「ここは、オレの棲む山だぞ」の皮剥ぎ跡

5日午前、湯沢雄勝農業者大会が20日に開かれるのを前にしての最後の幹事・実行委員の合同会議へ。午後は国道342号に関する期成同盟会の件で一関市役所のみなさんがおみえになり同盟会の監査。昨日午後は、地元選挙区出身代議士の国政報告会へ出席。

342号はわが村を経て岩手・宮城の三陸沿岸を結ぶ重要ルート。東日本大震災の復旧復興でも人の往来、物流の要として大きな役割をはたしました。三陸沿岸、仙台圈、平泉などから須川温泉につながる観光道路としての役割も大きく、岩手側の山岳ルートの改良が進めば、栗駒登山、須川高原と須川温泉の観光を楽しめる方々はさらに増えるでしょう。

農業者大会を準備する会議前「サクランボの色づきがこんなに早いのは記憶にない」などと、サクランボ農家のあいだで話題になっていることが語られました。

野も山も、春以来の雨少なし天気で草木の成長がとても早くすすむ年となっているようです。たとえば山も、いつもならこれからまっ盛りとなるタケノコが、もうほとんどの採り所では盛期を過ぎ、今は雪解けの遅いごく限られた範囲や標高の高い山に向かわないと上質クラスは採れなくなっています。

週末、こちらが向かった村内のブナ国有林も同じで、雪の吹きだまりが遅く残っている箇所にかろうじて食べられるタケノコがあり、ほとんどは立って(過ぎて)いました。

CIMG9970-1目立つのはクマの足跡と糞、立ち止まってタケノコをまとめ食いし残した皮の跡。「おっ、これは最高級がありそうだぞ」とようやく太いタケノコを目にしても、そこはほとんどクマにお先に食べられています。かれらは、タケノコ山の具合をよく知っています。

盛りのタケノコがあるところ、太い高級品があるところにはクマが棲みついていると思ったほうがよさそうです。もし新しい食べ跡があったら、そんなに離れない場所で彼らは休み、人の声を聞いているはずです。プロの山菜採りの方々、クマの恐ろしさを知る方は、こういう時は声を出し、その場からなるべく離れます。

タケノコを食べながらでしょう、サワグルミの木の皮をいまいま鋭い爪でバリバリに掻き剥がした痕も目にしました。糞の跡もそうですが、「ここは、オレの山だぞ、気をつけろよ」といわれているような、そんな爪跡です。越冬穴に入る直前の初冬や、冬ごもりから出た直後ならよく木の皮を剥がした場面を目にするのですが、初夏の今、こんな仕業をなんで行ったのか、何かクマさんにとって気にくわぬことがあったのかもしれません。

CIMG0001-1CIMG9974-1▼さて背にしてきたタケノコが到着したわが家。タケノコは妻がすぐに瓶詰め作業。冬は、サグ(エゾニュウの仲間)などといっしょに「でごじる(無理してたとえれば、おでんみたいな料理)」の欠かせぬ具としてわが家の食卓に再登場します。
▼村はガザキ(タニウツギ)の花がまっ盛り。まれに白花のガザキも目にします。