少しずつ深まる里の秋

過ぎた6日の、我が家まわりのシラグヂ(サルナシ)、アギビ(アケビ)などの木の実です。里でも、この頃になればこれらの木の実は熟期の盛りを過ぎようとしていました。ヤマグリも、樹上の実はもうほとんどが落ち終わる季節です。

同じ日、それら木の実のそばの野原や里山では、サモダシ(ナラタケ)やラグヨウ(落葉・ハナイグチ)が食べ頃盛りの姿で見られました。ハタケシメジも晩生はこれからも出ますが、通常の秋に顔を出すキノコはそろそろ終わりの時期です。

村ではラグヨウともマツシタキノゴとも呼ばれ、カラマツの樹下に発生するハナイグチ。今年は多くのキノコ類と同じで発生時期がかなり遅れました。日照の多さ、雨天不足が今年のお天気の特徴でしたから、その影響がキノコたちの世界にも及んだと思われます。今年はハナイグチにとって発生条件がよかったらしく、我が家では毎日ごちそうになっています。

その里山には、おいしいキノコだけでなくやはり恐ろしい猛毒キノコも見られます。写真は、テングタケの仲間でコテングタケモドキに似ている猛毒種でしょう。私には正確な名前がわかりません。それほど出会いは多くないキノコです。

▼妻がつくる畑で夏から秋にかけて収穫されたトマトやキュウリはいよいよ終わりの時期となりました。ナスとインゲンはまだまだ健在です。これからもしばらく、おいしい秋ナスが食卓にあがりつづけます。

我が家の野菜のほとんどは完全無農薬栽培。ごく一部の作物は一回だけ消毒の栽培ですから、それこそ安心安全の食を毎日いただくことができます。自家用栽培はなんといってもそこがいちばんの魅力です。

紅葉の本番はまだ里山へは下りてきません。でも、たんぼの刈り取りもいよいよ最終盤。畑の換金作物も多くは収穫のピークを過ぎました。よく食べられる野の木の実もほとんどは熟期かその盛りを過ぎ、おいしいキノコたちも、秋深まる季節に発生する仲間へとバトンタッチがされ始める季節です。