田んぼを荒らすイノシシ

先月末、稲穂が色づき始めた田んぼに通ったら、圃場の真ん中あたりの稲が荒らされた状態で倒れています。

わが家の田んぼは倒伏するほどの肥料を稲に与えておらず。だから風や雨で倒れるような状態ではないのにその稲がどうしたのか倒れている。「これは生きものが倒したのだ。クマかイノシシかシカか?」と思いつつ確かめたら、案の定それはイノシシの仕業でした。

田んぼだけでなく、ミミズなどを食べようとして畦を大がかりに崩し農道の土を掘り返した跡が随所にあり、田んぼのなかには足跡も歴然。稲は倒され、稔り始めた穂を食べた跡を見て愕然。

もっとも山沿いにある田んぼで、しかもほかより田植えが早く実入りが早いことをイノシシも覚っていたらしく、わが家の田んぼが彼らの絶好の標的とされたようです。

「難儀して育てた稲を、なんで荒らしてくれるのか!」というのは人間の側の言い分。クマもシカも、そしてこのイノシシもふくめ野の生きものたちにとっては、果樹園も畑の野菜も、田んぼも、うれしい食べものの摂れる所だけのこと。そう達観してあきらめるしかありませんが、秋まで育ててきた稲が倒され食べられた跡をみるのはしのびないものです。

早速、役場に連絡するとともにラジオを据え付けて夜に鳴らし続け、人の臭いのある衣類などを畦に立て吊してとりあえずの防御をしたところです。昨年に続いての被害です。この村で農作物がイノシシの食害に遭うなど、近・現代では想像もできなかったことがもうあたりまえの時となりました。稲を食べるクマがいるということもふくめてです。

先日は、食いつぶされ倒れた稲をそのままにしておかれず、茎を起こし結わえる作業に腰が痛くなるほどの時間を要しました。茎が折れてしまっているからもうだめでしょうが。