春の窓が少しずつ開いて

きのうの外気温は11℃にもなり、日中は、自宅の仕事部屋でも今冬はじめて暖房を点けずにしごとができました。

作業小屋の屋根の一部がまだ厚い雪で覆われていて「これで屋根の雪下ろしは終わりだな」と妻と語り合いながらそれを除けました。

この3日間の暖かさで陽当たり斜面には土肌が少し見えてきて、雪のなかで芽を膨らませていたフクジュソウも一輪の軟らかな花を開いていました。3月はじめに開花を告げるフクジュソウ、陽射しがあれば花を開き、啓蟄をむかえてからはミツバチなどの虫を誘い、時に襲い来る吹雪となればつぼみを堅く閉じてを繰り返しながら、雪消とともに花群落が広がります。

村内では、標高の低い陽当たり斜面の地から始まったフクジュソウの開花。これから4月下旬頃までおよそ一月半ほどをかけて、雪解けの遅い成瀬川上流部や北側斜面の群生地まで、次々と開花リレーを続けます。

バッケ、そしてフクジュソウ、雪国の春を象徴する若草たちが積雪1㍍50㌢をこえる山里でも垣間見えるようになった3月。まだ吹雪の荒れはくるでしょうが、村でも2017年の新しい季節の窓が少しずつ開けられています。