あっちへこっちへとあわただしく

4日~6日はあわただしい動きの一日となりました。

cimg7706-1cimg7709-1午前は、部落長(自治会長)会議でした。すでに村にたいしてあげられていた今年の各集落の要望。春の会議以降に対応・検討などがされた後、説明として加える必要があることなどをふくめ部落長に村の考えをあらためてつたえる、これが会議の主な目的です。

毎年、地区要望を出していただくために村と議会が連名で各地区によびかけていることもあり、すでに要望箇所について村と議会による合同の現地調査がおこなわれています。

現地調査の結果、要望文書に記載された内容と実際に求める要望内容にくいちがいのみられるものもあり、会議後、それらについては整理して対応すべきことなどを地区の関係者をふくめて話し合ったところです。

cimg7711-1cimg7713-1cimg7721-1▼午後は、種苗交換会の褒賞授与と閉会式があり湯沢市の文化会館へ。

村のなるせ加工研究会の瓶詰め・肉みそ仙人米セットの農林水産大臣賞、高橋盛喜さんのトマト(麗夏)の知事賞など、壇上で栄えある授賞をお二方も受けました。受賞者を代表しての答辞も加工研究会代表の谷藤トモ子さん。受賞されたみなさんの今後のさらなる精進発展を期待するものです。

▼式典後、役場で議会の運営委員会と全員協議会の開催へ。11日の臨時会議の運営を確認し合い、それに議案と役場庁舎内の一部改修内容について説明をうけるための会議です。

今臨時会議に提出される庁舎内部改修の歳出追加補正予算案では、庁舎、開発センターのかなりの内部模様の変化と一部団体の執務場所変化の内容がくわしく説明されました。

cimg7728-1cimg7730-1cimg7736-1▼5日午前は国道13号院内道路(自動車専用道路)の開通式へ。こういうお祝いの場には音楽や舞がふさわしい。紅葉真っ盛りの野外セレモニーでは雄勝中学校吹奏楽部のみなさんの演奏と地元小町太鼓のみなさんの響きが開通式を盛り上げてくれました。

▼開通パレードを終えてすぐに村へ引き返し、コンビニで求めたパンをかみかみ今度は村の中学校創立70周年、統合40周年の記念式典とコンサートへ。

cimg7738-1cimg7746-1cimg7750-1cimg7753-1cimg7759-1cimg7755-1cimg7763-1cimg7764-1コンサートには、村出身ソプラノ歌手長谷川留美子さんがかけつけ、なつかしい童謡や唱歌のメドレー、それに続き「翼」、「Stand alone」などを披露してくださいました。中学校生徒全員による合唱もすばらしいもの。吹奏楽部も水準の高い演奏でコンサートを盛り上げ、生徒全員による吹奏楽演奏(指揮はスポーツ部活動の生徒)、長谷川さんを囲んでの全員によるふるさとの合唱には胸と目頭が熱くなりました。すばらしいコンサートありがとうです。

▼夕刻~夜、ためた仕事をかたづけ、6日朝5時、東京にむかいました。

晩秋~初冬のキノコたち

cimg7643-1cimg7646-1cimg7647-1cimg7649-1cimg7670-1cimg7667-1cimg7668-1cimg7672-1cimg7674-1cimg7682-1cimg7660-1cimg7488-1cimg7623-1cimg7621-1cimg7633-1cimg7611-1cimg7618-1cimg7608-1cimg7637-1cimg7627-1cimg7629-1自宅すぐそばの里山では、ブナやミズナラの林にコシアブラやモミジ、トリキシバ(クロモジ)などが紅葉盛りです。その樹下にはコナラヒメジ(シモフリシメジ)とヤマドリモダシ(クリタケ)、ムギダゲ(ムキタケ)が見られ、サモダシ(ナラタケ)、ナメラコ(ナメコ)、ブナシラダゲ(ブナシメジ)、ハダゲヒメジ(ハタケシメジ)そして初冬に盛りとなるユギノシタキノゴ(エノキタケ)たちも家周りわずかの範囲で目にすることができます。

場所によって大きなちがいがあるでしょうが、私の通う山では、オオヒメジ(ホンシメジ)と同じようにコナラ、ヤマドリいずれも今年の発生量が少ないようです。ムキタケは例年と同じようによく出ていますが。

二つのキノコとも、一級の味をもつすぐれものの仲間。とくにシモフリシメジは高級感もあり、我が家ではお正月の「すましもぢ(お雑煮)」に欠かせぬ出し味と餅をひきたてる食材として重宝しています。

今年のサモダシは、「こんなに不作はめずらしい」というほどのはずれ年。お天気環境は、この種の菌類にとって何十年に一度というほど発生には厳しい年だったようです。それはホンシメジにもあてはまるかもしれません。

サモダシは家々で毎年大量に塩蔵され、村人にとって冬の間は「しょっちゅう食べる」という方がいるほどに人気のあるキノコ。サモダシ食文化があるといってよいほどに、村人の食生活とは切り離されないキノコです。それだけに、不作を残念がっている会話が様々なところで交わされています。

cimg7657-1キノコの森はドングリの森でもあります。晩秋から初冬、越冬のため体にたっぷりの脂肪を蓄えようとクマたちはドングリを大量に食べます。森には、新しいクマの糞がこのように所々に見られますから、時々大きな声を出して自分の存在をクマに気づかせることが大事なのです。

cimg0001-103-1cimg0002-103-1▼きのう午後は自衛隊秋田地方協力本部創立60周年の記念行事で秋田市へ。式典の後には海上自衛隊大湊音楽隊(大湊地方総監の直轄部隊)の演奏会を観賞しました。青森県むつ市を拠点に、北海道全域と、青森、秋田、岩手の東北3県を中心に演奏活動を行っているという同音楽隊。祝賀の夕べでは、秋田県民歌、海の見える街、サムシング、小言の多いおじいさん、マンボ・インなどが奏でられ、およそ1時間近くの演奏会は聴衆を魅了してあっという間に過ぎました。

cimg7695-1cimg7692-1cimg7694-1cimg0001-104-1cimg0002-104-1▼今朝の気温1℃。昨夜からの冷えと雨でスキー場ゲレンデまでついに雪が下りました。国道も県境部は夜間通行止、7日正午で冬期間閉鎖。真っ白な村がまもなくきますが、こちらは冬囲いもまだ終わらず。9日の全国議長大会後まで里への積雪なきよう願うのみ。

歴史の節目、第50回県農業委員大会

第50回の県農業委員大会が、種苗交換会開催地の湯沢市(文化会館)で行われました。

cimg7596-1cimg7597-1cimg7603-1今回の大会は、改正された農業委員会法施行後初めての開催であり、県農業会議が一般社団法人化となって最初の大会でした。

大会では開催地の県南地区(大仙、仙北、美郷、横手、湯沢、羽後、東成瀬)が運営委員長や議長などをつとめるという規定があり、今回は羽後町の小野会長さんと私が議長団として議事の進行にあたりました。こちらが県大会議長団をつとめたのはこれが3回目ですから、県南地区にも案外短いサイクルで大会(種苗交換会)がまわってきていることになります。

すでに新農業委員会法にもとづいて新しい農業委員会体制に入った市町村も県内にはあります。しかし残りの多くは来る12月議会などで条例を定め来年の7月改選時に新しい体制に移行します。そういう歴史の節目となる大会でしたので、壇上では、感慨を深くしながら進行の時を過ごしました。

大会では、農業会議会長表彰も行われ、15年以上就任の委員表彰者31名のなかにわが村からは、谷藤怜子さん、伊勢谷勝美さん、高橋忠弘さんの3委員が入りました。帰りの車中、村の同僚委員一同の心を込めて長年の活動に敬意と感謝を申し上げました。

cimg7594-1cimg7593-1cimg7595-1大会を準備する運営委員会の前に、さっと農産物などの展示場に立ち寄りました。時間がなかったので村の加工研究グループが農林水産大臣賞を受賞した加工セット品や、トマト、りんどうなどを目にしただけですが、ほかの作物やキノコ、民芸品などをふくめ、村からの出品の種類がこのように多彩になっていることはほんとにうれしいこと。

会場にならぶ全県からの品々はみなさんの長年の技術の蓄積が産んだ努力の結晶で、芸術品みたいなものばかり。種苗交換会は、いわば「農の芸術展」ともいえるものです。

国道397号の通年通行実現を前面にかかげて

国道397号整備促進期成同盟会の秋田県にむけた要望活動がきのう行われました。

cimg7590-1cimg7591-1奥州市や横手市、湯沢市のみなさんとともに地域振興局建設部と県建設部へむかい、路線全体の要望内容などをお届けしながら、秋田側の主な要望2点についてとくに詳しく説明がなされました。

2点の一つは、冬期間もふくむ通年通行確保のための整備促進及び具体的手法の調査検討。もう一つは、冬期通行止め区間のゴルデンウィーク前の早期解除のための整備促進です。

観光での交流人口増とともに、村の直売所や接続する各道の駅などでも互いに隣県のお客さん、それも何度も訪れる方が多く、通年通行が実現すれば経済面でも大きな役割を果たすことにつながります。圏域の秋田・岩手(広くは宮城などもふくめ栗駒国定公園の範囲全体)周遊観光のうえでも2点の秋田側要望内容は道路利用者の大きな願いとなっています。

地方創生の一つのカナメをなす道路整備促進。冬季閉鎖となっている太平洋側と日本海側を結ぶ300の数字がつく3桁台国道の通年通行体制のいわばモデル盤として、この397号が通年通行実現にむけて検討の扉を開けられるよう、これからもあらゆる可能な機会をとらえて声を上げ続けなければなりません。「通年通行は沿線の地方創生に欠かせぬもの」との声をです。

▼過ぎた日曜日の午後、猟友会の総会にむかう前、童とともに赤滝をおとずれました。

cimg7504-1cimg7506-1cimg7511-1cimg7513-1cimg7514-1cimg7521-1cimg7522-1cimg7526-1cimg7528-1cimg7534-1cimg7538-1cimg7544-1cimg7550-1cimg7551-1cimg7533-1cimg7553-1cimg7555-1cimg7557-1cimg7561-1cimg7563-1cimg7565-1cimg7566-1cimg7568-1cimg7569-1cimg7570-1cimg7573-1cimg7571-1cimg7508-1cimg7579-1赤滝周囲の紅葉は盛りを過ぎ、川面には落ち葉が途切れることなくゆるやかに流れる季節入りです。小沢には産卵のためでしょうイワナが遡上し、枯れ木には晩秋のきのこムギダゲ(ムキタケ)やジェンコシナダゲ(オツネンタケモドキ・よいだし汁のキノコでウドンのだしなどにつかう)があっちにもこっちにも。沢でイワナをみた童は、「ここ(小沢)も、なくなるんだよね」と私に言います。「うん、そうだよ」と、私。

この日の赤滝神社では、桧山台に先年までくらしておられた猟友会仲間のTさんとバッタリ行き会いました。キノコでも採りにきたのかとたずねましたら「雪降るめぇに、神社さ、した(雪降る前に、神社に、来た)。桧山の神社も拝んでえぐ(行く)」と言います。

cimg7583-1cimg7582-1cimg7588-1この国道、7日には一般通行者の通行は冬期閉鎖されますから、今年の赤滝詣ではこの日が最後。「今年1年間、すてきな思い出をありがとう」と諸々の思いをこめて二人でお参りし、今年最後の赤滝と彩り豊かな周囲の景色を目に刻んできました。帰りには明通橋方面をまわり、真っ盛りの里の紅葉と成瀬川を眼下に。

古風漂う会津若松市役所

27日~28日、県町村議会議長会の研修視察で会津若松市議会と隣接する美里町議会を訪れました。視察は、議会活動の活性化に取り組んでいる事例を学ぶことが目的。

cimg7439-1cimg7429-1cimg7434-1cimg7437-1cimg7440-1cimg7447-1cimg7451-1cimg7446-1幾度か訪れている会津若松市や会津地方ですが、市役所庁舎に入ったのは初めて。いかにも会津を象徴するような風格漂う厚みある庁舎、そして荘厳な議事堂を拝見しました。
古風ということでは美里町役場(新庁舎の建設が具体化しているようです)の高田分庁舎も同じで、こうした古風な議事堂や庁舎のなかから、議会活動の改革が進んでいることの対比を考え、ある意味での歴史の妙を感じた視察行でした。

cimg7459-1同じ会津でも積雪の少ない盆地中心部、まだ刈り取りのされないたんぼも所々にあり、猪苗代湖に渡ってきたのでしょう白鳥たちが、磐梯山を仰ぎ見るたんぼで食をとる姿がこれも方々に見られました。

▼ところで、そんな移動中にメールが入っていました。首都圏の同級生Aさんからで、内容は「今日(27日)の産経新聞に民謡民舞全国大会の記事あり。小学生グランプリ大勝優勝谷藤翔太君あり。素晴らしい!」というまたもうれしい知らせです。実は、県の議長会のなかには民謡に秀でた議長S氏もおられます。こちらが早速そのことをお話ししたら、民謡界に詳しいS氏は「それはたいしたもんだ」とお褒めの言葉をいただきました。

cimg7465-1cimg7466-1▼29日は湯沢市を会場に始まった第139回の県種苗交換会の新穀感謝農民祭と開会式へ。

交換会では、村の母さんたちで組織するなるせ加工研究会が出品した「肉みそ仙人米セット」の農林水産大臣賞受賞をはじめ、トマトやぶどう蔓細工などでも知事賞その他を受賞するなど、あらためて村の産品受賞がクローズアップされることとなりました。栄えある賞に輝いたみなさんの努力へ心からのお祝いを申し上げます。

▼きのう夕方からは村猟友会の第54回総会へ出席。夏期すでに村内でもオリによるクマ捕獲が6頭にのぼったことなどをふくめ、全県で450頭もの有害捕獲(大半がオリ捕獲でしょう)があるため、個体数確保という理由で今年もクマ猟への自粛要請があることが報告されました。過ぎた1年間の猟の話題が、いつものように熱くにぎやかに語られていました。

今総会では役員改選もあり、現吉田会長さんが引退され、新しく高橋会長さんのもとで会の運営がすすめられることになりました。吉田会長さんには、私の引退時による会長職就任願いをお引き受けしてもらいこれまで会をひっぱっていただきました。ご難儀をおかけしたこと、心からの感謝とお礼を申し上げました。

まだ冬眠に入らないヘビも

今日から来月11日までは日曜休日をふくめ公務行事が連続します。そういうこともあって、俄に晴天となったきのう、この冬に燃料用として焚く薪を倉庫へ収納する作業に急きょとりかかりました。

cimg7419-1野外に摘んでいる薪の収納作業、そのとりかかる時期に我が家はとくにこだわります。その理由はふたつ。一つはヘビのみなさんたちが冬眠に入った時期をねらうためです。そうでないと、野外に積んだ薪(これを木島・きじま、という)には、そこがトタンやビニルで覆われていて暖かいためヘビの絶好の休息場で、まだ活動期だと、何匹ものヘビたちが木島の中にいます。種類も多彩で、アオダイショウ、シマヘビ、アブラヘビ、そして毒蛇のマムシやヤマカガシもですから、超不快だけでなく、おっかないもあります。相手は薪の中にいてよく見えませんから、毒蛇に手指をかまれる危険があるからです。

もうひとつのやっかいな理由の相手はカメムシさん。彼らも越冬のために、もう大軍団で家の中にはいってきていますが、雨のあたらない薪の中も絶好の越冬場所。何百何千という数が薪やトタンにかたまって張り付いてしまいます。

ヘビさんは冬眠した後、カメムシさんは冬ごもりする前、というこの二つの生き物が薪に近づかないタイミングをつかむのはなかなか難しいのです。
さてきのう。カメムシはまだ薪の中にまでは入り込まずまずゼロですから、これは助かりました。一方のヘビも、しばらくの時間、一匹も見えませんでしたから「ははあ、10月も26日、ついにみんな冬眠したな」と思い込んだ矢先、大きな大きなアオダイショウさんが、ほとんどうごけないような状態で木島の中にグネモネしているではありませんか。

冬眠は土の中に入るわけですから、まだ木島の中ということは、そうとうのんびりな気質のヘビさんだったのでしょう。それとも、アオダイショウは、ヘビの仲間では冬眠が遅い質なのでしょうか。油断していただけに、これには、びっくり。自分からは逃げませんからしっぽをつかんで藪の中に中高く放りました。

そこで、こんなことも思案してしまいました。クマについては、われわれ猟に通ずる者はクマがどの時期に冬眠するかおよそわかりますが、同じ冬眠する生きものたちの中で、東成瀬村のハ虫類や両生類などは、ほぼ何月何日頃に冬眠するのか、過去の歴年データとかがあるのでしょうか。もちろん、その年の初雪や、寒暖のちがいで、冬眠に入る時期は一定ではないでしょうが、毎年のこういう村のデータをもしかしたらおもちの方がいるかもしれません。もしそういう方がおられず村のデータがないならば、子供もふくめこんな小さな研究にとりくむ方がいれば、きっとおもしろいでしょうね。と、そんなことを思ったのです。まだ冬眠しないアオダイショウがいるということは、初雪は遅いのでしょうか。

積み置いていた6張(約6㎥)の薪を全部運ぶことはできませんでしたが、およそ7ヶ月ほどの間燃やすに足りる5張近くの薪は動かしました。一つずつ、冬支度の日々です。

山里ならではのヤマグリ焼き

ブナの実は極端な凶作(昨年が大豊作だったので、今年実をつけないのはブナの通常の生態サイクルでしょう)、クルミも不作、ヤマブドウやアケビ、ツノハシバミなど、野の生き物たちとともにむかし人も喜んで食べた木の実が今年は不作でした。

しかし自然はよくできたもの。同じ天候下なのに一方でヤマグリやドングリは豊作で、加えてヤマグリは虫食いが少なくめったにない上品質の実つきの年となりました。

むかしとちがって山に入ってヤマグリの実を拾い集める子供たちはほとんどいませんし、栽培栗は別にして、以前ならよくみられたヤマグリの実を拾い集める大人の方も今は数少ない存在。

ですから、秋の里山はどこにいってもヤマグリが地面にいっぱい。それに今年は品質良しですから、クマ、ねずみ、鳥、リスたちは大喜びのはず。

我が家裏手の広葉樹の里山もヤマグリの木が豊か。樹下にはいれば晩生の栗の実がまだまかれたように落ちていて、わずか10~20分で10㎏ほどの実が楽に拾えるほどです。

cimg7409-1cimg7411-1落ちてからある程度の日数が経っている実なので甘さが濃くなっていて、これは焼き栗に最適。小粒ですので薪ストーブの熱さで簡単に焼けるのもまたうれし。ヤマグリを焼く、こんなささいなところにも山里ならではの小さな秋を感じているところです。

重宝な山菜、ミズ

毎日の居間の掃除程度で家事手伝いを済ませているこちらは、およそ40年以上前に横手市内で半自炊生活をしていた当時以外台所に立つことはまずゼロ。

ですから「今日は、何にしようかな」と悩む多くの主婦たちの献立の大変さが実感としてはわからないでずっと過ごしています。が、それが想像以上に悩ましいことであることは、妻、娘、妹たちが炊事前に時々吐く「あーあ、何にしようかな」という言葉から感じ取ることができます。

そういうことで、味噌汁ひとつをとっても、「さて、具を何にするか」から食の準備ははじまるのでしょう。幸い、山村に暮らしていれば、野菜あり、山菜あり、キノコありで柱となる食材にそんなには困りません。その中でも山菜のミズ(ウワバミソウ)は、我が家ではとってもありがたく利用している妻の炊事助け船的食材です。

cimg7044-1cimg7405-1時々このことを記しますが、早春から晩秋までこんなに長い期間利用できる山菜はミズとワサビぐらいでしょうか。ただしワサビは香辛食材ですからあくまでも脇役、それにくらべミズは味噌汁に鍋物に、そのほかも様々な料理に量も多寡様々にと利用できます。

採取も下準備も手軽で、しかも完全無農薬、無化学肥料。家の軒下、家周りから生えていて植生が豊富、農産物とちがい肥培管理の生産費代金は一切かからない無料のミズ。

そのミズは晩秋になっても草が堅くなりませんから我が家では今も時々ミズ食材を積極利用しています。山菜大好きの童たちも、キノコといっしょに味噌汁お椀に入ったちょっとトロトロ感のある粘りとシャキシャキ歯ごたえのミズを「おいしい、おいしい」と食べています。こういう山菜、とくに同じミズでも豪雪の土地の品質優れたミズを、都会の方々にもっと利用してもらいたいものですね。

村の今年の優秀産物ならぶ

cimg7328-1cimg7323-1cimg7326-1雲間から焼石連峰・三界山への初冠雪が見られた21日(金)、山形県小国町議会のみなさん全員が、村の防災活動や産業振興策の常任委員会行政視察で訪れました。

小国町は、ワラビ栽培などの先進地として名の通ったところで、以前私たちが先進地視察に訪れた町でもあります。ここはマタギの町としてクマまつりなどでも伝統のあるところ。元議長さんが猟友会の会長さんだった当時、こちらも同じ会長職についていたこともあって共通する話題も多く、私にとって思い出の深い町でもあり、そうした意もこめて歓迎いたしました。

cimg7332-1昨年に続き今年もハタケシメジは大豊作でした。今は最晩生がいいかたちでまだまだ成長を続けています。

 

 

cimg7340-1cimg7335-1cimg7337-1cimg7338-1cimg7339-1cimg7341-1cimg7342-1cimg7343-1cimg7344-1cimg7347-1cimg7348-1cimg7349-1cimg7350-1cimg7351-1cimg7359-1cimg7352-1cimg7353-1cimg7361-122日(土)は、49回目を数える村の産業祭で出品された方々や花いっぱいコンクールへの授賞式へ。昨年までとはちがい、展示会場その場で式がすすめられました。

わが美しい村の象徴は、すばらしい自然景観だけではなくその自然に人の手が加わって農地がていねいに耕され、作物が豊かに育ち、牧野には牛が草を食む姿がある、つまり自然と人のくらしが調和した景観です。花いっぱいもそのひとつでしょう。そうした思いをこめて「2~3分程度を想定しております」と案内状にしめされていたご挨拶を申し上げました。

この日、農畜産物や民芸品などで授賞された方々は、まさにその美しい村づくりの担い手の方々。自然の力をもとに人の手によってつくり出された逸品の数々を眺めましたが、これは、見ほれるものばかりで何度も何度も会場内を行き来しました。

その日の夜は、村出身漫画家高橋よしひろ氏の画業45周年記念の祝賀会でブランへ。当日は、同じ成瀬川筋で現横手市増田町(旧増田町西成瀬地区)出身の同じ漫画家矢口高雄氏もお祝いにかけつけました。矢口氏のご母堂は、高橋氏と同じ村内岩井川地区ご出身で、矢口氏がご挨拶の中でもそのことに触れておられました。

西と東のちがいはあるものの、同じこの成瀬川筋から、日本、海外に名をはせる大漫画家が二人も出ていること、しかもお二方ともすぐれた自然描写とともに、育ったふるさとの人々の心を作品の根底に据えておられることが画を通じて伝わってくるものがあり、成瀬の川筋は、そういう創作者を生む源あふれるところなのだと合点したところです。

高橋氏とは、童の頃に成瀬川で魚突き(主にガラス箱でのカジカ突き)をした思い出が深くあり、当時の仲間たちのお祝いの心も込めて乾杯の発声をさせていただきました。

cimg7370-1cimg7382-1合居川渓谷いずくらの崖と天正の滝周囲の紅葉は今が見頃。その美しさには訪れた方々が一瞬息をのむほど。今月いっぱいは盛りや散り始めの錦模様が楽しめるでしょう。

最低気温が人里で10℃を下回るように

cimg7315-1cimg7317-1cimg7318-1きのう昼近く、雨がやってくる直前の合居川渓谷「いずくら」の紅葉です。おとといお知らせしたようにわずか2日をおいて色づきは真っ盛りとなりました。

 

cimg7321-1北海道は都市部へも降雪となりましたが、村も寒気の南下でいっきにこの季節らしい風が肌につたわります。妻が育てるサザンカの花もつぼみを開き始め、家まわりのケヤキも落葉を見せ始めました。

もうすぐ雪の季節。始末の早い家々では、庭木の冬囲いに手をかけた方々もちらほらと見られます。