知事との懇談会、クマの冬眠穴、初雪に足跡

▼佐竹知事と全県市町村議会議長との行政懇談会がきのうひらかれました。知事や副知事、県幹部職員のみなさん一同と顔を合わせ意見を交わし合える年に一度の集いです。2つの議長会からの要望とそれに対する答えなどをふくめ、意見が交わし合われました。

議会事務局提供

 

▼長年クマ猟をやっていたこともあり、トンビマイタケやマイタケ採りで山に入る機会の多い8月~10月は、クマが越冬するだろう穴に時々目を注ぎます。

「越冬するだろう」というのは、越冬している現場を、その穴では目撃していないからです。ただ、穴のそばのブナやミズナラ、ホウノキなどにクマの新旧の爪跡があったり、穴の中に木の葉がふとんのようになっていたりで、長年の体験とカンから、「ははァ、この穴は、まちがいなく、クマが入る(入った)穴」という判断をします。

10月にそんな冬眠穴のひとつを紹介しましたが、今日は別の箇所にある2つの穴です。
1つは10月に紹介したのとおなじ構造の根穴で、ブナの木が傾き根元の土が盛り上がってできた最高級の土穴です。中には木の葉が敷かれたように重なっていて、床はふかふか。

 

もう1つは、ミズナラ大木の根元にできた木の穴で、写真のほかにミズナラ大木にあるこういう穴をもう1つ知っています。トチノキやマンダ(シナノキ)の根にもこういう穴があります。いずれも大木の穴ですから広さも半端でなく、奥行きもそうとうなもの。ただし床面は木ですから土穴よりはデコボコ、しかも堅いでしょう。木の葉も少しは入っていますが、越冬のクマなら柴木などをくわえ込んで少しの床支度などをするかもしれません。

これまではクマ公たちが活動中でしたから、こうした穴のそばに近づいてもだいじょうぶでした。でも、根雪となる時期にはほとんどのクマが冬眠に入るため、これからは穴の近くに安易には近づけません。年によって根雪となる時期にちがいはありますが、12月はじめには多くのクマたちが穴入りします。村のマタギは昔から「クマは、冬至までに、穴さ、へる(入る)」といい、私の体験からも、例外をのぞきその言い伝えはその通りです。

この2つの穴にクマがはいっているかどうかは、12月半ばになればほぼ確実にわかりますが、身をまもる道具なし、撮影目的だけで穴口に近寄る冒険はしないつもりです。

狩猟体験のある村の方々ならそういう冬眠穴をそれぞれ知っているでしょうが、私もみなさんが知っている穴をふくめ計10箇所ほど(うち5箇所は過去に冬眠を確認)の越冬穴を目にしています。それらの中には、ほぼ毎年冬眠する穴もあります。おなじクマかどうかはわかりませんが、それはいつも母子がいっしょです。子育てするにはいごこちがすこぶるよいのでしょうね。

▼過ぎた25日午後、合居川渓谷・天正の滝まで下りてみました(車は冬期通行止)。初雪後の谷と林を眺め、「運がよければ雪上のクマの足跡が見られるかも」と踏んでの散策です。見込んだ通りに滝の遊歩道と駐車場に、そんなに大きくないクマの足跡がありました。前述の穴の方面に向かった跡でしたから、このクマ公はもう冬ごもりしたのかな。