彼岸も中日を迎える頃になれば、まだ積雪は1㍍を超える雪深い村でも、自然は春のたたずまいをどんどん増やしてゆきます。
▼久しぶりにそろった娘二人と童らで雪消の道を川沿いに散策。川面をわたる風はやや冷たげ、先日の出水は、冬に溜まった川底の垢と泥をすべて洗い流しました。日ごとに土色が増える村では早ヘリザグ(シャク)が見られ、不動滝も瀑布とよべるほどの水の勢いです。
▼わが家裏では、もう野のヒロッコ(ノビル)も食べ頃の芽出しへ。こんなに時早くヒロッコが顔を出してくれたのはここ数年では久方ぶりのことです。まだごちそうにはなっていませんが、新芽をみただけで、「春が来た」のおいしい香りと歯触りを連想しました。
▼21日は、議会にも案内をいただいていた地元集落のコミュニティスキー大会の開会式へ出席。スキー場の通常営業も日曜で締めくくられるとあって、好天の下、最後の滑りを楽しむボーダーやスキーヤーが朝一番から見られました。
▼昨日は、合併して誕生した新湯沢市の市制10周年記念式典へ出席。69市町村がいっきに25市町村へと全国の中でも進展きわ立った県内の平成市町村合併。湯沢雄勝は、羽後とわが村が単独自治体の道を選び、川連漆器・仏壇・稲庭うどんで名高い稲川町、小安温泉の皆瀬村、秋ノ宮温泉・小野小町で知られる雄勝町、銘酒とさくらんぼ、犬っこまつりの湯沢市が合併しました。
合併後も、3市町村が存在していたので広域市町村圈組合と議会を継続。圈域内住民にとって効率的な事務組合行政を我々は連携を深くしてすすめ、実は今日も、事務組合の大きな事業である熱回収施設工事の安全祈願祭にむかいます。
県内、全国と、合併の嵐が吹き荒れ終えてからおよそ10年。その10年を経ての市、町、村の地方自治の到達を、科学の目でとらえた分析研究や報道に期待していますが、県内に関して私が触れたそれらの範囲では、ごく断片や表面、一部をなぞった程度にとどまるものが多く、より深みのある著書や報道を私はまだ目にしていません。あらゆる角度から客観的にとらえた、大合併後の県内地方自治研究(旧市町村単位の指標比較も含めた)に期待しているのですが。
▼村猟友会恒例のノウサギ巻き狩りが昨日行われ、夕方からのウサギ鍋、ウサギ料理の懇親会にご案内をいただき参加。ノウサギ特有の香り癖をよくおさえた「こんな美味なウサギ鍋、ウサギ料理はここでしか食べられない」と猟友会員がそろって太鼓判をおす宿で、「みんなして(みんなで)、けば(食べれば)、まだ(さらに)、んめな(おいしいですね)」の言葉が交わし合われて、鍋、肉、レバー刺、内臓塩辛風料理などを楽しみました。