塩漬けされている山菜やキノコの味を楽しむめる冬も、残される月日はあとひと月半ほど。
「塩漬けは旨いうちに」と、塩出しされた山の幸が食卓へ上がり続けるわが家。今いちばん利用されているのは、煮物用にアガキノゴ(サクラシメジ)と山菜のサグ(エゾニュゥの仲間)。納豆汁用にサモダシ(ナラタケの仲間)とワラビです。
栄養満点の納豆汁は気がのればほぼ週に一度。アガキノゴやクリフウセンタケとサグを欠かさぬわが家のおでん風「でぇご汁」は、私が好物だけに、冬の食卓からほとんどなくなることがありません。
村の伝統食・納豆汁や、そういう完全無農薬・天然の肥やしで育つキノコや山の幸を常食しているせいか、内臓や血管はすこぶる丈夫で、この20数年ほど、くすりを常に服用という生活とは運良く無縁です。
われわれの社会は健康を害する過度のストレスもあり、食ばかりが健康の源ではないでしょう。それでも食はやはり命をささえるカナメ、量とともに内容でもです。食でこちらが危ない領域にはいっているのは塩分の取り過ぎ。もう遅いかもしれませんが、最近はそれにもようやく注意を傾けるようになっています。
夜中に起きることもなくぐっすり眠れ、内臓関係は今のところこのとおりマメですが、目の病や、山行で転び岩に強打した腰など内臓でないところから体にガタがきていますから、私の場合は外堀から健康が狭められている感じではあります。
早いもので2月もまもなく終わり。65歳と記せるのはあともう少しだけ。マメを過信せずガタついていることを知り、平均寿命までおよそあと15年、歳相応のうごきで山菜やキノコの野山をまた駆け回りたいと思います。