3月議会はじまる

議会事務局提供

村議会3月定例会議がきのうからはじまりました。

諸般の報告、村長の施政方針と行政報告、教育長の行政報告、議案の説明、陳情の委員会審議などで第一日目は過ぎました。

条例案や予算案説明でものべられていましたが、これまで7課の執行体制を新たに環境課(上下水やゴミ処理行政)を設置し8課とすること、村職員の新採用を4名予定していることや、29年度(4月)から、まるごと自然館、ふるさと館の管理運営を指定管理から村の直接管理に切り替えることなども、これら報告のなかでのべられました。

きのうの施政方針や行政報告を受け、今日の正午までに一般質問の通告が届きます。どんな内容で、何名から通告があるか注目です。

▼妻が浴室に差していた椿の小枝に花芽が1つあったらしく、2週間ほど前につぼみが開き咲き続けています。緑が極端に少なくなる雪国の冬に、広葉樹でありながら厚い雪の下で常緑の葉っぱをつけて春を待つ椿。よく考えてみれば不思議で貴重な存在。それでなくても緑色は人の心を癒やす色。浴室に椿の緑、陽光が弱いので淡い花色。たかが小枝でも、一日の締めくくりに、こういうおまけのついた観葉ができると心がやわらぎます。

春はサガやヘギから

予想していなかった陽が差したきのう、「今冬は雪が少ないからセキショウが出ているかも」と、小さなヘギ(堰・用水路)にむかいました。

期待どおり、ほんの少しの範囲で、雪消の水辺に常緑のセキショウが見え、そばにはフクジュソウもつかの間の陽光を受け花開いていました。

ここでも、何かの緑餌を求めていたのでしょう、足元からメスヤマドリが勢いよく飛び立ちました。春はサガ(小川)やヘギからやってきます。ヘギと緑でわたしは心を充たし、ヤマドリは腹を満たしていたようです。

今朝はまた冬に戻りましたが、昨年と同じように比較的積雪の少なかった今冬、もう少したったら、日当たり斜面ではチャワンバナコ(イチゲ花の仲間たち)も咲き始めるでしょう。

▼過ぎた金曜日には、県の女性農業委員協議会の高橋会長さん(潟上市農業委員)と、山田副会長さん(美郷町農業委員)が、県農業会議の皆川専務理事兼事務局長とともに来村されました。

お越しになられた目的は、新たな制度のもとで選任される農業委員会について、女性登用を促進することで村長への要請があってです。同じような内容で議会への要請書提出もあり、お受け取りいたしました。

わが村は、現在の委員会において3名の女性委員が在職しており、女性の比率では県内でもトップクラスにあります。そういう現状を前提にして、村長への要請がお二人から熱く伝えられました。

▼今日から17日までの日程で3月定例会議がはじまります。今日は施政方針と行政報告、一般質問は14日に、予算特別委員会は9、10の両日に行われます。傍聴にぜひお出でください。

地元集落の文化祭

暖かな陽射しが注ぎとっても穏やかなお天気の下、40回目となる地元集落のコミュニティ文化祭がきのう開かれ、議会にもご案内をいただきました。

この地区文化祭は、40歳になる私の長男長女(双子)が子供の頃から、当時の親子会が地区ごとに分かれて大きなかまくらや雪像をつくったことなどでの思い出もある集いです。

その子たちと同じ世代の多くが今は親。次代を担うその親たちの童たちが文化祭の最初の舞台を開けました。

文化祭ですから、会場にはほかにも文化にちなむ地区住民の作品が展示されました。

今日からはまた予報に雪マーク連続の村ですが、きのうは成瀬川の背景に真白き三界山が望まれ、県境高地のブナ林は木肌に雪をまとっていました。こんな日に焼石連峰に足をむけたら、きっとすばらしい景色が拝めたでしょう。

春の窓が少しずつ開いて

きのうの外気温は11℃にもなり、日中は、自宅の仕事部屋でも今冬はじめて暖房を点けずにしごとができました。

作業小屋の屋根の一部がまだ厚い雪で覆われていて「これで屋根の雪下ろしは終わりだな」と妻と語り合いながらそれを除けました。

この3日間の暖かさで陽当たり斜面には土肌が少し見えてきて、雪のなかで芽を膨らませていたフクジュソウも一輪の軟らかな花を開いていました。3月はじめに開花を告げるフクジュソウ、陽射しがあれば花を開き、啓蟄をむかえてからはミツバチなどの虫を誘い、時に襲い来る吹雪となればつぼみを堅く閉じてを繰り返しながら、雪消とともに花群落が広がります。

村内では、標高の低い陽当たり斜面の地から始まったフクジュソウの開花。これから4月下旬頃までおよそ一月半ほどをかけて、雪解けの遅い成瀬川上流部や北側斜面の群生地まで、次々と開花リレーを続けます。

バッケ、そしてフクジュソウ、雪国の春を象徴する若草たちが積雪1㍍50㌢をこえる山里でも垣間見えるようになった3月。まだ吹雪の荒れはくるでしょうが、村でも2017年の新しい季節の窓が少しずつ開けられています。

水源見回り山歩き

もう50年近くもむかしの1970年秋の通称「東成瀬地震」の際、それまで長く取水していた自家用水道の湧水口から出る水が急に少なくなりました。

あの大地震の後には、集落のいくつかの「すず水(湧水)」にもそうしたことがあったらしく、大地震による地層のずれなどで地下水の通り道がふさがれたり狭くなったりは、村だけでなく、国内の温泉地もふくめよく聞くことです。

村の上水道もそうですが、水源に自然の湧水を利用できるということはとっても幸せなことです。ただ、何百年何千年単位の長い歴史のうちには、地震による影響でそういう可能性もゼロではないということを我が家はあの時知りました。

東日本大震災時に沈下した港の地盤が今度は隆起しているといいます。規模は小さいですがそれと同じようにあのわが村の地震の後も地下の層は少しずつ動いていたのでしょう、水の出はその後10年以上たっていくらか回復しました。その際、「予備に」と、その水源から500㍍ほど離れた別の水量豊かな湧き口からも水を引き、水源の貯水池に補充しました。春、夏、秋、冬と見回りや掃除に出かけるのはそれらの水源です。

天気がよかったきのうも、その水源見回りに出かけました。途中では、数百㍍近くにわたって滑り落ちてきたヒラ(底雪崩)が、本沢を大量の雪塊で塞いでいます。こんなのに直撃されたら一発で終わりです。山は2㍍ほどの積雪ですが、湧水口そばの支沢を雪が完全に隠すほど多くはなく、清水の流れが見え、音が聞こえます。

水源は沢のかなりの上部にあります。ここまで上がれば、ついでに郡境の尾根まで向かう山歩きにたいがい切り替えます。雪が締まっていてきのうの歩きは楽々です。

なじみのブナ林に立ち寄り、三又の集落を左に、右にタゲ(焼石岳)をはじめとする焼石連峰をながめながら見晴らしのよい尾根で一休み。帰路はいつものように岩井沢へ下りです。久しぶりに1万歩を少し越えるカンジキ履き歩きとなりました。

きのうはめずらしく斜度がもっともきつい最奥部の尾根を下りました。歩き慣れない方には転落の危険があり無理なコースです。眼下には、大きく開いたヒラ(底雪崩)の割れ口があります。このヒラはここの沢では最大級で、200㍍ほどを毎年落下します。そこは私の山菜採り場となりますが、雪消がもうはじまったこういう急斜面は多年草や柴木が多く、カモシカやノウサギ、ヤマドリたちの絶好の食事場でもあります。急斜面では、ブナの枯れ木についているサルノコシカケを、見上げるのではなく見下ろすということも。

きのうで66歳を満たし、67歳への道を歩き始めることになりました。年金受給世代でありながらも、はたらくということではまだまだまったくの現役。体はやや老化でも仕事は現役という自身をよく考えながら、責務を果たし続けねばと思います。

来年度予算案説明などで夕方まで

議会事務局提供
議会事務局提供

きのうは3月定例会議を前にして議会運営委員会と全員協議会が夕方まで開かれました。

提出される議案は、総額35億円(前年度当初予算比▲6.4㌫)となる一般会計予算案など29年度の各予算案や、28年度補正予算案など32件。それに陳情審議が2件予定されています。

2月24日の新聞報道にもありましたが、2018年から国民健康保険の運営が市町村から県に移管することを前にして、県が一人あたりの税額試算をしめしました。それによればわが村も大幅な税額増の試算値となり、それでなくても負担感の重い国保税なので住民の間に不安がひろがっています。そういうことを考慮しての激変緩和策が用意されているようですが、新たな制度のもとで「国保税にどうむきあうか」は、今後の市町村行政の大きな課題となります。

そればかりでなく、国の促しのもとで、公営企業(上・下水道事業)についても効率化、経営健全化の名のもとに「受益者負担の原則」がしきりに強調されるようになっていて、これも地方行政運営の大きな課題にあがってきています。それらのうごきについても今後に向けた村の一定の考えがしめされる会議となり、時間を要しました。

議会は7日に始まり施政方針、議案の提出、説明、9、10の2日間が予算特別委員会、14日が一般質問と陳情審議、17日に議案審議となり休会の予定です。

▼きのうの秋田は「記録があってからでは2月としては最も長い日照時間の日」と刻まれためずらしい一日でした。終日の快晴が続きましたから、村もおそらく同じ記録を刻んだ2月の日となったでしょう。写真は昨日朝、雪も、水も、朝日にきらきらと輝く我が家前の成瀬川筋です。

今日もおだやかな一日が続きそうで、3月の入りとあわせて心は春気分になれそうです。

早春は水辺から

もう明日から3月。高校の卒業式がはじまり、社会もいよいよ「春」の季節入りです。まだ積雪は冬の最も多い時期とそんなに変わらぬ厚さの雪国ですが、自然も、「春」の言葉をつかってそんなに不釣り合いでない様子が所々で見られます。

雪国の早春は水辺からやってきます。わが家前を流れる小川の岸辺にはバッケ(フキノトウネ)やネコヤナギが顔を見せ、河畔林の湧水に育つノゼリが少しずつ伸び始めています。

ノゼリの緑はヤマドリの大好物。天然のセリ谷地(やつ・低湿地)でたっぷりと食事をとったヤマドリが足元からドドドドーと大きな羽ばたき音で一直線に飛び出しました。

今冬の村の川は水量が豊富。成瀬川も、わが家前では、この時期としてはいつもの年より流れに勢いがあるように見えます。

春をそうやって感じながらも、今朝は風がなく快晴、放射冷却となりマイナス12℃。今冬いちばんの寒さで、薪ストーブの暖かみがひときわありがたく伝わってきます。

春祈祷

きのうは、地元(岩井川)神社の春祈祷の日。

祭典、掃除、境内の草刈り、秋祈祷と一年続いた神社の別当役も、大きなつとめはこの春祈祷がしめくくり。のこされているのは祭典までの清掃作業だけになります。

湯沢雄勝地域限定の大雪・着雪注意報が出たきのうでしたが、夜中遅くから降った雪も朝には止み、日中は陽射しも続くほどの参詣日和。

社殿の掃除や神社に道をつけるわれわれも、参拝に訪れる部落のみなさんからも「へんだてみでェ(先日みたいに)、荒れぞらでねふて(荒れる天気でなくて)、えがったなァ(よかったですね)。オメだの(あなた方の)、オラだの(私たちの)、おごねェ(行い)、えぇふてなんべェ(よくてでしょう)」などと、互いにニコニコ顔での言葉が交わされました。

吹雪や荒れ空はあっても、これからは春の雪。新しく積もってもすぐにメタメタと雪は湿り消えやすくなります。雪とまみえて山などにはたらく人々は「今年は、シラパデが、ねふて(白く堅く締まった積雪の層がなくて)、雪ザクザクて、やっこェ(雪がザクザクとして、柔らかい)」といいます。雪の締まりが弱いとなれば、雪解けの進みは案外早くなるのでしょうか。

食は健康の源

塩漬けされている山菜やキノコの味を楽しむめる冬も、残される月日はあとひと月半ほど。

「塩漬けは旨いうちに」と、塩出しされた山の幸が食卓へ上がり続けるわが家。今いちばん利用されているのは、煮物用にアガキノゴ(サクラシメジ)と山菜のサグ(エゾニュゥの仲間)。納豆汁用にサモダシ(ナラタケの仲間)とワラビです。

栄養満点の納豆汁は気がのればほぼ週に一度。アガキノゴやクリフウセンタケとサグを欠かさぬわが家のおでん風「でぇご汁」は、私が好物だけに、冬の食卓からほとんどなくなることがありません。

村の伝統食・納豆汁や、そういう完全無農薬・天然の肥やしで育つキノコや山の幸を常食しているせいか、内臓や血管はすこぶる丈夫で、この20数年ほど、くすりを常に服用という生活とは運良く無縁です。

われわれの社会は健康を害する過度のストレスもあり、食ばかりが健康の源ではないでしょう。それでも食はやはり命をささえるカナメ、量とともに内容でもです。食でこちらが危ない領域にはいっているのは塩分の取り過ぎ。もう遅いかもしれませんが、最近はそれにもようやく注意を傾けるようになっています。

夜中に起きることもなくぐっすり眠れ、内臓関係は今のところこのとおりマメですが、目の病や、山行で転び岩に強打した腰など内臓でないところから体にガタがきていますから、私の場合は外堀から健康が狭められている感じではあります。

早いもので2月もまもなく終わり。65歳と記せるのはあともう少しだけ。マメを過信せずガタついていることを知り、平均寿命までおよそあと15年、歳相応のうごきで山菜やキノコの野山をまた駆け回りたいと思います。

夕べの強風から一転して今朝からは真冬の空に逆戻り。窓や戸が吹雪でたちまち真っ白になりました。

農で2つの会議

2月の農業委員会総会と村の水田農業再生協議会の総会がきのう開かれました。

農業委員会では、村がかかわる農地転用案件(所有権移転をともない農地を農地以外の目的として使用する案件・沼又地区の農地)や、今月も農地中間管理機構関係の利用権設定(農地の貸し借り)案件などが審議され、いずれも可として決定されました。

水田農業再生協議会では、長年つづいた国からの出荷限度数量や作付け面積の割り当て配分が来年からなくなる前の最後の年の協議会であり、29年度にむけた村の方針を決めました。平成30年産米からいよいよ始まる新たな動きへ備えた国の考え(環境整備)が、農政局側から説明もされました。

市場規模では自由競争が一方にあるもとで、生産者米価の暴落を防ぐために自主的な作付け制限を促す、この考えが今後どのように米の流通と価格に作用するか、あわせて米の直接支払い交付金10㌃あたり7,500円も30年産から廃止されます。いずれ、米の需給全体をめぐって村の農家所得へどのような影響が及ぶか不安は消えません。

午後は、その農業収入も含む税の申告で地元の相談会場へ。昨年の村民全体の収入・所得は、果たしてどのような変化を見せたのでしょうか、注目です。