大森山と胆沢川流域へ

4日、晴天確実の予報の下で焼石登山道方面の雪上山行に向かいました。ひと月ほど前に「山へいっしょに」と約束していたAさんをお誘いしての歩きです。

実はこの山行の計画は当初6日としていて、もうお一人、若い女性のFさんもいっしょに歩く予定でいました。ところが6日の予報は曇りから雨。「標高1000㍍を越える北国の山で、初めての方々なら晴れの日以外はムリ。曇りや雨は冬山を覚悟。それに晴れ空でなければ景観眺めも台無し」ということで日程の余裕をもって6日は中止としました。

お仕事柄、5月連休は6日しか日程をとれなかったFさんには、残念の思いを込めてご連絡したという一抹もあったのです。一定の心準備と用具揃えなども申し上げていたのですから、申し訳なかったのですが、雪山歩きの悪天は油断ならずということでの決断でした。
6日は天気が急変。ひょうやあられの悪天となりましたから、判断はよかったようです。

さて、晴天に合わせてのわれら4日の歩きは風のない快晴。すでに国道397号秋田側の除雪は終わっていますが、まだガードロープなどが設置されていなくて国道は閉鎖。ために、冬と同じで今回もジュネススキー場分かれからの歩きを覚悟の山行です。
歩き始めは鳥獣慰霊碑前を7時。荒沼までは一部の近道をのぞいて雪のない舗装道路を歩き、荒沼からほぼ最短距離をとって県境の尾根に上がりました。冬よりもやや南寄りの県境の尾根に早く上がったのは、見通しのきく尾根からの展望を楽しむため。胆沢川流域と横手盆地や鳥海山、栗駒連山、仙北街道筋などの景色を歩きながら眺めるのです。
ブナの芽吹き前線は国道と焼石林道分岐付近まで上がっていて、雪上に萌えた若緑が素敵です。春山のブナ林めぐりの楽しさはこの雪の上の若葉巡りにもあります。県境の尾根到着は9時半近く。夏空のような願ってもないお天気で、しかも春霞みもそんなになく視界は遠くの山々まですこぶる良好です。視界をさえぎるもののない尾根の雪上を歩きながら、予想していた景色を幾度も立ち止まって眺め、大森山到着は10時30分頃。

頂上からは、和賀岳や岩手山、遠く北には「太平山かな、森吉山かな」と思われる山々も見え、西にはもちろん真っ白な鳥海山がドーンとひかえ、その南にはこれも真白き月山の山容がのぞまれます。南には栗駒連山や東山、仙北街道の尾根もくっきり。東には私の好きな三界山をはじめ焼石連峰の山々も。寒くないので頂上ではゆっくりと過ごせました。

この日は、体力の状態をみて「三界山か、それがムリなら柳瀞の湿地に咲くミズバショウとリュゥキンカ群落を眺めに」とも予定していましたが、下からの歩きでしたし、ここまでの景色眺めで満足の山行でしたのでそれ以遠に足をのばすことを止め、帰りは大森沢の林を下り、ブナと胆沢川の本流景色を楽しんでトンネルへ。岩手側の除雪機械はまだずっと下流側にいるようで、誰もいない胆沢の大橋から川景色をながめ真っ暗なトンネルをくぐって帰路につきました。途中、エノキタケやコゴミ採りも楽しんで。

▼きのうは、県南高規格幹線道路建設促進期成同盟会の監査がありました。各同盟会の総会や監査などが集中するシーズンとなりました。