時にはこういうキノコも

このキノコは、ミズナラ大木の根元にみられるナラトビ(楢トビ・オオミヤマトンビマイタケ)です。

トビダゲ(トンビマイタケ)の発生とちょうど時期を同じくして顔を見せる比較的めずらしいキノコで、今年は度の過ぎたカラカラ天気続きの夏だったので、二つの種のキノコとも平年より15日~20日ほど遅れてお盆過に盛りの時をむかえました。

写真は23日に出会ったまだ軟らかな幼菌です。手にしているのはトンビマイタケの幼菌。老菌になれば姿の大きさが特徴のトンビマイタケよりさらに大きくなり、そんな場面に出くわすと思わず「うわっ、これがきのこ?」と驚いてしまうほどの姿形に。幼菌は味噌漬けや煮物などに、老菌はトンビマイタケと同じで、ゴムを噛むようにしなく(堅く)なりますから、乾燥後お茶として利用されたりします。

このキノコ。素材を活かす調理の腕にもよるでしょうが、幼菌でも味はトンビマイタケより一段下がこちらの格付け。食べるよりも眺めて楽しいキノコで、所や人によって好き嫌いに違いがあるでしょうが、出会っても私の場合は喜びがそれほどない相手です。

ブナの森のちょうど今の季節は、キクラゲが真っ盛りのとき。食べ頃となったキクラゲをひとつかみ手にし、さっそく酢味噌和えでいただきました。