「ナメコ大好き」という童たちの声にうながされて、いつものように自宅のまわりを30分ほど散策。わざわざ山に行かなくても天然のキノコ採りが散策がてら楽しめるのですから、私にとって我が家のまわりは、木の実や各種山菜、渓流魚などもふくめて「自然食の宝の園」みたいなところ。
国道が一時通行止めになるほどの降雪をみた寒気だけに、寒さで顔を出し始めるユギノシタキノゴ(エノキタケ)もちらほら見られ、ムギダゲ(ムキタケ)やナメラコ(ナメコ)、老菌のサモダシ(ナラタケ)、それにブナシメジも少し手にしました。
最後の写真は、いかにもおいしそうなツチスギタケです。食べられるとされていたキノコですが、軽い中毒の事例があったらしく今は「毒種」あるいは体質によっては「中毒となることもある」とされています。晩秋の地面に群生するキノコで、トヂナメラコ(ヌメリスギタケ)などこの仲間のよく似た食べられるキノコと同じでおそらくナメコのようにおいしいのでしょうが、一応「毒」とされるようになりました。食べ慣れた方以外は口に入れるのは避けたほうがよさそう。スギヒラタケと同じで「毒種」とされてからも「オレはだいじょうぶ」と今も食べている方がいるかもしれませんが、私は群生を見て楽しむキノコとしています。
家屋の冬囲いにはまだ手をつけていない我が家ですが、あと何日で里に初雪が下りてくるでしょうか。新雪の重みで藪草が倒され、その雪が一度消えて根雪になるまでの間は山も里もいっきに見通しがきくようになります。その時になればユギノシタキノゴの出が勢いを増し、草陰になっていた赤銅色に光る晩生の高級ナメラコやムギダゲも目につきやすくなります。
田子内仙人様の大イチョウはまだ葉っぱ全体が緑を保っていますから、言い伝えどおり「根雪はまだだ」と思っていていいでしょう。そういうことで私からのキノコだよりも、もう少しの間続けられそうです。