地方創生には、医療過疎脱却も欠かせぬ課題

▼議会は、予算特別委員会へ審議の場をうつした。

わが議会は通年の会期なので予算特別委員会は常設状態にある。議長をのぞく全議員でつくる委員会とあって、村長も出席し質疑がおこなわれる。したがって、政治責任の大きな判断を求められる質疑への答弁も含め、その場で「答弁できない」ということは当局側としてはほとんどないので、議員の質疑の幅も当然ひろくなる。

つまり、予算に関連してどんな角度からも質せるし、また本会議とちがい委員会なのでかなり柔軟な応答の交わしあいもできる。予算案審議としては最も好ましい条件がつくられているといえるだろう。委員会には必要な説明員も不足なしで席に着かれているから、答弁も質疑もより円滑にすすめられるということもある。

▼きのうの予算案審議は午前の日程だけとなり、残りは今日となる。きのう午後には、雄勝中央病院の運営委員会へ。

病院経営の概況などで詳細な説明をうけ、質疑や意見などが交わされた。いつものように「医師確保」あるいは「医師偏在」の現状克服が、県、国としての最大の課題であることをあらためて認識する会議であった。

もし国の医療政策が原因で医師偏在がうまれているのであれば、その制度を国がまず改めることが肝要であろう。政治はいま地方創生のかけ声を大きくしている。そのひとつの目安とされるのが「人口」であるが、医療過疎と人口減少は相関にある。医療の充実は創生のかぎをにぎるカナメのひとつだろうからだ。

産業振興とともに、人口定着に大きな影響を及ぼす「医療の安心」確保が、地方創生には欠かせぬ課題であることを、政府や国会議員さんにはよくよくとらえていただき、その最大の柱である医師確保と医師偏在をなくす具体策を大胆にとってほしいものである。

あわせて、病院や行政がとりくんでいる現在の大小の努力を、そのどれをも大事にして地道に継続させることも大切であると思われる。われわれ議会に身をおく側も、出来る限りの役割をはたしたいもの。小さい持ち場ながらそのための思案もしているところである。

CIMG9968-1▼今朝の外気温はマイナス4℃。雪解けでだいぶあらわれていた土肌がすべて薄い雪に覆われ、村はいったん冬に戻った。でもそれは自然がまとったつかの間の冬衣、すぐ後にお日様マークの天気が予報されているので、薄い新雪はあっという間になくなるだろう。