セリの若芽がそろって

CIMG0407-1過ぎた週末の雷をともなう雨で、たんぼの稲に倒伏や傾きが所々でみられるようになりました。わがたんぼも、それほどひどい状態ではありませんが、一部に倒れが発生。この後も倒れの面積は当初の予想をやや上回ってひろがる気配です。

稔るほどに頭を垂れる稲穂ならありがたいのですが、垂れる程度を越え、稔りをささえきれずに倒れてしまう稲穂がどれだけの範囲ででるか。刈り取りをむかえるまでには、よろこび半分、憂いもやもや半分の日々が続きます。

CIMG0431-1先日植えたセリが若芽をそろえるほどに成長しました。あと一月もたてば村はものみな実る秋盛り。キノコなど山の幸といっしょの具で鍋ものや湯豆腐にと、セリの重宝される季節がやってきます。

CIMG0434-1CIMG0436-1稲穂やセリのまわりにはハギやアザミなど秋の野の花が。須川高原の木々の色づきも始まっているようで、「今年は紅葉の始まりが平年より早い」という音信も。そういえば、もう「マツシタキノゴ・ラクヨウ(ハナイグチ)」もとれはじめているようですから、今年は、山のすすみが早くなっているのかもしれません。

▼土曜日は恒例の壮実スポーツ大会へ。今年で29回目となる村内のスポーツ交流会で、教職員(教育委員も含む)、役場、農協(組合長さんや理事も)、商工会OB、議会の、それぞれ壮年、実年チームが顔をそろえ、パークゴルフに、懇親会にと、楽しい一日を過ごしました。当番の教職員チームには大難儀をかけました。

たんぼ景色の美しい季節入り

議会の9月定例会議が9日から始まります。それを前に、会議の日程などを決める運営委員会と、議案や当面する政策課題などの説明をうける全員協議会がきのうひらかれました。

9月会議は決算認定議案もあり、給食センターや食肉加工センターがらみの補正予算案など各会計の補正予算案、法律がらみの条例案など議案件数はいつものように盛りだくさんです。

9日は執行当局の行政報告、議案説明と陳情の委員会審査、10日は一般質問(3議員から質問通告あり)と陳情審議、予算特別委員会、14日、16日が決算特別委員会、17日に議案審議の本会議最終日となります。

契約をともなう案件の追加提案も予定されています。

CIMG0398-1CIMG0399-1▼日の短さ、夜朝の冷え込みとともに稲穂の色づきが急速にすすみ、黄金色と呼んでもいいほどの稻田風景となりました。こうですから、「今年は例年より稲刈り開始がやや早くなるだろう」と言われています。これからのお天気次第でしょうが。

9月はじめから半ばにかけては収穫作業にむけた段取りの時。こちらも、合間をみては少しずつ乾燥・調整小屋を片づけたり、「いざ」の時にそなえた始末に手をかけはじめています。

わがたんぼの土手から成瀬川を見下ろしたら、自然乾燥用のハヘ(ハサ)架けをはじめたSさんの姿もみられました。

里のリンドウも花開くとき

CIMG0393-1CIMG0394-1高原とちがい、人里のリンドウ植生地はむかしにくらべ年々少なくなっています。そんななか、わが家のまわり堰沿いの湿地や法面には、ぽつりぽつりと野のリンドウが今でも見られ、それが咲きはじめています。

栽培されるリンドウの美しさとはまたひと味ちがう、野のリンドウの趣き深き美しさも魅力的です。同じ野のリンドウでも高原の花はずいぶん色濃いのですが、里のリンドウは淡青色なのでそこに固有の野趣を感じます。

トントントントン、妻がミンジャ(台所)しごとでつかう包丁の音がきこえる窓越しに、今は秋の花たちがいっぱい。リンドウ、オミナエシ、オトコエシ、ハギ、オヤマボクチなどなど、「花っこ、見ながら、ママザメでげる(炊事支度ができる)」と妻。そう、春から秋までわが家台所裏の小さな法面は、四季の野の花たちの彩りが続きます。

CIMG0396-1その野の花が時折の風と雨に揺れるなか、きのうは二人で中断していた薪摘み作業へ。これからは、冬をむかえるための段取りを一つずつ仕上げてゆく、そんな日々となります。

食毒あまた、森の妖精たち

夜朝の涼しさ、適度な雨天と陽射しが続く9月はじめの村。

こういうお天気になると森の妖精・キノコの仲間たちの顔ぶれが一つ二つと増えてきます。

食べられる、あるいは食不適、または毒ということは別にして、キノコの世界もなんと多彩なもの。わが家のまわり里山の森に少し入っただけで見られた特徴的なキノコ3種を今日はご紹介です。もちろんこれら以外にもたくさんのキノコはありました。

CIMG0360-1CIMG0366-1CIMG0372-1CIMG0379-1最初は、この前もご紹介しましたホウキタケの仲間のハギモダシ。これをハナホウキタケと呼ぶガイドブックが以前は多かったのですが、最近はハナホウキタケとは別けて「ベニホウキタケ」という名でお知らせする紹介本もあります。たいてい毒か、食不適とされ、「用心のため食べるのはご遠慮を」という言葉がならんでいます。もちろん、わが家は、あればいくらでも採り、毎年おいしくごちそうになっています。ホウキタケの仲間は食、毒の判定がむずかしいのですから、素人判断は禁物です。

CIMG0377-1CIMG0383-1もう一つ、食、毒の判断がむずかしいキノコの代表格がイッポンシメジの仲間たち。とくに、これから出てくる毒のクサウラベニタケやイッポンシメジと、食のウラベニホテイシメジは、姿形があまりにもよく似ていて、毎年キノコ中毒の報道例で知られるキノコ。

写真のイッポンシメジの仲間も、茎がじょうぶでいかにもウラベニホテイシメジらしく食べられそうですが、これはおそらく毒でしょう。茎が堅いですから毒のクサウラベニタケではないようですが、毒のイッポンシメジともまたちがうような姿です。こんなキノコがもしあったら、「おいしそう」と、たいていの方は手を出してしまいそうなキノコです。

私も手をかけましたが、出ている場所、笠と茎の色と形がウラベニホテイとはちがっていましたので「これは、毒」と手をはなしました。それにしても、なんともいい形、食べられそうなキノコではないですか。

CIMG0373-1最後は、チチタケ。わが家では「チンダゲ」とよびます。傷つければそこから乳液が出るからチチタケ。食べられるキノコですがそれほどおいしい味はなく、村ではほとんど採る方がいないといってよいほどに不人気のキノコでしょう。関東のある方面ではよく食べられるキノコといいます。キノコや山菜は、国内、世界各地によって好みに対する人気、不人気の別がまことに大きい世界。食の文化をこういう世界から知るのもまた楽しいものです。

胃カメラをのんで

めずらしく、病院のお世話になったことを先日記しました。

事のはじまりは、村の集団健診。「精密検査を要します」という旨のお知らせをうけたことから。こういうことではよくない例に入りますが、この3年間ほど、忙しさを理由にして健診を受けておらず、今回久しぶりにすべての検診をうけたら「胃」の部門でこういうお知らせをうけることになったのです。

このおよそ20年来、病院とも、お薬とも、自分の体ということではほとんど縁がなかっただけに、胃がん検診での「要精密」の文字を前にして「んっ」と心は少々穏やかでなくなりました。

ただ、食欲も、胃も、その他五臓に係わるらしい内臓の調子は万全ということを自己診断ではよくわかりますので、カメラをのめばすぐに「異常なし」はわかるだろうと「わ(自分)の体は、わ、で、わがる」と素人確信はしていました。確信はしていましたが、結果が出るまでの間はどうも何をしていても胃のことが気になるもの。こんな心のうごきはもちろんはじめてのことです。

この日の病院、同じ日に、同じように内視鏡検査を受ける方は、胃や大腸などの別はあるものの、その人数の多いことにびっくり。私のように集団健診などで「仮判定」された方々が多いのでしょう。それにしても、こちらが受けたのは胃がんの検診ですが、大腸がんの内視鏡検査を受ける方が多いのは私の思案を越えていました。

むかしから「腹のうちはわからぬ」「腹がたつ」「腸(はらわた)が煮えくりかえる」「腹ぐろい」「腹にすえかねる」「腹がすわる」「腹を探る」と、辞書をながめてもまだまだなんと多い「腹」言葉。人の心の動きを伝えることばを臓器であらわすなら、普通なら心の臓で「胸」をあて、「胸」に連なる言葉もこれまた多いのですが、「腹」言葉は「胸」言葉よりもどちらかというと生々しい感、直接さをもちます。

よくよく思案したらなるほどと思いました。この「腹」は、単に消化器だけでなく五臓六腑全体をさす言葉で、それに、心が病めばそれが胃潰瘍や十二指腸潰瘍など消化器官の病につながるということもあるのです。私は今回、食道、胃、十二指腸までの腹のうちをお医者さんとカメラ様に全部みてもらい、自分でも写真をながめましたが、荒れは少々あるものの見たところはまずまずのすっきりさでした。もちろんガンの兆候は微塵もなしです。

ほんとうは1年に一度、くっきりとした「腹のうち」をみてもらえば「さあ、オレの腹のうちはこんなにきれいだぞ」と言えるでしょうが、カメラ呑みはなかなか、へずねぇ(苦しい)です。20年ほど前にのんだ時とあのときの苦しさはほとんど変わらず。カメラ機器そのものはそんなに進化していないのかとふしぎに思いました。20年も経つのにです。ただし鼻から挿入という進化はあるようで、これはまこと「へずなぐ」ないのでしょうか。

古道・仙北街道踏査のみなさんとの交流会

CIMG0366-1CIMG0368-1CIMG0364-1岩手奥州市胆沢区の「仙北街道を考える会」と、村の「仙北道を考える会」の方々による恒例の仙北街道踏査行(踏査参加は20人をこえた)がきのう行われ、夕方の交流会に向かいました。

私も村の会員の一人ですが、なかなか踏査行には参加できず、今回も交流会のみへの参加。
秋田側からはじめて一般参加された横手市の方には、先年あることでお世話になったIさんもおられて、人、歴史、山行というものが結ぶ思わぬ縁のふしぎさを感じた夕べでもありました。

名のある日本史を紡ぎつづけた国内有数の古のブナ街道にかける双方会員の熱意はたいしたもの。胆沢から参加していただいた長年おなじみのみなさんとの交流は、2時間があっという間に過ぎるほどの貴重なひとときとなりました。

胆沢側・大寒沢林道の車両通行が以前のように通常ではないようで、それが街道の踏査にも様々な影響をあたえているという課題があることを知りました。胆沢ダムから一ノ関方面に通ずる林道が秋には全ての整備を終えて開通されるというはこびを以前に別の筋からお聞きしました。

この林道が見事に改良整備されているだけに、そこから分かれて街道に向かう大寒沢林道も早く円滑な通行ができるよう、関係機関、行政の尽力が期待されています。街道は、ブナ原生林を主とする森林生態系保護地域のどまんなかを通り、日本海側と太平洋側を結ぶ国内では稀というほどの特徴をもった古道なのですから。

官房長官への要望と懇話会

菅官房長官への要望行動がきのう官邸でおこなわれ出席しました。

県の市議会議長会と町村議会議長会が合同でおこなった中央要望活動で、県出身の官房長官ということでそれぞれの関係者が尽力し実現した行動でした。

当日は、官邸での要望書提出後に都内での懇話の場も設けられ、政治にかける官房長官の思いの断片をうかがうことができました。「10分刻みの訪問者応対」といわれるほどに極めて多忙ななか、我々のために時間を割いていただいた菅官房長官にはあらためて心からのお礼を申し上げさせていただきます。

CIMG0361-1CIMG0362-1国政の中枢を担う総理官邸という建物、その中枢を担ううちの方の一人である官房長官、平成27年8月27日のそういう建物がかもしだす「気」、政治家の「気」に触れさせていただき、今日は、帰って、秋風に揺れる山村の稲田にまずは足を運んだところです。

永田町界隈を歩いていて感じたこと。「政界一寸先は闇」という言葉をのこした今は亡き政治家がおられましたが、国会周辺をふくめ国内に漂う人の「気の流れ」が、静かに深く、私の体験ではこれまで感じたことのない規模で横たわっているように感じられました。

この「気の流れ」が、今後の国政の行方に大きな影響をあたえることはまちがいないでしょう。抽象的な表現で失礼ですが、国会周辺をつつむ「気」はいつもとちがうことを、私は議員会館やあの界隈で感じ取ってきました。自然界ならこれを「嵐の前の静けさ」とでもいうのでしょうか。

セリ苗を植える

CIMG0358-1水の見まわりもほとんど必要がなくなり、ほんの10数本見えるヒエなどの雑草も抜き終え、わがたんぼは、来月末の収穫にむけて日ごとに稲穂の傾きと実り色を濃くする季節入りです。

ここまでくれば、倒伏しない限りたんぼへ通う足取りもどこやら軽くなります。今年は施肥量を大幅におさえ、圃場もよく干したので、昨年のような規模の大きい早期倒伏は免れることができそうです。

きのうは、内視鏡などという本格的な診療をうけるということではおよそ20年ぶりでしょうか、病院にむかい、検査と診察を受けました。

今日はまた東京へむかっています。そういうこともあって、「今日しかない」と、きのう午後は自家用のセリ苗を植え(苗を蒔く、ならべるという作業ですが)、長い間放っておいた薪積み作業をしたりと、深まる秋とまもなくくる冬に備えて少しの汗を流しました。

秋をつげるキノコ

お盆を過ぎたら夜朝は涼しくもう村は秋。風の通り道にたち隙間が多く風通しの良すぎるわが家は、寝具も重ねをひとつ多くしたいほどの気温になりました。

CIMG0317-1CIMG0325-1CIMG0327-1CIMG0329-1CIMG0332-1CIMG0335-1CIMG0338-1CIMG0343-1CIMG0349-1こうなると秋キノコのはしりとなる菌類たちも活動がさかんになるのでしょう、わが家ではよく食べるホウキタケの仲間のキノコ(村のキノコ通はハギモダシとよぶ)が顔を出しはじめました。

今年は例年に比べて一週間以上発生が遅れているようで、これは干天続きが影響したのかもしれません。

湯がいてわさび醤油などで刺身風に、味噌汁に、あるいは旬のミョウガや秋ナスなどとともに炒め物に、一夜漬けにと、ハギモダシは、食べられるホウキタケの仲間と同じように多くの料理に応用がきく、食通にとってはうれしいキノコです。

※このキノコ、図鑑などで紹介される「ハナホウキタケ」とそっくりです。ハナホウキタケは毒キノコの仲間に含まれています。わが家に連なる家系や、村のキノコ通の家々では100年、あるいは江戸の頃からおそらく食べているハギモダシですが、もちろん一度も毒キノコという症状が出たことは伝え聞いておりませんし、私も60年近く毎年、年に何度も食べていますが子どもから大人までだれ一人として中毒を患ったことはありません。しかし、毒キノコとされているのですから、掲載の写真と似たキノコは、食べないようにして下さい。菌類の世界はまだまだ未知の分野が多いそうです。おそらく、毒とされるハナホウキタケとは、わが家などで食べるハギモダシは違う種なのかもしれません。

▼23日、山内・三又とわが岩井川部落、二つの集落の自治会、部落の役員交流会が開かれました。恒例の催しで、わが村のパークゴルフ場でプレーを楽しみ、今年の開催地当番は三又側なので後段は山内に向かい、南郷温泉で懇親をさらに深めあいました。

昔から岩井川龍泉寺の檀家さんが半数近くおられる横手市山内三又集落は、むかしの郡境峠をはさんだ岩井川集落と相互に縁戚関係が多く、役員が親戚同士ということもめずらしくありません。「オメデぇのアバぁ元気だがぁ」「ジィさまぁ、マメだがぁ」などと、交流会ではあちこちで身内のよもやま話も交わし合われていました。

穫り入れ前の仕上げ作業に少しずつ近づいて

CIMG0313-1CIMG0302-1CIMG0304-1「カメムシ防除の薬剤散布をおこなってから一週間以内に畦の草刈りを」が、一昨年あたりから変更となった防除基準で、こちらもやっと昨日今年4度目の田のクロ(畦)草刈りを終えました。

先日、東京へ往き来の新幹線車窓からのぞむ宮城、福島、栃木、埼玉などのたんぼは、南に下がるにつれて稲穂の色づきが村よりはるかに進んでいました。わがたんぼは、あともう一度、最後の草刈りに汗を流す本田作業仕上げの9月半ばを残しますが、その頃には、北のくにの稲穂もすべて黄金色に染まるでしょう。

CIMG0315-1季節は秋入りですが、夏ミョウガが活きのいい姿で顔を出していたらしく、自家用として収穫のまっ盛りです。「今年は、もう秋ミョウガも出ているらしいから、雪降りが早いかも」などというたとえ話もちらほらと聞こえる山里です。

この野菜は人によって好き嫌いの別が大きいようですが、私にとってミョウガは、薬味などという食材次元をこえて、むしゃむしゃとそれだけを食すほどの好物、元気の源。漬け混んだミョウガがあったら、年中食欲もりもりです。