令和元年の戦傷病没者追悼式

毎年、春5月に行われてきた村の戦傷病没者追悼式がきのう行われました。

今年は戦後から74年。参列されるご遺族のみなさんも高齢となられ、追悼式にご出席の人数が年々減る傾向はいずこも同じようです。

しかしこの追悼は、戦争で命を奪われた方々にたいする今を生きる我々のゆるがせにできない大切な務めであり、あらゆる努力をはらって続けなければならない儀式です。

映像や著書、報道記事などで知る限りの範囲でですが、戦傷病没者各位がおかれた当時の状況を想像し、心から深く追悼のことばを申し上げ、花を献げました。

▼戦傷病没者の方々も、ふるさとに暮らしていた当時の春にきっと目にしたでありましょう幸せの青い小鳥オオルリ、華麗な羽まといのキビタキが今年も村に渡ってきました。

戦争では、多くの方々が中国や南方で命を亡くされております。これら2つの渡り鳥たちも、夏は日本と同じように中国でも過ごし、冬はヒィリピンやマレーシアなど南国に渡ります。亡き方々は、大陸あるいは南の土地で、この小鳥たちを目にすることがあったのでしょうか。たとえ小鳥たちがいたとしても、それに関心を向けられるような日々ではなかったのでしょうね。

昨年は1羽しかお目にかかれなかったオオルリ。

今年は、わが集落を巡る所用の途中でたまたま2羽がいるのを目にしました。急いで自宅へカメラを持ち出しに走り、少し間を置いてその出会い場所に戻ったら、運良く2羽はほぼ同じところに留まっていてくれました。

この2羽の青い小鳥は南の国のどこで冬を過ごして渡ってきたのでしょう。1羽のくちばしには、虫を咥えている姿も写っています。鳩は「平和の象徴」とされますが、青い鳥といえばなんとなく「幸せの象徴」を想ってしまうほどに、その瑠璃色は素敵な輝きをもっています。

一方の華麗な羽衣をまとっている小鳥はキビタキ。ここ2年ほど目にしていなくて、久しぶりのご対面です。オオルリの群れがいるところにはよくキビタキも見られます。今年は、オオルリとは一度だけの出会いでしたが、キビタキは幾度も目にしています。わが国に渡ってくる数多くの小鳥たちのなかで、こんなに雅びな羽衣を、自然と宇宙はなぜキビタキに与えたのでしょうね。