役場で所用を済ませ、きのうは朝一番でそのまま集落会場での税の申告へ。
昨年は、ここ何年かのうちでは最もお米の収量が少ない年でしたから、こちらもそうですが村全体の稲作収入もかなり落ち込んだとみられます。農業所得は年々右肩下がりのようですが、税申告による今年の村全体の所得結果が気にかかるところです。
ここ数年、農業法人に経営をまかせる農家が増えています。農業に関わる収支はほとんど無しの方が多くなっていると思われるのも近年のひとつの特徴でしょうか。以前は、経営規模がほんの小規模でも、お米を主にして農産物を販売するという個々の農業経営者でしたので、申告相談の時間も結構長くかかりましたからね。
各集落への出張申告相談は職員3人体制。毎年のように税務課職員のみなさんのていねいな対応、てきぱきとした申告相談の様子に接し、そのあるべき姿勢に感心します。
▼申告を終え、小農具置き場の雪下ろしへカンジキ履きでむかい、ついでにいつものたんぼ脇の高台から雨水過ぎの村を流れる成瀬川を見下ろしました。
河岸段丘のもっとも高地にあり、風が強く吹きだまりができるわがたんぼは、積雪が3㍍から4㍍、道脇の最深部だと5㍍近くにはなっているはず。夏には目立つ畦と法面のたんぼごとの大きな段差も、冬は吹きだまりの雪によって段差は均されほとんどなくなり、遠くからみるとみんな一枚のたんぼのようになって見えます。今年は雪が多いですからなおさらで、おそらく4月末の畦削り時も、この吹きだまりでは雪がまだ多く残る年となるでしょう。
春にツツジが咲くわがたんぼの土手は、成瀬川が直角に折れ曲がるところ。そこには東に向かい吹き抜けてきた季節風がまともにあたります。私がいつもカメラをむける土手には、季節風がつくる「ダシ(雪庇)」が成長し続け、いま最も大きくふくれ上がっています。
このダシは、地形上、山の峰のダシとちがい崩れ落ちるような形にならず、ゆるやか、なめらかな雪の曲線形をつくります。乳頭という名の山がありますが、ちょうどそれと似たようなたとえで、この曲線は季節風がつくったふくよかな女体の線のように私には見えます。ダシはダシでも、これは横たわる「女ダシ」です。