ありがたくない訪問者

築40年以上になる我が家は、こちらの体と同じであちこちにガタが目立ち始めています。

屋根の軒天もそのひとつで、外側からボロが目についていたのですが、実は、その弱り目のところを狙って訪れるありがたくない訪問者がいて、あきれはてています。

困りものの訪問者はキツツキの仲間の大きなアオゲラ。先日、家の天井付近からタタタタタタタと妙な連続音が聞こえました。「また、ネズミでもいたずらしているのかな?」と思ったものの、音は止まずに定間隔で続き、それにどうもネズミにしては音量が大きすぎる。おかしいなと、外に出てみたら、なんとアオゲラが軒天に穴をあけている最中で、いったん逃げたもののすぐに舞い戻り今度はその中に入っているではありませんか。これにはさすがのこちらもウームとうなるしかありません。

叫んで追い払いはしたものの、すぐそばの木に止まり、5分と経たずにまた軒天に飛んできてタタタタタタタ。穴に入って中からもタタタタタタタ。3日がかりで20㍍ほど離して穴を2箇所に開けられ、軒天の中に入り今度は自由に歩き回っています。

人里へのクマの出没が毎年の大きな関心事ですが、加えてテン、イタチ、キツネなどの生きものたちも、昔より家周りに多くなったように感じていることを先に記していました。正確なデータではないので「感じ」ているです。さらに今度はアオゲラまでが住家に穴を開ける様子を見て、これにはとうとうあきれてしまいました。

古くなった社寺や古民家の柱や壁などには、キツツキのあけた穴が時々視られるものですが、同じようにガタがきた我が家の軒天でもそこには「虫」などいないはず。2つも穴を開けに執拗に通い、天井に入り込むキツツキ。いったいカレは何を目的にこんな行為に及んだのか、我が家のこのナゾはまだ解明されておりません。それにしても、あの堅いボードを突き破るクチバシの力。キツツキのツツキの破壊力は相当のもの、恐れ入りました。

▼お天気がよかったきのう、やり残していた雪下ろしに汗を流す姿が所々で見られました。超特別だった48豪雪時は脇においてですが、「この家の軒が雪でこんなにつかえてしまったのははじめて」と、昔、我が家で林業架線の仕事をともにしたTさんは語ります。

厚く固まった雪なので、大きなノコギリで雪をブロック状にきざみ、手際よく下ろしていたTさん。最近は、雪をノコギリ切断方式で勤しむ方をチラホラみかけます。道具をこわさずに雪を容易くブロックにできるので、堅い積雪の下ろしでは確かにこの方式ははかどるようです。その昔、村内の葉たばこ栽培農家がこれから苗床をつくる時のことを「おらえのオドなば、たばご床の雪よへで、ノゴ使うもんだっけ」と妻は語ります。昔からの生活の知恵は、こんなところでも活かされているのですね。

▼屋根雪にともなう負傷事故が村でも発生。豪雪の年は、積雪の緩む今後に特別の警戒を。