骨太の政治評論に触れる

27~28日、岩手、山形、秋田3県合同の町村議長会による中央研修会が開かれました。

研修会は(株)日本総合研究所の高橋進氏が「日本経済と地方創生の課題」、衆議院法制局に長年勤められた弁護士の太田雅幸氏が「地方議員の政治倫理の在り方」、流通経済大学教授で元TBS報道局政治部長の龍崎孝氏が「2019参議院選挙後の政局の行方」とそれぞれ題して講演しました。

龍崎氏は、新聞記者やTBSの政治部長、モスクワ支局長などを経た方ですが、その政治評論には報道に携わる方に欠かせぬ気骨があると受け止めました。年に幾人かの方の政治評論を直接お聴きすることがありますが、久しぶりに骨の太い政界分析に触れることができたと私は感じました。龍崎氏は最近岩手県の八幡平市に移住したということです。

龍崎氏は、講演の最後に『投票率50㌫割れの意味、「れいわ」の登場をどう見るか、左派ポピュリズムの誕生という見方も、「れいわ」は誰が支持したのか』などの項目をかかげて投票率の低さと「れいわ新撰組」の分析に一定数の時間を割き語りました。ここに、現在のわが国の政治の姿が象徴的にあらわれているからでしょうか。「れいわ」には評論家の方々のみならず、与野党の政界筋などからも注目と関心が集まっていることは報道などを見ての通りです。

1年ぶりにお会いした岩手(岩手は副議長さんも出席)と山形の議長さんたち。職務を長くつとめておられる方々とは10数年にわたってのあつきあいもあり、お互いに学び合うという謙虚な姿勢での交流が続いております。私だけでなく、それはみなさんも同じはず。3県合同研修は、県内の枠をこえてそうした結びつきが深まりますから、学び合う、親しみを深め合うという意味でも大きな役割を果たしています。議長会創立70周年を祝う交流の夕べでは、そうしたありがたさを込めて中締めの発声をさせていただきました。岩手・矢巾町の藤原議長さんからは、「今年中に」と教育行政の視察も申し込まれました。

今回は、山形県町村議会議長会会長で・飯豊町の菅野富士雄議長さん、岩手県町村議会議長会副会長で金ケ崎町の伊藤雅章議長さん、岩手県町村議会議長会参与の米田武美さんなどとも親しく語り合いました。みなさん、わが村のことをよく知っておられる方々です。今年は町村議会議長会創立70周年の年であり、交流の夕べには全国議長会の事務総長・望月達史氏が出席されお祝のごあいさつがありました。テーブルでは「議長会がかかげる当面課題のひとつ」についてもややつっこんで望月氏と語り合える機会もありました。

昨年の8月30~31日の3県合同研修では、大雨による洪水被害などで山形の最上地方の議長さんたちが2日目の研修を取りやめ急きょ帰るという事態がありました。今年の研修日には、九州地方北部を大雨前線が襲い、死亡や深刻な浸水被害などが起き、今朝もそれは続いています。台風や梅雨時でなくても前線による大雨への警戒が必要です。被災地の皆様に心からのお見舞いを申し上げます。