17日頃より村の稲刈りが本格化しています。その日の暦を見たら「大安」。もしかしたら、収穫開始は「吉日に」ということで、昔からのしきたりにこだわっている方々もおられるのでしょうか。
わが家は、そういう暦などとは関係なくお天気と仕事の都合優先で22日に刈り取りを始め25日に終えました。集落でも田植えが5月21日と早かったほうなので、刈り取りもやはり最も早くのとりかかりとなりました。お天気もなんとかもちこたえた22日は、集落のあちこちでわが家と同じ頃に植え付けをした方々の刈り取り開始の姿が見られました。
22日は朝の8時頃から吹いた風で稲に着いた朝露も比較的早くに落ち、おかげで作業は普段より1時間ほど早く9時少し過ぎからとりかかることができました。24日は小雨でしたが翌25日は降水確率0㌫、雨の心配せずの願ってもない安心な稲刈り日和でした。
22日までは晴天続きだったので田んぼはよく乾き、施肥量が通常の2割ほど少ないわが家の稲は倒伏もなく作業は順調に進みました。ただし、経年劣化でコンバインの一部が損傷し若干のトラブルは発生。しかし、まずはなんとか今年の刈り取りを済ませました。
刈り取り機械のコンバインを稼働開始させる時は「さあ、順調に動いてくれよ」と願いながらキーを回します。でも、毎年、こちらの過失もふくめ大小なんらかのトラブルはあるものです。
稲刈りの田んぼでは、交尾をしながら水たまりへの赤トンボの産卵行為がさかんに行われています。その群れをオニヤンマが水平飛行で狙うものですから、狙われた雌雄は交尾が解け、どち
らか一匹がオニヤンマのあのするどい牙で餌食にされます。そんな行為が何度も何度も繰り返されていました。トンボの世界だけでも弱肉強食のこの厳しさ。食物連鎖は自然の必然でしょうが、オニヤンマへ抱く私の童心当時からのイメージが、この執拗な攻撃を目にして少し変わりました。
ところで、今年の水稲に特に目立つのは倒伏の多さ。村では風がなく少しの雨だけで通り過ぎた先の台風14号でしたが、その少しの雨でも倒伏が目立つようになり、秋分の日までの雨天で倒れはさらにひろがりました。
今週は晴天が予報されていて助かりましたが、倒伏の田んぼはあらゆる面で作業効率が悪く働く人にも難儀が強いられます。機械にも余計な負荷がかかりやすく、作業にあたるみなさんはやや気の重い日々となるでしょう。