皇居のお堀通りをひと周り

都内での会議や国会・省庁への要望活動、以前は度々の総理官邸への要請行動などの際、こちらが主に泊まるのは、永田町や霞ヶ関、町村議員会館に近い半蔵門の2つのホテルでした。

そこは皇居のお堀に近く、行動時間に余裕や間があったときはよく歩道を散策し、お堀沿いの景色ながめをした20年間でした。

今回も、7日の会議が朝早くからだったことから前日に都内入りとなり、夕食前の時間をその散策に費やしました。ただ、この日はお天気もよし、時間もたっぷりとあったので、「皇居のお堀を一周してみよう」と、はじめてのちょっぴり遠距離歩きです。

「このコースをまわるには、マナーがある」ということを、歩きの後半で看板をみてはじめて知りましたが、そのマナーとは「周回は反時計まわりに進む」ということです。これまでもあそこを周回ランしている方々を何度も目にしていました。なるほどそういえばランニングも散歩も土地の人々の多くは同じ方向に向かって進んでいました。進みが同じ方向だとすべてがトラブルなくまわるという理由なのでしょう、納得でした。もちろん、用務での移動や、短距離の散策までそういうマナーが厳しくもとめられるということではないでしょうが。

とにかくそういうことで、マナーを知らずに時計回りに通りを一周してしまいました。出発はもちろん千鳥ヶ淵の半蔵門。過ぎ具合のサザンカの花、桜の根元周りに植えられた花たちや、老いた桜の幹にとりついたサルノコシカケ科のキノコなどをながめて進みます。

春には桜花で名のある千鳥ヶ淵もいまは静寂、お堀の向こうには国会議事堂も。お堀まわりのあちこちでは、陸にあがったカモたちが草の実などをさかんに食しています。

景色に派手さのない冬ですので、歩道脇に時々見られる枯れ草も時々わたしの目を引きます。北の丸公園から竹橋、平川門、気象庁前を通り大手門までがこれまで一度も歩いたことのないコースで、大手門では歩道に埋め込まれていた秋田の花「ふきのとう」のプレートをゆっくりと見つめました。秋田の花標はなぜ大手門そばとなったのでしょうね。

そういえばお堀周りの歩道には山形の「紅花」をはじめ各都道府県の花のプレートが所々で見られます。今頃になって、このことにもはじめて気づきました。距離およそ5㌔のこの歩道には47都道府県の花標と、地元千代田区の花標などが約100㍍毎にプレートにされ埋め込まれていて、タイル版のその花標は「花の輪」と呼ばれていることをもです。

東京駅近くの二重橋前から桜田門を経て半蔵門まではなじみのコースと風景です。翌日に「北方領土返還要求全国大会」が開催される国立劇場前には、梅でしょうか、花開き始めている木もありました。途中、麹町のホテル街裏方面にも立ち寄りましたが、ここの界隈にもいろんな梅の花が咲き始めていました。

九段方面までは行きませんでしたが、ぐるっと早歩きで一周したら1時間を少し超える時間を要しました。靴もこういうときの歩き専用ではなかったので、足はかなり疲れましたが、こちらにとっては貴重な体験のひとときとなりました。スマホの歩数計はあちこちに立ち寄った分もふくめて8500歩ほどに。この日の合計歩数は13,000ほど。今回は特別な歩きですが、東京行きは、いつも「歩く」ということを頭に入れなければならず、その点でも健康な体が大切となります。