早春は水辺から

もう明日から3月。高校の卒業式がはじまり、社会もいよいよ「春」の季節入りです。まだ積雪は冬の最も多い時期とそんなに変わらぬ厚さの雪国ですが、自然も、「春」の言葉をつかってそんなに不釣り合いでない様子が所々で見られます。

雪国の早春は水辺からやってきます。わが家前を流れる小川の岸辺にはバッケ(フキノトウネ)やネコヤナギが顔を見せ、河畔林の湧水に育つノゼリが少しずつ伸び始めています。

ノゼリの緑はヤマドリの大好物。天然のセリ谷地(やつ・低湿地)でたっぷりと食事をとったヤマドリが足元からドドドドーと大きな羽ばたき音で一直線に飛び出しました。

今冬の村の川は水量が豊富。成瀬川も、わが家前では、この時期としてはいつもの年より流れに勢いがあるように見えます。

春をそうやって感じながらも、今朝は風がなく快晴、放射冷却となりマイナス12℃。今冬いちばんの寒さで、薪ストーブの暖かみがひときわありがたく伝わってきます。