ピークは過ぎたのかも)ですが、今年は、お米だけでなく、その「平良かぶ」も「不作、または病気にやられた」という農家が多く、予定した量の生産がむずかしいよう。

▼野菜といえば、この季節になると神奈川相模野の台地特産の「やまといも」がSさんの農場から贈られてきます。

47年ほど前、まるで家族の一人のようにして住み込み研修でおなじ生活をし1年間お世話になり、その後もいろいろとお世話になったSさん宅。Sさんはいまもご夫妻で野菜をつくり続け、近年は花栽培にも手をかけておられる様子です。「80歳が近くなったので、販売用のやまと芋作りは今年が最後」という旨を電話の向こうで語られ、そんな内容のお便りが直販などで購入されるみなさんへお届けされているようです。

「自家用だけはまだつくるよ」とお電話の向こうで語っておられましたが、ほんとによくがんばられるもの。研修中はもちろんその後も、Sさんの「計数へのなみならぬ強さと鋭い経営感覚」「開拓者精神とすぐれた技術」「積極性」にいつもありがたく学ばされてきました。

ところで、医師でありつつ、途中でパイロットの道をめざした息子さん(中学生の頃、我が家に幾日か滞在して山や川に)はいま大型旅客機ボーイング777のパイロット。その息子さん(Sさんのお孫さん)も医学部に進学されたとお聞きしますから、さてSさんの広い農場は将来どうなるのかななどと、余計な思案をしたりもしています。

そんなこともあり、積もり積もった体験を語りあいたいと思い、「お元気なうちに村へまたお越しください」とお伝えしたところです。Sさんご夫妻からは、都市近郊農業のことや、世界と日本の今後の農業展望、多くの海外渡航、海外研修などを通じて養われた独特の世界観や人生訓、政治・経済のとらえ方、交際・交流・人脈の広さなどを通じて蓄えられた所感など、学びたいこと、おたずねしたいこともたくさんあるのです。

クマは冬ごもり前の最後の動き

2日の休日、そしてきのうと、師走にしてはめずらしく穏やかな晴天が続きました。

山には積雪があり、林道はかろうじて車高の高い4輪駆動車なら通れます。初冬の山歩きをする者にとってこういう条件のよい日はめったにめぐってこないもの。そういう願ってもない日が、2日は休日とも重なりました。晴天に浮かぶ鳥海山もくっきりとのぞめます。

2~3日の村内は、人里にはまだら模様に雪があるものの積雪はほぼゼロ。でも県境付近まであがれば雪は深いところだと膝ほどまで積もっています。車はなんとか通れるものの、徒歩では中途半端な積雪のためにカンジキを履くほどでもなく、かといって履かなければ雪が深くて足が疲れるで、歩くのがもっともイヤな雪状態です。

師走入りとなれば、例年、冬ごもり直前のクマたちが最後の活発な動きを見せる時。この両日は、「もしかしたら、巡り会えるかも」と、カメラを手に2時間ほど山に入りました。

予想したように、土倉山では数匹のクマが道路を横断した足跡があります。そうとう大きな足跡もあり、合居川方面の深山に穴入りで向かったらしい跡もあれば、逆にドングリなどを「食べられるうちに食べておこう」と人里近くの林にむかい下りたらしい跡も。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は思わぬ偶然もありました。山に入ってクマの足跡ながめをしていたら、突然そばの窪みに真っ黒な塊が横たわって見えます。「おっ、クマ」と確認したら、それは今々猟友会員たちによって捕獲され、斜面を転がり落ちて息絶えた直後のクマでした。

なじみの仲間の会員たちが、こちらより先に山入りしていて、クマの足跡を追い詰め捕獲した現場だったのです。捕獲されたクマはメス。秋グマですからメスでも体重はかなりのもの。ドングリなどをまだ食しているらしく、冬ごもり直前なので毛皮はさらに黒色の光沢を増し、皮下脂肪もたっぷり、筋肉も隆々としています。こういう屈強な体で襲われたら、人間などひとたまりもないことを、猟をする仲間たちはクマの体をみて知らされます。

初冬の12月なのにきのうも晴天。また県境の深山に向かった新たなクマの足跡がのこされていました。クマたちは、あちこちの山でドングリ、ナナカマド、カタスミ、少しのブナの実、ヤマブドウなどを食していたはず。でもそんな行動もあとわずか。今週後半に予想される寒波で降雪続きとなれば、雪国、奥羽脊梁のクマの大半は越冬穴に入るはずです。

土倉沢には、目にふれるだけでクマ4頭の新しい足跡があり、そのうちのひとつは大グマ。それとは別に合居川入り口の村有地にもさらに一回り大きな新しい足跡があり、それは入道方面から川を渡り、沼又方面にむかっています。ツキノワとしては巨大なオスグマで、しかも肥えた秋グマ。その巨体を思うと身震いしてしまいます。初冬に雪の残る林道をすべて通れるなら、クマのおおよその生息数や生態がつかめます。ただし、身をまもる術がないこちらのような姿での行動だと、うかつに近寄ることができず、そこは要注意ですが。

幼子たちの発表会

30日は、村の農業生産法人4つでつくる連絡協議会の「報告会」へ出席。

県内の10月15日現在の米の作況は96でした。様々な要因が重なり、村内は全体としてその96よりもさらに低い指数となるのではという見方もあります。そうしたなかで、稲作が主体の村の4法人の生産量もおしなべて少なく「かっての大冷害に次ぐほどの収量減」と、ある生産法人の代表が語るほどの減収となったようです。

報告会では各法人別の生産量などが説明され、村と議会にたいする「要望書」を副村長と
私が受け取りました。議会へこういうかたちで「要望書」が提出されるのははじめてのことです。

▼1日は保育園の「なかよし発表会」へ。

発表会までの練習の日々について、園児たちのとりくみを綴った各組の先生方による演目へのコメントもプログラムといっしょに配られました。発表はごくわずかの時間ですが、それを読むと、園児たちのがんばり、先生方のこの日に寄せる思いが伝わってきて、拍手にも自然と力がこもります。

それにしても、最年長組はなんと大きくなったもの。子どもの成長って、ほんとに早いものですね。

▼きのうは風がほとんどなくまことにおだやかな晴れ空。12月はじめ、しかも休日にうれしい晴天でしたから、早速外へ出て成瀬川の岸辺を歩いたり、雪の残る林道に車を走らせたり、童と野外散策(エノキタケ採り)をともにしたりで過ごしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

林道脇のツルウメモドキや秋グミの実も、青空だとまたよく映えますね。