大雪も大変ですが、大雨、大風はもっと怖い

議会本会議の2日目は3議員による一般質問と陳情・請願の審議がおこなわれ、次いで予算特別委員会や広報対策特別委員会が開催されました。

CIMG0545-1CIMG0548-1CIMG0549-1台風から変わった低気圧と秋雨前線などの影響により、栃木、茨城に大雨特別警報が出され続け、茨城での鬼怒川氾濫による堤防決壊など被害の拡大がすすむなかでの議会でした。

被災地の多くの自治体も今は9月議会の真っ最中だったでしょうが、おそらく避難や防災活動のために議会を一時中断したところもあったでしょう。被災された方々へ心からのお見舞いと被害の拡大なきことを朝に申し上げましたが、後に人命が奪われ行方不明者のいることを知り、新たな災害史として刻まれるほどに甚大な被害の様子が報道されました。

こういう災害をみれば、「いざ」の時に自分たちの議会はどうするかに思案が及びます。わが議会は、そういう「いざ」の時に瞬時に議会としても機能を発揮できるよう4年間いつでもうごける「災害対策特別委員会」を任期始めの初議会で常設しています。わが村の場合、大雨による規模の大きな災害ということで最も可能性の大きいのは山地の土砂崩落や河川の土石流など土砂による被害でしょう。

かって経験したことのない大雨や台風に見舞われる可能性は年々大きくなっています。四季の美しいくには、一方で災害多発列島でもあることを常に覚悟して、ぬかりのない防災活動に心がけねばと、あの堤防決壊(未整備の旧い堤防箇所らしい)をみて思いました。

それと、津波被害の時も思いましたが、空からの救助しか方法がないとき、ヘリでの救助活動が行われますが、ヘリでの吊り上げ救助は一人ずつしかできないようです。寸刻を争って多くの救助を求める方々がいるときに、一機のヘリで一度に複数の人間を吊り上げることのできる機種の開発や手段がないものなのかといつも思います。

おそらく、いろいろとむずかしい課題があってできていないのだと思いますが、あらゆる最先端機器が開発されているこの世界です。多人数被災者の早期救助と救助隊員の安全確保というふたつの側面をとらえて、むずかしい課題を克服できるときが早くくることを願っています。

もうひとつこういう災害で頭からはなれないのは「災害弱者」と呼ばれる方々のこと。子ども、高齢者、病気や介護の必要な方、乳幼児や身重な女性のいる家庭の大変さです。自然災害のみならず、最大の人災といわれる戦争や紛争(最近ではシリア難民の方々)でも、今回のような自然災害でも、そういう「弱者」の方々に心が及びます。あの浸水孤立した住宅のなかにも、不安をかかえながら一夜を過ごされた「弱者」の方々がいるのでしょう。

夜中の1時13分、役場から「土砂災害警戒情報発令」のメールがとどきました。宮城県も大雨特別警報地域となり被害が拡大。村も同じ雨雲の帯中にあり、警戒が必要です。

ウスムラサキホウキタケの頃に9月議会

※議会事務局提供
※議会事務局提供

議会の9月定例会議が始まりました。今日は一般質問、14、16日には、例年たっぷりの時間のもとで議論が熱く交わされる決算特別委員会も行われます。

役所はまだいわゆるクールビズのなかにありますが、9月議会の頃の村となれば冷やしはそろそろおしまいにしたい頃。議会への各位のいでたちも、ネクタイを締めての姿が多くなりつつあります。

わが役場はそうではありませんが、ホテル、病院、新幹線、会議場、どこにむかってもクールビズ、半袖シャツというのに「寒過ぎる」ほど冷やされ上着をまとわなければならないのはどうしてなのでしょうか。とにかくこの国は冷房の過ぎる施設が多すぎます。あれがちょうどよい気温にされたら電力の消費もそうとうおさえられるはずですが、なぜ低い設定温度が基準となっているのか不思議です。

お年寄り風だととられるかもしれませんが、こちらもシャツは長袖がよくなりました。もう64歳、体は冷えにだんだん耐えられないようになっていますから。

CIMG0523-1CIMG0532-1CIMG0540-1CIMG0543-1▼そういう涼しき季節入りで、毎日紹介できる自然のうごき、きのこ紹介が増えています。今日は、わが集落では「ネズミハギモダシ」と呼ぶ「ウスムラサキホウキタケ」の登場です。

キノコそのものだけではそんなに美味な食材ではありませんが、アワビのように肉厚。しかもくせがなくどんな料理にもむくことから、焼いて、炒めて、煮て、一夜漬けで、刺身風で、炊き込みご飯になどなどと、通にとっては様々な楽しみ方が紹介されるきのこです。

今年の村は、いつもの年よりやや発生量が多いようです。

本命キノコのはしりが

農産物、山菜、キノコなどを売りとする村の直売所に妻がはたらいている(半常勤)ので、キノコ採り帰りにお店に立ち寄るお客さんのことが時々話題になります。

過ぎた日曜には「ミャゴ(マイタケ)採ってきたぞ」とか、「ラグヨウ盛りだ」とか、「ノギウヂ(エゾハリタケ)採ってきた」とかで、村の方ではない、町の平場に住む馴染みの方々が立ち寄ったそうです。足し算をしたならば、村の方よりも、山菜やキノコをめざして足繁く山に通われる町場の方々のほうがおそらく多いのでは。

本命の秋キノコのはしりが、9月にはいれば顔をだしますから、自分の「とりぱ・採り場(つぼ)」をお持ちの方は、もう足がうずうずして落ち着いていられなくなるのでしょう。

むかしから「増田の祭り前の朝市には、早生ミャゴ出る」が、村の人々が語ってきた季節を知らせることば。15日がお祭りですからなるほどです。

CIMG0493-1CIMG0498-1CIMG0501-1CIMG0510-1CIMG0514-1CIMG0519-1今顔を見せるマイタケは、ミズナラが完全に枯れきった立ち木や倒木の根元などに多く、シロフと呼ばれる早生ものや、クロフでもそんなにかたちの充実しない個体が多いようです。もちろん、どんなことにでもみられるように例外もありますが。

こちらが気軽にひょいとでかける渓谷の早生ミャゴも、なんとか食べられそうなほどの大きさでほんの少々見られました。豪雪の地のブナとミズナラ、イタヤカエデなどの落葉広葉樹の森はキノコの宝庫。村のキノコ通たちにとって垂涎の的といってもいい値うちの大きなノギウヂ(エゾハリタケ)が、いい大きさと形でブナの幹に張り付いていました。地面にはアカヤマドリ(甘みがあって私は刺身風が好物)も。

▼村議会9月定例会議が今日から17日までの日程で開かれます。明日は一般質問がおこなわれます。ぜひ傍聴を。

ねばねば、つるつる、さくさく、のキノコ

いつ、どこで、だれが、なんのために、なにをしたのか、これは新聞記事のみならず、ほかにつたえるという目的のある文章には書かせぬこと。が、貴重なキノコや絶滅危惧種の動植物などを紹介するときには、それがなぜかはおわかりでしょうが、その「どこで」だけがあいまいな表現となります。

先日、あるあつまりで、幾人かの方々から、そのあいまいさが酒の肴として話題になり、笑いとなりました。申し訳ないながら、今後もしばらくは、それらの菌類、動植物については、場所が特定されるような書き表しは控えますので、ご承知のほどを。ひんぱんにあいまいな表現にならざるをえない季節が、また今年もやってきたからです。

「貴重なキノコのあり場所は家族身内にも知らせない」とよく言われます。それほどではないにしろ、山人は、自分が開拓した山の宝物、秘密のありかをいくつかは持っているものです。なので、しばらくは、その宝のありかを大事にしたいという心がはたらくことが山人にはよくあること。その「開拓地」は、小さな、自分だけの誇りみたいなものなのでしょう。ちょうど海の漁師さんが、自分だけが知る漁場を持つように。昔の山の猟師が、自分しか知らないと思っていた獲物のいる場所をもっていたように。

CIMG0443-1CIMG0450-1CIMG0469-1CIMG0476-1CIMG0480-1CIMG0486-1ということで、家のすぐそば、うーん家から3分、およそ500㍍の円内にはいるほどの範囲でしょうか、そんな里山でマヅシタキノゴ(ラクヨウとも呼ぶハナイグチ)が顔をだしはじめました。早生ものはどこでも盛りといってよい発生の様子で、いつもより足早のシーズン到来です。

CIMG0489-1このキノコは、ごく近くの里山で採れ、しかもカラマツの樹下に発生するのでどなたでも見つけやすく、村ではそんなに貴重扱いはされていませんが、キノコとしての品格も美的要素も、味も、そろってこの上なしのハナイグチ。おそらく都会などの飲食店で、これの刺身風料理や、うどんなどに具として添えられたら、値が少々張ってもお客さんは「これは美味い」と満足の笑みをうかべるでしょう。ねばねば、つるつる、さくさく、酒の肴になら、もってこいのハナイグチですから。

CIMG0487-1CIMG0457-1地面には、スギヒラタケやホコリタケの仲間も顔を出していました。

セリの若芽がそろって

CIMG0407-1過ぎた週末の雷をともなう雨で、たんぼの稲に倒伏や傾きが所々でみられるようになりました。わがたんぼも、それほどひどい状態ではありませんが、一部に倒れが発生。この後も倒れの面積は当初の予想をやや上回ってひろがる気配です。

稔るほどに頭を垂れる稲穂ならありがたいのですが、垂れる程度を越え、稔りをささえきれずに倒れてしまう稲穂がどれだけの範囲ででるか。刈り取りをむかえるまでには、よろこび半分、憂いもやもや半分の日々が続きます。

CIMG0431-1先日植えたセリが若芽をそろえるほどに成長しました。あと一月もたてば村はものみな実る秋盛り。キノコなど山の幸といっしょの具で鍋ものや湯豆腐にと、セリの重宝される季節がやってきます。

CIMG0434-1CIMG0436-1稲穂やセリのまわりにはハギやアザミなど秋の野の花が。須川高原の木々の色づきも始まっているようで、「今年は紅葉の始まりが平年より早い」という音信も。そういえば、もう「マツシタキノゴ・ラクヨウ(ハナイグチ)」もとれはじめているようですから、今年は、山のすすみが早くなっているのかもしれません。

▼土曜日は恒例の壮実スポーツ大会へ。今年で29回目となる村内のスポーツ交流会で、教職員(教育委員も含む)、役場、農協(組合長さんや理事も)、商工会OB、議会の、それぞれ壮年、実年チームが顔をそろえ、パークゴルフに、懇親会にと、楽しい一日を過ごしました。当番の教職員チームには大難儀をかけました。

たんぼ景色の美しい季節入り

議会の9月定例会議が9日から始まります。それを前に、会議の日程などを決める運営委員会と、議案や当面する政策課題などの説明をうける全員協議会がきのうひらかれました。

9月会議は決算認定議案もあり、給食センターや食肉加工センターがらみの補正予算案など各会計の補正予算案、法律がらみの条例案など議案件数はいつものように盛りだくさんです。

9日は執行当局の行政報告、議案説明と陳情の委員会審査、10日は一般質問(3議員から質問通告あり)と陳情審議、予算特別委員会、14日、16日が決算特別委員会、17日に議案審議の本会議最終日となります。

契約をともなう案件の追加提案も予定されています。

CIMG0398-1CIMG0399-1▼日の短さ、夜朝の冷え込みとともに稲穂の色づきが急速にすすみ、黄金色と呼んでもいいほどの稻田風景となりました。こうですから、「今年は例年より稲刈り開始がやや早くなるだろう」と言われています。これからのお天気次第でしょうが。

9月はじめから半ばにかけては収穫作業にむけた段取りの時。こちらも、合間をみては少しずつ乾燥・調整小屋を片づけたり、「いざ」の時にそなえた始末に手をかけはじめています。

わがたんぼの土手から成瀬川を見下ろしたら、自然乾燥用のハヘ(ハサ)架けをはじめたSさんの姿もみられました。

里のリンドウも花開くとき

CIMG0393-1CIMG0394-1高原とちがい、人里のリンドウ植生地はむかしにくらべ年々少なくなっています。そんななか、わが家のまわり堰沿いの湿地や法面には、ぽつりぽつりと野のリンドウが今でも見られ、それが咲きはじめています。

栽培されるリンドウの美しさとはまたひと味ちがう、野のリンドウの趣き深き美しさも魅力的です。同じ野のリンドウでも高原の花はずいぶん色濃いのですが、里のリンドウは淡青色なのでそこに固有の野趣を感じます。

トントントントン、妻がミンジャ(台所)しごとでつかう包丁の音がきこえる窓越しに、今は秋の花たちがいっぱい。リンドウ、オミナエシ、オトコエシ、ハギ、オヤマボクチなどなど、「花っこ、見ながら、ママザメでげる(炊事支度ができる)」と妻。そう、春から秋までわが家台所裏の小さな法面は、四季の野の花たちの彩りが続きます。

CIMG0396-1その野の花が時折の風と雨に揺れるなか、きのうは二人で中断していた薪摘み作業へ。これからは、冬をむかえるための段取りを一つずつ仕上げてゆく、そんな日々となります。

食毒あまた、森の妖精たち

夜朝の涼しさ、適度な雨天と陽射しが続く9月はじめの村。

こういうお天気になると森の妖精・キノコの仲間たちの顔ぶれが一つ二つと増えてきます。

食べられる、あるいは食不適、または毒ということは別にして、キノコの世界もなんと多彩なもの。わが家のまわり里山の森に少し入っただけで見られた特徴的なキノコ3種を今日はご紹介です。もちろんこれら以外にもたくさんのキノコはありました。

CIMG0360-1CIMG0366-1CIMG0372-1CIMG0379-1最初は、この前もご紹介しましたホウキタケの仲間のハギモダシ。これをハナホウキタケと呼ぶガイドブックが以前は多かったのですが、最近はハナホウキタケとは別けて「ベニホウキタケ」という名でお知らせする紹介本もあります。たいてい毒か、食不適とされ、「用心のため食べるのはご遠慮を」という言葉がならんでいます。もちろん、わが家は、あればいくらでも採り、毎年おいしくごちそうになっています。ホウキタケの仲間は食、毒の判定がむずかしいのですから、素人判断は禁物です。

CIMG0377-1CIMG0383-1もう一つ、食、毒の判断がむずかしいキノコの代表格がイッポンシメジの仲間たち。とくに、これから出てくる毒のクサウラベニタケやイッポンシメジと、食のウラベニホテイシメジは、姿形があまりにもよく似ていて、毎年キノコ中毒の報道例で知られるキノコ。

写真のイッポンシメジの仲間も、茎がじょうぶでいかにもウラベニホテイシメジらしく食べられそうですが、これはおそらく毒でしょう。茎が堅いですから毒のクサウラベニタケではないようですが、毒のイッポンシメジともまたちがうような姿です。こんなキノコがもしあったら、「おいしそう」と、たいていの方は手を出してしまいそうなキノコです。

私も手をかけましたが、出ている場所、笠と茎の色と形がウラベニホテイとはちがっていましたので「これは、毒」と手をはなしました。それにしても、なんともいい形、食べられそうなキノコではないですか。

CIMG0373-1最後は、チチタケ。わが家では「チンダゲ」とよびます。傷つければそこから乳液が出るからチチタケ。食べられるキノコですがそれほどおいしい味はなく、村ではほとんど採る方がいないといってよいほどに不人気のキノコでしょう。関東のある方面ではよく食べられるキノコといいます。キノコや山菜は、国内、世界各地によって好みに対する人気、不人気の別がまことに大きい世界。食の文化をこういう世界から知るのもまた楽しいものです。

胃カメラをのんで

めずらしく、病院のお世話になったことを先日記しました。

事のはじまりは、村の集団健診。「精密検査を要します」という旨のお知らせをうけたことから。こういうことではよくない例に入りますが、この3年間ほど、忙しさを理由にして健診を受けておらず、今回久しぶりにすべての検診をうけたら「胃」の部門でこういうお知らせをうけることになったのです。

このおよそ20年来、病院とも、お薬とも、自分の体ということではほとんど縁がなかっただけに、胃がん検診での「要精密」の文字を前にして「んっ」と心は少々穏やかでなくなりました。

ただ、食欲も、胃も、その他五臓に係わるらしい内臓の調子は万全ということを自己診断ではよくわかりますので、カメラをのめばすぐに「異常なし」はわかるだろうと「わ(自分)の体は、わ、で、わがる」と素人確信はしていました。確信はしていましたが、結果が出るまでの間はどうも何をしていても胃のことが気になるもの。こんな心のうごきはもちろんはじめてのことです。

この日の病院、同じ日に、同じように内視鏡検査を受ける方は、胃や大腸などの別はあるものの、その人数の多いことにびっくり。私のように集団健診などで「仮判定」された方々が多いのでしょう。それにしても、こちらが受けたのは胃がんの検診ですが、大腸がんの内視鏡検査を受ける方が多いのは私の思案を越えていました。

むかしから「腹のうちはわからぬ」「腹がたつ」「腸(はらわた)が煮えくりかえる」「腹ぐろい」「腹にすえかねる」「腹がすわる」「腹を探る」と、辞書をながめてもまだまだなんと多い「腹」言葉。人の心の動きを伝えることばを臓器であらわすなら、普通なら心の臓で「胸」をあて、「胸」に連なる言葉もこれまた多いのですが、「腹」言葉は「胸」言葉よりもどちらかというと生々しい感、直接さをもちます。

よくよく思案したらなるほどと思いました。この「腹」は、単に消化器だけでなく五臓六腑全体をさす言葉で、それに、心が病めばそれが胃潰瘍や十二指腸潰瘍など消化器官の病につながるということもあるのです。私は今回、食道、胃、十二指腸までの腹のうちをお医者さんとカメラ様に全部みてもらい、自分でも写真をながめましたが、荒れは少々あるものの見たところはまずまずのすっきりさでした。もちろんガンの兆候は微塵もなしです。

ほんとうは1年に一度、くっきりとした「腹のうち」をみてもらえば「さあ、オレの腹のうちはこんなにきれいだぞ」と言えるでしょうが、カメラ呑みはなかなか、へずねぇ(苦しい)です。20年ほど前にのんだ時とあのときの苦しさはほとんど変わらず。カメラ機器そのものはそんなに進化していないのかとふしぎに思いました。20年も経つのにです。ただし鼻から挿入という進化はあるようで、これはまこと「へずなぐ」ないのでしょうか。