収穫作業終える

きのうは村議会12月定例会議の日程打ち合わせをし、その後、前日に続いて籾すり作業を続け今年の収穫作業をすべて終えました。

わが家の収量は昨年より若干減。でもカメムシ被害がなかったのでもうそれだけでもホッと一安心です。袋詰めされた玄米はこれから出荷されます。わが家の食味抜群あきたこまちは、どんな流通路をたどってどこのどなたのお口に入るのでしょうか。

ほんの少しの生産量でも、主食をつくって人の命をささえる仕事をしていると思えば、そこにひとつの生きがい感みたいなものが湧いてくるものです。生産者米価は生産費をはるかに下回り、お米の市場価値は以前には考えられないほどに下がっていますが、お米が主食ということに変わりはありません。のぞむことではありませんが、自然災害や人災の有事にも「米さえあれば」なんとか生きられる。我が国では、食糧安保の唯一のカナメとなるのが豊富に生産できるお米なのです。

籾すり後、体が埃まみれついでに乾燥機や籾すり機などの掃除も終了。残すはめんどうなコンバインの掃除だけです。

稲の倒伏が相変わらず目立つ村内です。でも、刈り取り盛期のお天気は今後もしばらく晴れマークなので農家はほんとに助かりました。お天気さえよければ、多少の倒伏なら高性能のコンバインだとそれほどトラブルなく作業は進むでしょう。みなさん焦らず、事故にだけはくれぐれも気をつけて作業にあたってほしいものです。

作業後、家周りの草むらにカオを出しているハタケシメジが目に入りました。老菌の部類に入りますが味はまだまだだいじょうぶ。味噌汁の具やお吸い物にすればホンシメジと同じような高級な味を楽しむことができます。

もう彼岸も過ぎ、池の脇では秋の野の花として親しまれるダイモンジソウが花盛りです。

お米作り最後の仕上げへ

今年のお米作り、最後の仕上げとなる籾すり作業をきのう行いました。

農機具屋さんによって機械の始業点検は済ませていましたが、実際に作業をしてみないと機械の具合はわからないもの。でもそんな心配は無用で、籾すり機械はグオーンと心地よい音を立て、選別機もシュンシュン、シュンシュンと回転し順調に動いてくれました。

肝心のお米の出来では、毎年もっとも気にかかるのがカメムシ被害。でも、これはまったくといってよいほど被害粒が見られずホッとしました。これで安心して出荷出来そうです。

仕上げた新米を毎年のようにして夕方には神棚に献げ、今年の作と無事に収穫できたことへの感謝を表しました。あと何年お米作りに励めるかわかりませんが、出荷用の袋へ詰め込む時に出来具合を確かめる玄米を見ると、収穫への喜びがジワッと湧いてくるものです。

稲刈り本格化

17日頃より村の稲刈りが本格化しています。その日の暦を見たら「大安」。もしかしたら、収穫開始は「吉日に」ということで、昔からのしきたりにこだわっている方々もおられるのでしょうか。

わが家は、そういう暦などとは関係なくお天気と仕事の都合優先で22日に刈り取りを始め25日に終えました。集落でも田植えが5月21日と早かったほうなので、刈り取りもやはり最も早くのとりかかりとなりました。お天気もなんとかもちこたえた22日は、集落のあちこちでわが家と同じ頃に植え付けをした方々の刈り取り開始の姿が見られました。

22日は朝の8時頃から吹いた風で稲に着いた朝露も比較的早くに落ち、おかげで作業は普段より1時間ほど早く9時少し過ぎからとりかかることができました。24日は小雨でしたが翌25日は降水確率0㌫、雨の心配せずの願ってもない安心な稲刈り日和でした。

22日までは晴天続きだったので田んぼはよく乾き、施肥量が通常の2割ほど少ないわが家の稲は倒伏もなく作業は順調に進みました。ただし、経年劣化でコンバインの一部が損傷し若干のトラブルは発生。しかし、まずはなんとか今年の刈り取りを済ませました。

刈り取り機械のコンバインを稼働開始させる時は「さあ、順調に動いてくれよ」と願いながらキーを回します。でも、毎年、こちらの過失もふくめ大小なんらかのトラブルはあるものです。

稲刈りの田んぼでは、交尾をしながら水たまりへの赤トンボの産卵行為がさかんに行われています。その群れをオニヤンマが水平飛行で狙うものですから、狙われた雌雄は交尾が解け、どち
らか一匹がオニヤンマのあのするどい牙で餌食にされます。そんな行為が何度も何度も繰り返されていました。トンボの世界だけでも弱肉強食のこの厳しさ。食物連鎖は自然の必然でしょうが、オニヤンマへ抱く私の童心当時からのイメージが、この執拗な攻撃を目にして少し変わりました。

ところで、今年の水稲に特に目立つのは倒伏の多さ。村では風がなく少しの雨だけで通り過ぎた先の台風14号でしたが、その少しの雨でも倒伏が目立つようになり、秋分の日までの雨天で倒れはさらにひろがりました。

今週は晴天が予報されていて助かりましたが、倒伏の田んぼはあらゆる面で作業効率が悪く働く人にも難儀が強いられます。機械にも余計な負荷がかかりやすく、作業にあたるみなさんはやや気の重い日々となるでしょう。

ブナとミズナラの森の幸(その三)

ブナとミズナラの森の幸、その三の主役はノギウヂ(ヌケオチ、エゾハリタケ)です。

8月22日、カオをだしたばかりの幼菌を見置きしていて(8月24日付のブログに記載)、それからおよそひと月後に向かったら、エゾハリタケはちょうど採り頃の大きさに生長していました。採らずにこのままにしておけば、さらにもう一回り大きくなるはずです。

エゾハリタケとしては最良の品質に入る株で、こんなに長く連なった大きな株とはなかなか出会えぬもの。発生箇所は幹の少し高所ですが、そばの枯れ木を立てかけてハシゴ代わりに足場をつくり、ナイフで切り込みを入れ、片手でグイッと引きはがしての採取です。

このエゾハリタケ、わが集落ではマイタケやシシタケと同じ価値がつけられ、直売所でもこのキノコの「珍味」を知る方々からは引く手あまた。マイタケやシシタケよりも発生箇所が限られているので、時にはそれらのキノコを上回る高い価値をもつキノコなのです。

わが家では、これに重曹を加えて煮て軟らかくし一夜味噌漬けにしたり、長期間蓄える味噌漬けにもします。漬け込まれて飴色になったノギウヂは、ごはんのおかずとして、あるいはお茶うけとしていただきます。

▼ノギウヂをめざす山には、こちらが採り慣れているミャゴ(マイタケ)の生えるミズナラ大木もあります。

今年は、こちらが歩く山では全体としてマイタケは並み作かやや不作気味という按配。きのうは過去に採取実績のある10数本のミズナラを巡り歩き、2本のミズナラでマイタケと出会うことができました。3連休でみなさんが歩いた後でしたが、よくどなたの手にもかからず残っていたものです。

そのうち「これが今日締めくくりのミズナラ」とめざした最後1本の大木には10個を越える成菌と幼菌が、「これぞマイタケ」という真っ盛りの姿で我々を待っていてくれました。きのうは、山行を約束していたAさんといっしょのブナの森歩きでした。歩きの最後に、山神様からAさんへのうれしい撮影ご褒美となったわけです。

ブナの森には、サモダシ(ナラタケ)やカノガ(ブナハリタケ)、ヒラタケもちらほらと見られました。晴天が続いたのでここ数日間の山歩きで背にしたマイタケ、シシタケ、ブナハリタケなどキノコはみんな水分が少なく、一定量を背負っても荷は軽し。ただし、きのうのノギウヂ(エゾハリタケ)だけは、特有の厚みでどっしり感があり、普段とあまり変わりのない重さでした。

▼広域市町村圏組合議会の臨時議会が月末にあり、朝には提出議案の説明を受けます。その後に今日は稲刈りを始める予定で、きのうはその準備にもとりかかりました。

ブナとミズナラの森の幸(その二、マイタケ)

18日、今度は主にミャゴ(マイタケ)をめざしてミズナラ大木とブナの森へ入りました。

もちろんやたらに山を歩くのではなく、過去に一度でも出会いのあったミズナラ老樹に向かいます。それらの木にも、何十年もの間マイタケが毎年カオを出す根元もあれば、何年かの間隔をおいて稀に大発生する根元もありと様々です。中には寿命となりマイタケ菌に長年冒され倒れてしまった木もあります。

この日めざしたミズナラの幹は10本ほど。そのうち発生していたのはたったの1本で、これは幼菌、成菌と見事な株がずらりと重なり並んでいました。この大木では、運がよければ(先行の方がいなければ)何年かに一度こんな場面に出会えることがあります。

今年この幹は大豊作というわけです。この幹の根元だけでおよそ16㌔㌘。老菌ではなく幼菌と成菌でこれだけの量が出ている場面にはなかなか出会えないものです。一番大きな株は3.5㌔㌘ほど。まだ生長途上なので、もう少し経てばこれなど1つの株で5㌔ほどにはなったでしょう。

別にあった倒れた幹の根元には早くカオを出し老菌となってしまった株もいっぱい。根元を腐らし土に戻すまで、マイタケ菌は枯れて倒れた幹を分解し続けますから、あと何年かは横たわったこの木からもマイタケをいただけるというわけです。

老樹のミズナラを腐らすのはマイタケのみにあらず。こちらの大好きなマスダゲ(マスタケ)も名うての木材腐朽菌(白腐れ)です。採り慣れたミズナラに向かったら、とぷとぷと耳たぶのように軟らかそうな食べ頃の姿がいっぱい見えます。マスタケ好みのこちらにとっては願ってもない幼菌との出会いとなりました。

ブナとミズナラの森の幸(その一、シシタケ)

若干の天候不順もあって秋田の水稲の出来具合は「やや不良」となっていましたが、その後の天候回復で作況はやや持ち直したでしょうか。

農作物と同じように天気に左右されるのがキノコたちの世界。そんなこともあって「さて、今年の発生はどうなるかな?」と思っていたブナとミズナラの森のミャゴ(マイタケ)やシシタケ(コウタケ)たち。2つとも、こちらはシメジと並べて「横綱格」扱いしているキノコたちです。

まずは、早出のシシタケをめざして17日にブナの森へ入ったら、いつもの年だと秋分の日を過ぎた頃に盛りとなるのに今年はどうしたわけかもう真っ盛り。すでに老菌となっているのもあり「こんなに早くシシタケがカオを出すのは何十年に一回のこと」というほどの異常な早出です。

こちらは里山やブナの森深山をふくめ10箇所ほどの発生場所を知っていますが、今年は、これまでにないほど多く出ている所もあれば、ポツンとわずかの量があるだけの所、あるいはゼロの所もあり、場所によって発生量には極端なちがいがあります。とりわけ、ミズナラ林でナラ枯れ病に冒された箇所の不作が今年は目立ちます。

写真の箇所はいずこも深山のブナ林でそこは豊作。いずこもここ十数年ではもっとも発生量が多くなっています。繰り返しますが、彼岸入り前にシシタケが真っ盛りというのはこちらははじめての体験です。

里山では、晩生のフジミャゴ(シャカシメジ、センボンシメジ)がいい形でカオを見せていました。真っ白なので遠くからでもこのキノコはよく目につき、発見は意外と簡単。ただしこのキノコ、発生の場所はごく限られなかなか出会いの機会は多くないのですが。

シシタケの山では、キノコのある箇所にとぐろを巻いていたマムシを踏みつけてしまいました。気温が高いのにどうして丸くなったままで動きがにぶかったのか、それに踏んだとき足に噛みつくような動きをしなかったのか不思議に思えました。シシタケとやや似たような色をしていますから、「今後は、気をつけなければ」と思ったところです。今のマムシは山の峰筋でとくに多くみられますから要注意です。

ウラベニホテイシメジも登場

今日もささやかなキノコの話題です。シメジの仲間では大きなキノコで、茎がずんぐりと太長いウラベニホテイシメジがいよいよ登場です。

ほろ苦い味をもつキノコなので旨味ではそれほど上位にあげられませんが、形ががっしりして大きく崩れにくいので、ザックザックの醍醐味あふれる食感を楽しむ料理むきのキノコです。わが家では、炒め物にしたり、塩漬けにして冬もよく鍋モノで利用します。

本番のマイタケも少しですがカオを見せ始めました。早生種以外はまだ採るには少し早い株が多く、来週あたりが盛りとなる様子。この時期になるとみなさんそれぞれミズナラ大木の根元に、まだ採るには早い幼菌株の「見置き」をしていて、生長するのを心待ちの方もおられるはず。

議会の9月定例会議は今日が最終日です。おとといは、決算特別委員会終了後に、村の第三セクター秋田栗駒リゾート(株)の新役員体制などについて説明を受ける全員協議会を急きょ開きました。村長改選などにともない代表取締役などが替わった体制で会社が運営されていて、その経緯について説明を聞きました。

委員会の決算審査終わる

令和3年度村会計の決算特別委員会審査がきのう終わり、決算案はすべて認定されたとの報告がありました。

9月定例会議は、明日、条例改正案や補正予算案、決算案を審議し終わる予定です。

議会を終えての午後、気分の良い晴れ空なので田んぼ見回りついでに周りを散策。田んぼ土手のそばでは早生のアギビ(アケビ)が熟れていて、口を開けはじめていました。わが家の早生ヤマグリもカネ色に稔り落ち始めています。

草むらを歩くと、※ノサバリコ(キンミズヒキやヌスビトハギの仲間の実)が衣服に着くようになりました。数日前までそんなことはなかったので、木の実、草の実たちもいよいよ稔りの季節入りです。

※村の方言で「甘える」を「のさばる」と言う。実が小さくて、親に甘える子のように衣服などに着いて離れない実なのでそう呼ぶのだろう。語尾の「コ」は、「メンコ、メンゴ(可愛い子)」「ザッコ(ウグイなど川魚)」「ドドッコ(魚)」「アネコ(若い女性)」「ワラシッコ(童)」「シガッコ(つらら)」「ドジョッコ、フナッコ(ドジョウ、フナ)」「アメッコ(飴)」「ジェンコ(お金)」「オシルッコ(味噌汁)」などなど秋田、東北の方言によくつく言葉。

決算特別委員会

村議会9月定例会議恒例の決算特別委員会がきのうと今日の日程で開かれています。

きのうは令和3年度の一般会計に関わる決算審査が行われました。議決に基づき事業が執行されますが、それぞれの行政が予算や当初計画の目的に照らしたものとなっているかどうかを見極める役目が審査には求められます。「決算議会」は、質疑にあたる議員も、それを受ける当局も、この機会を通じて事業の成果をふりかえる重要な場となります。

審査結果が後の予算措置などに関わることも少なくなく、双方「決算9月議会は準備も多く必要だし、力も入る」と、こちらが過去の決算議会で審査に当たった当時はよく言われたものです。

▼自宅裏手、池の法面にある野のリンドウが花色を濃くしています。今夜は増田のお祭り宵宮花火の日。日中は連日の夏日、真夏日、夜も毛布一枚で眠れる残暑ですが、このお祭りが過ぎればまもなく彼岸の入り、秋はいっきに深まるでしょう。

目立つナラ枯れ病

村の里山(一部は深山入り口の国有林まで)がナラ枯れ病に冒されてから久しい年月が経ちます。

ナラの木の病は拡がり続けていて、今年新たな被害木が目立つのは肴沢、岩井川、椿川にかけての地区。被害木の伐倒以外ほかの防除策では対応できない規模となっています。

紅葉前の今の時期、ナラ枯れの山は、昨年までに死に絶えた幹は当然ながら葉っぱも無しの完全な立ち枯れ状態。春には芽吹いたけれどもこの夏完全に枯れ死した被害木は枯れた葉をつけたままの状態で褐色に。また病に取りつかれながらもかろうじて生きている木は、葉っぱが本来の濃緑の葉色を失い黄緑がかっています。これも来年には葉枯れとなるはず。

コナラもミズナラも、それらの樹下はキノコが豊かに発生する所ですが、菌類のなかでも木の根とともに共生するキノコの仲間たちは、幹の大量枯れ死によって菌が生きにくくなるようです。ナラとともに命をささえあってきた共生菌の仲間たちの姿がナラ枯れによって環境が変わり、キノコが極端に姿を減らす所もあります。

一方、ナラ枯れで急速に勢いを増やすのはナメコやムキタケなど木材を腐らせるキノコたち。林道そばの里山で「大量のナメコやムキタケを採った」という晩秋の話題が毎年ひんぱんに交わされるようになったのも、ナラ枯れ病が起こした平成、令和の山のひとつの珍現象です。

▼そんな山のナラ枯れなどとはいっさい無縁のキノコもあります。その代表格は草むらや花壇、畑の隅、道路の土手などに発生するハタケシメジ。

まだほんのわずかですが、おとといそのハタケシメジの初モノを手にしました。ホンシメジと同格の旨味をもつまことにおいしいキノコで、条件がよければひとかかえもある大きな株が大量発生している場面に出会えることもあります。そばには、真っ盛りとなったミズ(ウワバミソウ)のコブ(実)もいっぱい。サクサク感とほどよい粘り、ふたつの食感があるこの草の実も根強い人気があります。

ミズは、数多ある山菜のなかで春から秋まで採取期間がもっとも長く、しかも若芽、茎、根、実とおいしく利用できるので、山に暮らす人々にとってはとってもありがたい山菜。村の直売所でも会員のみなさんが「コブ」を店頭に並べますのでお立ち寄りください。

▼第55回村産業祭の実行委員会がきのう開かれました。新型コロナ禍の県の警戒レベルが2なので、開催内容は各種展示・即売、物産販売などに限定され、会場内での飲食は禁止されます。日程は、10月28日(金)の午後5時から7時半まで農林産物展示、29日(土)9時からも展示、正午まで物産販売となります。くわしい内容は例年通り村の広報配布時などにお知らせがされます。