なるせ芸術文化祭

今週からはそれほど強い寒波の襲来が予報されず、それに県内の主な雪まつり行事も終わる2月下旬入りです。「雪は、かまくら、ぼんでんまで」が、季節の流れを知るわれわれの口ぐせなので、冬らしいきびしい雪降りはこれで終わりかな?と思い込みはじめています。爆弾低気圧がもたらす地吹雪はこれからも来るでしょうが。

そんな中、恒例のなるせ芸術文化祭がきのう開かれ、前段には村の方言「さあ・シャベローゼ大会」もおこなわれました。

シャベローゼ大会も芸術文化祭も、会場のみなさんに自分の発表、歌、踊り、演技、芸、技、たしなみを披露するということですから、それはすべて「自分を観ていただく」という点である意味の勇気がいることです。毎年のことながら、すばらしい作品、演技などを発表、出品してくださるその心意気、文化の尊さを教えてくれるみなさんに感謝、です。

その発表、芸術によって自分も楽しみ、観る人々をも楽しませることができる。いつも記しますが、芸術って、ほんとにありがたいものですね。

 

▼16日は、所用で仙台、塩釜方面に向かいました。村の集落は今冬のほぼ最深積雪を保っている状態でその日の雪は2~2.5㍍前後だったでしょうが、太平洋の沿岸部はもちろん積雪ゼロ。立ち寄った塩釜神社では、梅の花が早くも咲き始めていました。

豪雪の村から脊梁山脈をひとつ越え、雪ゼロの町々をながめ通り、おだやかな松島湾を見下ろす土の丘に立ち梅の花をみながら「ほうっ、たまげだ」とため息。帰りに雪ゼロのところからわずかの時間でまた山脈の中心部で吹雪と豪雪の山中に入った時に「ほほうっ、タマゲダ」とまたため息。

豪雪の土地で生きるには、やはり、心にそうとうの「しなり強さ」がなければできないことだと思ったりもした、2㍍台の積雪の村と、別世界、雪のない町への往き来でした。

▼その前日は、屋根の雪おろし。通常なら50㌢近く積もっていれば「7回目の本格的雪下ろし」ということになりますが、今回はマブ(雪庇)のある風下と軒の部分だけの下ろしで済ませました。「もう、これ以上積雪が増えることはないだろう」と考えたからです。

集中して雪が下ろされる風下のマブの下は、二階の窓よりも雪が高くなりました。この雪の小山が4月末にはほとんどなくなります。明日は暦で「雨水」の候。昔の人々はよく自然を観察していたものです。降る雪にも、風にも、水の流れにも、どことなく冬の厳しさが薄れ初めているように感じてきましたからね。こうなれば、雪の下の土も少しずつ温かくなりはじめているでしょう。