西和賀町の農家に学ぶつどい

27日、恒例の農業を語るつどいが開かれました。

村の担い手農業者組織「田畑会」の主催で毎年この時期に行われている行事です。

つどいは講演と懇親の二部構成。今年の講演は、お隣岩手県西和賀町のやまに農産(株)代表取締役・高橋医久子氏によるもの。高橋氏は「わらびとカシスふたつの日本一を目指して」を演題に熱く語りました。

高橋氏は、昭和29年生まれの63歳。会社の社長として農産加工品の開発をはじめ「おもしろい、やりがい、利益」をキーワードにくみたててきた経営の大筋を説明しました。

当日は、同じ会社の常務に就いておられる夫の明氏(元町議)もお越しになり、懇親の場でもみなさんと交流を深めあうことに。

わが集落と隣接している西和賀町(合併前の湯田町)は、木材業、林業労働や国有林利活用によるつながりをふくめ昔から村と集落にとってなにかと縁の深いところ。しかも、奥羽脊梁の豪雪の土地として共通の条件にあるだけに、よく知られた先進的な医療政策とともに、豪雪のなかでの農業振興ということでもずいぶん教えられることが多い自治体です。

全国には、国内有数、ということは世界有数の豪雪の土地で、その条件を活かした意欲的な農業振興をはかっているところがたくさんあります。たとえばトマト産地として名が高い山形の大蔵村、農業の町として知られる新潟の津南町などは、町や村をあげて豪雪の条件をプラスにとらえ奮闘されている典型でしょう。西和賀町もそうですし、秋田でも、個々の経営体として、雪とまみえながら高原で牧場経営と加工品の生産販売、観光にまでむすびつけ活躍しておられる仁賀保高原のT牧場さんなども、私はその一つとみています。

今年もすでに各集落で2㍍前後の積雪となったわが村もそれは同じで、古くは繭の生産や葉たばこ生産で全県一の規模を誇った歴史があり、今は今で、食味抜群のお米や名産のトマトなどは豪雪の村だからこその高い評価を誇ります。りんどう、いちご、菌床しいたけ、肉牛、そしてこれはまったくの自然からの贈り物となる山菜や天然キノコも、豪雪とブナやナラ類をはじめとする落葉広葉樹林、広い牧野がある土地だからこその特産物です。農家、経営体個々の特性にそって、ぶれずに試され済みの作目に地道に力をいれ、あわせて新しい分野の開拓も見すえる、村農業発展のカナメはいつもここら辺にあるのでしょう。

▼2枚目の写真は、強烈寒波最中だった26日の入道地区です。27日、28日は、その寒波がもたらした雪下ろし作業が村のあちこちで見られました。わが家も、童たちをまじえながら、歓声にぎやかな雪下ろしの休日となりました。