あれッ、田んぼ取水口にニジマス!

田んぼに通っていると、時々「あれッ」と思うような場面に出会うことがあります。

これは過ぎた初夏のある日のこと。田んぼへ水を入れようと取水口に立ち寄ったら、水路の中に大きな魚が泳いでいます。

わが田んぼに引く河川と水路にはイワナが棲み着いていて、時々田んぼにそのイワナが入り込むこともありますが、このとき取水口に泳いでいた魚はイワナではなく30㌢を越えるニジマス。

田んぼへ引く水路の下流にはその流れが注ぐエド(池)があり、池にはニジマスが放されています。そのニジマスのうちの一匹が、池面から50㌢ほどジャンプして水を取り入れる樋から水路にのぼり取水口そばで泳いでいたというわけです。

ぬるぬるして暴れるニジマスをやっとつかまえて池に帰してやりましたが、わずかな流水ながらジャンプしてでものぼろうとする魚の遡上力のたくましさに感心した次第です。飼われている魚ですが、注ぎ込む流れを感ずると渓流魚の本能がよみがえるのですね。

こちらに見つからなければ、このニジマスは水路でしばらく暮らすか、どこかの田んぼに入るか、あるいは下るか遡るかして合居川か沼又川に棲み所を変えていたでしょう。