カメムシ防除で2度目の薬剤散布

「貴重な晴天の日を逃されない」と、きのうは村内各地で水稲の病虫害予防の薬剤散布が行われていました。

法人組織などは、村外の防除団体に委託してのラジコンヘリコプターによる薬剤散布や、自らが所有するドローンなどによる防除作業が主力となっています。

我が家も2度目の薬剤散布をきのう自家動噴機械で行いました。おととしまでは、1回で済ませていた田んぼでの防除作業ですが、カメムシ被害(米粒が黒変)があまりにも目につくようになり昨年から2回の薬剤散布へと切り替えています。できれば2回目はやりたくないのですが、食味最高級のあきたこまちに「汚点」をつけたら台無しです。

今年の水稲は夏場の晴天続きで生育が早く、8月半ばの稲穂はもう膨らみをだいぶ増し色着き始めています。田植えのやや早かった我が家の田んぼをスズメはよくわかっていて、早速稲穂を啄んでいます。それだけ稔実が進んでいるということです。

この進み具合だと、今年の稲刈りはお天気さえよければ平年よりやや早めに始めることができるでしょう。

さみしいお盆

感染者数が「災害級」といわれ過去最多を更新し続ける新型コロナ禍と、前線停滞による全国的な豪雨被害も重なったなかで迎えた今年のお盆でした。今のこの国で、治療が必要なのに入院ができず自宅で命を奪われるというコロナ罹患をみて「これは人災」と言う方々もおります。加えての水害。被災された方々へ心からのお見舞いを申し上げます。

感染症予防で帰省自粛がやはり多いからでしょう、わが菩提寺境内にあるお墓まいりの方々もいつもの年より少なく村全体もどこやらさみしいお盆となりました。

「盆過ぎれば、あぎがじぇ(秋風)、ふぐ(吹く)」がこの季節をとらえて交わす村人の挨拶言葉ですが、今年は盆過ぎる前に猛暑続きのお天気も活発な前線によっていったん退き、長袖着用、夜は毛布を少し重ねての就寝というほどに気温が下がりました。

標高の少し高め所に植生するモヂエヂゴ(餅いちご・エビカライチゴ)は、いつもの年と同じように実を真っ赤に熟して私が行くのを待っていてくれました。

パラリンピック聖火への採火式

東京2020パラリンピック聖火の採火式が県内各地できのうからはじまっています。わが村でも椿台のまるごと自然館前、模式で復元された竪穴住居が並ぶ広場できのう採火が行われました。

採火ははるか遠い昔に普及したといわれる「まいぎり式」という方法でおこなわれ、村の障害者スポーツ競技の代表、小学生2人、中学生2人の5人のみなさんが摩擦熱で火をおこす作業に懸命に取り組み、貴重な火だねでうまれた炎がランプに点灯されました。

新型コロナの猛威で、首都圏では対策に当たる専門家から「このままでは制御不能」という旨の言葉まで報道されています。感染者数最多が全国的に広がり、医療体制の逼迫に「これは災害状態」という言葉も専門家の代表から出される深刻なコロナ禍、そういうなかでむかえる予定のパラリンピックの開会を前にした行事なので、お祝いの心をこめながらも複雑な思いで採火された炎を見つめました。

▼今シーズン4回目の畦の草刈りをきのうからはじめました。今年から農道や道路沿い、畦の一部に除草剤を散布しているので作業範囲はだいぶ少なくなりました。でも、8月の草は根を低く大きく拡げそれに草の勢いが強いので作業はなかなか手間がかかります。

あれッ、田んぼ取水口にニジマス!

田んぼに通っていると、時々「あれッ」と思うような場面に出会うことがあります。

これは過ぎた初夏のある日のこと。田んぼへ水を入れようと取水口に立ち寄ったら、水路の中に大きな魚が泳いでいます。

わが田んぼに引く河川と水路にはイワナが棲み着いていて、時々田んぼにそのイワナが入り込むこともありますが、このとき取水口に泳いでいた魚はイワナではなく30㌢を越えるニジマス。

田んぼへ引く水路の下流にはその流れが注ぐエド(池)があり、池にはニジマスが放されています。そのニジマスのうちの一匹が、池面から50㌢ほどジャンプして水を取り入れる樋から水路にのぼり取水口そばで泳いでいたというわけです。

ぬるぬるして暴れるニジマスをやっとつかまえて池に帰してやりましたが、わずかな流水ながらジャンプしてでものぼろうとする魚の遡上力のたくましさに感心した次第です。飼われている魚ですが、注ぎ込む流れを感ずると渓流魚の本能がよみがえるのですね。

こちらに見つからなければ、このニジマスは水路でしばらく暮らすか、どこかの田んぼに入るか、あるいは下るか遡るかして合居川か沼又川に棲み所を変えていたでしょう。

雪のおかげで水が豊富

先日ブナの森の渓谷に入り、雪崩の雪塊がこんなに遅くまで残っているのを目にしたのはここ数十年の記憶ではじめてということを記しました。

今年の7月~8月は晴天が多く、これほど夏日、真夏日、猛暑日が続いているのに、河川の流れは比較的豊かで、いつもの夏より安定した流れを保っていました。河川上流域で水の豊かなわが村、わが集落でも、用水路の下流域では時に「水不足」の生ずる年があるのですが、今年はこの日照り続きの割には田んぼの用水確保もほぼ通常どおりで進んでいます。

平野部でも、あまりの暑い夏、雨天不足の天気で栽培のスイカが枯れ、農家の嘆きがニュースになるほどの干天続きなのに県南河川の水がほぼ通常どおりなのはナゼでしょうか。

私は、その大きな要因のひとつに過ぎた冬の豪雪があるととらえています。鳥海山の西側山麓は「万年雪」ともいわれる多くの残雪を遅くまで見せますが、今年はその雪がこのお盆の季節になってもかなりの範囲でいつもより広く観られます。

山地はちがいますが、ほぼ同じ緯度に位置する県南の奥羽の山々もそれは同じで、あの特筆すべき豪雪に襲われた脊梁には大量の残雪が遅くまで観られました。花の百名山・栗駒山や焼石連峰の東側山麓も、新幹線などからながめたらおそらく例年以上に残雪の範囲は多いと思われます。その雪が解けて地下へ大量に蓄えられたので山の地下水は平年以上に豊か、干天の夏にもじわじわと恵みの水が豊富に湧き続け、沢にそして川へと注ぎ続けたと思われます。

通常を越える豪雪の冬には痛めつけられましたが、その雪が、春以降は、日照り続きの県南の夏にまさに「いのちの水」となって人々のくらしと田んぼの稲をささえてくれているというわけです。

文字どおりその水で育つ水稲も、順調に出穂が終わり稲穂はいっせいに頭を下げはじめました。青森や北海道では台風9号崩れの豪雨で被害があり大変でしょうが、県内の河川は適度な雨で流量がやや増えただけにとどまっています。田んぼはまもなく多くの水を必要としなくなりますから、まれにみる暑さの年でも水不足の心配なく穫りいれの秋をむかえることができそうです。

田んぼ脇では、いかにもやさしそうな風情のヒルガオが初秋の空に向かって満開です。

お盆前の共同作業

8日、地元集落の共同作業が行われました。お盆前恒例の行事で、国道や村道沿い、公園などの草刈りや清掃が主な作業です。

おそらく村内大方の集落でもこの時期同じような作業が行われたはず。個々の家々でのお墓の掃除もすでに終わり、集落も村内もこれでみんなすっきり、お盆をむかえる準備が整いました。

準備は整いましたがこのコロナ感染症禍。今年も県外からの帰省は自粛がつよく呼びかけられているので2年続きでお墓も村もさみしいお盆になりそうです。15日に予定されていた成人式も延期、集落恒例のお盆夏祭りもまた今年も中止です。

ところで共同作業の度に感ずることがあります。それはごく当たり前のことですが作業に出られる方々の高齢化です。およそ200世帯あるわが集落のうちの一区画をしめるわが地区では、「60~70歳代以上が圧倒的に多し」という顔ぶれです。村内ほかの地区でもそれはほぼ同じでしょう。高齢化、作業出務者の減にともない、近い将来、作業の仕組みや形態など全体の方式を改めなければならない時がくるでしょう。

トビダゲ採り頃

ブナの森の真夏を象徴するキノコ、トビダゲ(トンビマイタケ)が顔を見せ始めました。

いま採り頃、食べ頃となっているのは倒木や完全に枯れた根株に出るキノコで、どういう訳なのか完全に死に枯れた木は発生が早くなります。これは、ミズナラに発生するミャゴ(マイタケ)も同じです。

キノコの品質が良い半枯れ立木にも発生がみられる頃ですが、プロのキノコ取りの方々は「そちらの採り頃はもう2~3日経ったあたり」と語っていました。こちらが出会ったのもたった1本の倒れたブナに出ていたほんの少しの株だけ。

ミズナラに発生するナラトビ(オオミヤマトンビマイタケ・写真の茶色のキノコ)も、次から次へと顔を出して、耳たぶのようにぷくぷく軟らかい幼菌を少しいただいてきました。

林の中には、ポツリポツリとチンダゲ(チチタケ)も。手のひらの上で折ったら、真っ白な乳液がジワッと滲み出てきました。名前そのものずばり、まさにこれはチチです。

トンビマイタケの幼菌は、手を触れる前は真っ白、あるいはクリーム色ですが、採った後、何かに触れるとそこはたちまち黒くなってしまいます。一方のオオミヤマトンビマイタケは軟らかな幼菌でも変色なし。二つを並べた最後の写真で、その違いがよくわかります。

ブナの森の渓谷を歩いたら、雪崩落ちた雪がまだ川原に残っています。数十年この谷を歩いていますが8月に残雪があるのははじめてのこと。真夏日、猛暑日がこんなに続く中でも解け終わらずに雪がある。過ぎた冬がいかに降雪量が多かったかを物語るこれは豪雪の一つの証でもあります。

残雪の脇にはアザミの新芽やフキノトウが見られます。雪のそばはまだ春というわけです。

ナタで雪塊を切取り胸のポケットに入れたらその気持ちのいいこと。家に帰ってもしばらくその塊は解け終わらずに形を保っていました。雪塊というより氷のように圧縮された塊だったからです。

▼今朝、田んぼへ1回目の病害虫消毒を行いました。稲株もあんまりの暑さでくたびれているようですから、ここ3日間ほどは水をかけ流しのままにしています。

酷暑のジャガイモ掘り

村で「にどえも掘り(二度芋掘り)」といえばジャガイモ掘りのこと。「えも掘り」の声を聞けば、夏休みの子供の頃、収穫の手伝いをした暑い日々を思い出す方が多いでしょう。

我が家もその芋掘りをきのう終えました。毎朝の味噌汁に欠かさずつかわれるなど我が家の食にとって大切なジャガイモ。自家食用だけですが毎日食べるだけに栽培・貯蔵量も案外多く、真夏日、猛暑日のなか収穫はそれこそ汗だくの作業です。

今年の作柄はまずまずの出来。1年間のいのちをまもる大切な食のひとつがまた蓄えられました。山際の畑ですが、覚悟していたイノシシの芋食害は今年はありませんでした。

県都市計画審議会へ

秋田県都市計画審議会がきのう開かれ、初の会議へ出席。

現審議会は16人の委員で構成され、学識経験者7人(大学教授、県農業会議副会長、商工会議所常議員、弁護士、一級建築士など)、関係行政機関の職員4人(東北地方整備局長、東北運輸局長、東北農政局長、秋田県警本部長)、市町村の長を代表する者1人(仙北市長)、県議会議員3人、そして市町村の議会を代表する者1人として私が委員職に就いたということです。

今会議の議案は、秋田都市計画道路の変更についての審議でした。

交通・道路行政の専門職にある委員各位などからをふくめ意見が交わされた後、議案は了承されました。会議に出席していた県農業会議の副会長さんとは農業会議員当時に活動を共にした間柄であり、「思わぬところでいっしょに」ということで久しぶりに挨拶を交わし合いました。なるほど農地は都市計画と不可分の関係にあり、農地行政の中核を占める農業会議は学識経験枠に欠かせない存在ということなのですね。

電算システム共同事業組合議会定例会

きのうは県町村電算システム共同事業組合の第3回定例会へ。

議案は、一般会計補正予算の専決処分や財政調整基金条例の廃止、令和2年度組合会計決算認定案などです。

決算は、歳入総額867,838,598円、歳出総額857,312,899円、歳入歳出差引額10,525,699円、実質収支額10,525,699円。議案は認定されました。

議会後には、町村会と合同で「特定地域づくり事業協同組合の紹介」と題して総務省からオンラインによる講話をしていただき、町村長、議長全員で説明を聞きました。すでにわが村ではこの事業を進めていることもあって、質疑の時間では佐々木村長(県町村会長)から講師に対して、とりくみ初期の現状を見つめた課題報告や提言などもありました。

午後には町村議会議長会の令和2年度会計決算監査に同席、終了後には、県市町村課、県議会、県市議会議長会へ、副会長、事務局長と共にごあいさつにまわりました。全国的なコロナ禍のためこの2ヶ月間訪問をひかえた後の挨拶まわりで、ずいぶん遅くなってしまいました。