積雪深を測れるアメダス設備を

陽射しのあるお天気など予想だにしなかったのに、きのう日中とくに午前は比較的おだやかな晴れ空も続きました。

成瀬川ではしばらく前からハクチョウたちの姿が見え、時々わが家前の桜渕方面(夏に童達の水浴場となる渕)からも鳴き声が聞こえることもありました。「もしかしたら、今日あたりはいるかも」と河川敷を少し歩き渕をのぞいたら、いました2羽のハクチョウが。

つがいなのでしょうか。何を食べているのかわかりませんが、この大きな体を維持できるエサを川筋のどこかで得ているのでしょう。

河川敷の伏流水が湧く小さな窪地には、時々紹介している冬でも緑の絶えないクレソンやノゼリ、ほかの雑草などが見られます。その緑(とくにノゼリや雑草)や砂(砂嚢用)をもとめてくるヤマドリたちの足跡が雪原にはいっぱい着いています。

流れが見える窪地近くまで寄ったら、ドドドドドーッの羽音とともにオスヤマドリが一直線に飛び立ち、一瞬のうちに見えなくなりました。いつ見ても、「あの大きな鳥ながら、よく、瞬間的にあんな早さで飛び出せるもの」と、野の生きものたちの力強さに感心してしまいます。ハクチョウが水面を蹴り、飛び立つ瞬間もダイナミックですね。

▼我々は以前から、村に設置されているアメダスには積雪深計がないことを問題視してきましたが、今冬の豪雪でその課題を解決しなければならないと痛感し村側にその旨を年末に伝えたことはご承知のとおりです。そんな中、きのうアメダスについての詳しい内容資料を読みました。それによると、県内には37のアメダス観測所がありますが、そのうち11観測所は降水量を観測種目とする有線ロボット雨量計だけ(積雪深計はない)の設備ということのようです。

わが村も、その積雪深計のない県内11観測所のうちの1つに入っています。気象庁のホームページによると、「アメダスは1974年11月1日に運用を開始して、現在、降水量を観測する観測所は全国に約1,300か所(約17㎞間隔)あります。このうち、約840か所(約21㎞間隔)では降水量に加えて、風向・風速、気温、日照時間を観測しているほか、雪の多い地方の約320か所では積雪の深さも観測しています。」という内容が記されています。

「雪の多い地方では積雪の深さも観測している」ということですが、県内にある降水量だけを測定する11観測所地点をみれば、東成瀬村田子内、由利本荘市笹子(じねご)など、役場所在地、集落のある地点で県内最大クラスの積雪量を記録する地点や積雪量の比較的多い地区で、そこにはアメダスはあるけれども積雪深計の装置はないということになります。国、県としても、積雪の実態をより詳しく把握し行政運営に資するうえで、県内のこれらの地点でも積雪深が計測できる設備をぜひ導入すべきであり、今後の雪対策課題としてとりあげなければとあらためて思ったところです。他県の雪の多い市町村でこういう事例はないのか、少ししらべてみようと思います。

昨夜からまた積雪がいっきに増しました(我が家付近で250㌢前後はあるのか?)。早朝の道路は時折視界が遮られるほどの大ブギ(だえぃぶぎ・猛吹雪)となっています。戸や窓にも吹雪が張りつき、家の中から外への視界はここでもみな遮られています。日中も警報級の可能性がある大雪が予報されています。まさに寒本番がいよいよやってきました。

取水口ゴミ除去ついでに郡境尾根へ

15日、豪雪対策や村の新型コロナ対応などに関する情報を各議員に周知するための打ち合わせを事務局長と朝一番で行い、早速必要な情報を午前中に議員に届けてもらいました。

豪雪対応では、この日災害救助法の適用期間延長を国が決めたことにより、15日に期限切れということで進めていた県内の救助作業も、ひきつづき同法適用下で行えることになりました。全国の豪雪被災地の現状は、10日間ですべての救助措置を終えるのは無理であり、延長は当然のことです。新潟を含む今回の豪雪対応の災害救助法では、そうした適用延長要請が国会の災害対策特別委員会理事懇談会でも議論されたようです。

ところで、全国的な新型コロナ禍のなかでの豪雪対策本部設置という特殊な環境下にあり、豪雪対策を円滑にすすめるためにも新型コロナ感染症防止は極めて大切です。4日の議会の招集会議のあいさつでも私はそのことをとくに意識しました。

議会は、これから当分の間、来客の方へのお茶なども取りやめとしました。マスクを外して会話する時間をつとめて減らすためです。出入りの際の消毒もさらに励行し、議員が関係する機会があるかもしれない飲食をともなう各種集いについても、感染防止のうえで厳粛な対応ができるようお互い今後も気を引き締め合わなければと思います。議会事務局では、職員の自主的判断で、対面時だけでなくパソコンなどに向かう事務作業時もマスク着用がすでにされています。対面の際だけでなく、人の出入りのあるどこの室内にもウィルスが漂っている可能性が今はあるという認識が必要なのでしょう。

▼役場での朝の打ち合わせ後、「雪が落ち着いている間に」と、消雪処理にも引水している用水路取水口のごみ除去に雪原を向かいました。この用水路は、いつも記すように、集落の基幹水路「遠藤堰」の補助水源となっていて、遠藤堰へ岩井沢から引水できる唯一の水路です。

前日の雨などもありまたこの日は晴天でしたから「雪は締まってそんなに歩きにくくはないだろう」と思いましたが、カンジキを着けいざ雪原を歩き出したら意外にも足が雪に深く沈みます。雨で雪の上層が薄く固まった面もあり、こういう雪原は歩きにくくてやっかいです。そのため杉林のあるところはなるべく林内を選んで歩くようにしました。杉の枝に着いていた雪が落ちる林内は、その落下した雪で雪面が堅く締まり歩きやすいからです。

雨天の後でしたが、沢の水量は前回ゴミ除去をした時よりもぐんと減っています。季節はこれから寒本番。河川の水量が秋と同じように一年で最も少なくなる時なのです。ゴミ除去を終え、沢の砂利や石を寄せて取水量を増やして後、もう一方の沢(八卦沢)の取水口点検に向かうついでにいつもと逆コースで岩井沢から郡境の尾根に上がり、八卦沢に下るコースをとりました。

尾根近くの一部には直角に近い急斜面もあり、腰ほどまで沈む深い雪を手ではらい時々迂回もしながら上がりました。岩手山は雲に隠れて見えませんが、晴天下なので近くの焼石連峰や村の椿川大柳方面は遠くまで眺めが利きます。和賀山塊や真昼岳は真白き頂が目に入ります。

途中、この山の主みたいになっていて毎年目にしている(顔の毛色の特徴でほぼわかる)大きなカモシカともご対面。また、クマタカが眼前の林の間を何度も旋回している様子も遠目で確認。写真にできるいいチャンスを見つけることができぬままでいたら、そのクマタカが旋回している直下の雪原からオスのヤマドリが勢いよく羽音を響かせ飛び下りました。クマタカは、ヤマドリがいるのをわかっていて襲う寸前だったようで、こちらがいるために気をそがれ、ヤマドリを捕獲損ねたようです。もう少しこちらの歩きが遅ければ、ヤマドリを捕らえた直後のクマタカと出会えたかもしれません。写真はまったくボケていますが、そのクマタカの輪郭がわずかにわかる姿です。ご想像ください。

そんな一コマ、二コマの生きものとの出会いの後、尾根のブナ林を歩き、横手市山内の三又集落を眼下にしてもう一方の取水口がある八卦沢に下りました。

この沢にある田んぼは、時々記すように水稲の作付けが2年ほど前からすべて途絶え、耕作されなくなった農地は夏の間には荒れが目立ちます。荒れていないのはかろうじて集落のKさんが耕し続けている農地だけ。でも冬になれば、荒れた農地も耕している農地もみんな雪に覆われ区別はつけにくくなります。ただ、長年荒れた農地では実生から育った樹木が雪の深さよりも背丈を伸ばし、そこはだんだんと農地ではなくヤブから林へと姿を変えている様子だとわかります。村内、県内、全国には、かつて美田・棚田だったそうした農地が沢筋を主にして平場まで増加の一途をたどっているのです。

目視では今冬初の黄砂か?

おととい夕からの雨や雨混じりの雪により路盤に固められていた雪がゆるみました。昨日は、それら重たい雪を寄せる作業に道路除雪スタッフのみなさんは大難儀したと思われます。

雨とやや高めの気温によって屋根雪もゆるみました。落雪構造の建物でまだ大量の雪を載せていた方々の屋根(たとえば我が家前城下公園のトイレなど)も、いっきに雪が滑り落ちました。各地で屋根雪の落下による悲惨な死亡事故や負傷の事例が報道されていますが、こういう積雪がゆるむ天候の時は、落雪構造の屋根はとくに注意が必要です。雪下ろし構造の屋根でも転落事故が県内に頻発しています。こういう時はトタンが滑り落下の危険が増すので、それへも要注意です。

なお、大量積雪に雨天があれば、山や里の斜面、道路法面などからの全層雪崩(ヒラ)や落雪の危険も大きくなります。また、雨で雪が締まった後に今後新雪が多く降ると積雪の層が大きく2つに分かれ、少しの震動やショックを与えただけで新雪が崩れる恐ろしい表層雪崩(ワス)も発生します。豪雪の年の今冬はとりわけそれらにも十分な注意をはらいましょう。

家周りで除雪作業をしながら雪原を見たら、降り積もったばかりの雪がやや赤茶色に滲んでいます。大陸から偏西風にのって飛んでくる黄砂の色と同じですから、おそらく黄砂でしょう。だとしたら、春には少し早いですが、今年最初の目視で確認できた黄砂ということになります。

今日は小正月。あらためて今年一年の諸々の平穏無事をお祈りしたところです。

豪雪対応などで協議

今般の災害派遣による雪下ろし対応に関わることや今後の動きなどについて協議し、全体として村の豪雪対策がより円滑に進められるよう確かな現状認識を共有するため、災害対策特別委員会の副委員長、議会運営委員長との打ち合わせ会議を急きょ昨日午前に開催しました。

こういう非常時だからこそ、各部門・分野で縦横の連携をしっかりとって事にあたる必要があります。意思の疎通を欠かぬこと、方針、計画をしっかりと共有し合えること、これは災害対応のカナメとなるからです。

▼連日イノシシのことを取り上げています。それは、クマと同じで人への危害の恐れ(イノシシは冬季も)がありそれを防ぐためと注意喚起、加えて夏季の農作物被害などを極力防止するために狩猟期間や有害駆除などでいち早い捕獲をうながしたいためです。

昨日は、また新たな目撃情報が寄せられています。目撃されたのは昨13日の朝。場所は谷地地区の産廃処理場。一頭のイノシシで、平地で目撃された後に急なガケ斜面を成瀬川に向かって「考えられないような急な斜面」を下ったようです。ビューポイントなどあの周辺で棲息しているようですから注意が必要です。目撃の方は連絡をいち早くです。

岩井川入道で11日に目撃されたイノシシは、12日午後、猟友会員によって足跡が追跡されました。それによると、イノシシは杉林や沢筋、尾根、雪の比較的締まっている箇所を雪に胴体を沈ませながら歩き、これも考えられないような「雪崩跡の雪のない急斜面」をめざして上がり、岩井沢との境尾根方面に向かったらしいということです。

「2㍍越の雪の中でも、どんどん歩き、イノシシは豪雪の村でも冬を越せる」と足跡を追跡した会員は語っています。いつも記すように人に狩られない限り彼らは豪雪の中でも生きられるのです。だから、動きがのろく行動範囲が極端に制約される雪深い今のうちに捕獲すべきなのです。会員たちはそのつもりでいますから、まもなくいずれも捕獲できると思われます。

菅ノ台まで村内の雪状況を視る

いつものように書類の決済や事務局長と必要な打ち合わせをした昨日。ちょうど昨日は9時半から議会広報対策特別委員会(副議長を含む5人編成)の編集会議が開かれていましたので、会議後に時間をとってもらい「大雪課題」について情報交換をしました。

自衛隊派遣による雪下ろし支援についても、受け入れた側の体制や連絡調整などに課題があったようであり、それらについても議員にいろいろと意見や情報が寄せられています。今後に向け、経緯をよく吟味しそれら課題についても最善の策をはかる必要があります。

その後、成瀬川最上流部の菅ノ台まで村内の雪状況を視察に向かいました。村の簡易積雪量観測でもわかりますが、いつもなら村内で格段に積雪深の大きい大柳地区で今冬はどうしたわけか積雪深が岩井川や椿川地区とそれほど大きな違いが数値上では出ていませんでした。現場で見た感じもほぼそれと同じで、今冬は、岩井川や椿川とあまり変わらない積雪状態になって見えますがどうでしょうか。

それでもやはり村内集落では最深積雪の菅ノ台はこんな雪の状態です。昨日から始まった高齢者世帯で支援が必要なところへの家周りの「軒先雪掘り」の跡や、道路通行者への安全の妨げとなる危険建屋の雪除去など災害救助法にもとずく危険な「障害物の除去」が村の手配で始まっている現場も道すがら目にしました。

◆谷地のトマトハウス施設の骨組みを守るために懸命に除雪をした跡にも立ち寄りました。ハウス骨組みのまわりは、除雪を頻繁にしていてもこんな雪状態で、これから先の積雪がどうなるか心配です。

◆間木の菌床シイタケ栽培施設も、豪雪の年は雪との格闘が最大の課題となることを議会もよく承知しています。雪を吹き飛ばすロータリー除雪機とともに除雪ローダーも購入して経営者のSさんが除雪に当たっていますが、今冬はそれでも間に合わず、業者さんにも度々委託して雪除去をしています。

◆ウルイの牛舎(村指定管理の繁殖牛舎も含む)も軒の破損が随所で見られます。

◆村でも把握しているように、現在住んでいる(通年・夏季だけを問わず)住宅や建屋でも軒などの破損が随所に見られます。なかでも不在家屋や空き家ではその破損がまさに惨状というにふさわしい形で方々で痛々しく目に入ります。写真は、そうした空き家のうちの一戸です。

▼またしてもイノシシ情報です。入道の青少年山の家そばで11日に猟友会員が一頭を目撃しました。目撃した会員の話では、「イノシシは会員を確認すると、襲う態勢で除雪された道路上を会員に向かってまっすぐ走ってきたそうです。会員はとっさのところで襲撃をかわしたようで、イノシシはそのまま林か沢のほうに離れたそうです。「大きかった」といいますから、オスなのでしょう。人を襲うイノシシ、子どもや高齢者、女性だったら無傷では済まず、あのキバで襲われたら命にもかかわる危ないところでした。幸いたまたま目撃、遭遇したのが猟友会員だったから難を逃れたといってよいでしょう。

この大雪ですから、人家近くの雪の比較的少ない里山で彼らは雑草などを食べているようです。今後も、除雪した道路など歩きやすいところに出てくる可能性が大です。発見したら素早く役場か猟友会員、警察などへご連絡を願います。

自衛隊・災害派遣で雪下ろし

9日~10日にかけ陸上自衛隊のみなさんによる災害派遣の雪下ろしが村内でも行われました。すでに県南各市や町で同じような災害派遣が行われています。村も県を通じて申し出ていたもので、8日の県の要請に基づき村内でも支援行動がとられたものです。

高齢者世帯で要支援の家庭を優先対象にし、村内28世帯に隊員135名が支援にあたっていただきました。雪下ろしを頼みたくても業者さん側で人出が足りなかったり、あるいは雪下ろしサービスの担い手が回りきれずに時間がかかるという状態が続いていました。それが当座ほぼ解決されたわけで屋根の雪が下ろされてみなさんひとまず心配がなくなったと思われます。自衛隊のみなさん、ありがとうございました。

連休中は自衛隊の方々のみならず、村内いずこも雪下ろしや除排雪に集中の日となりました。いっきに50㌢や100㌢も積もったり、間を置かずに何日も降り続けられると豪雪になれている我々も「こりゃ、まいったなァ」となります。でも、この連休期間のように日にちに間を置いて30㌢程度ずつの雪降りだったり、今朝のように除雪車出動のない夜間降雪ゼロの日が時々あれば、積雪2㍍をはるかに越えた特別豪雪の村でも雪への不安は少々和らぐものです。

村にも適用となった災害救助法によれば、除雪費など12項目の救助対象事案があるようです。屋根の雪下ろしや、軒に使えた雪の除去も「障害物の除去」として法の適用対象に入るとされます。村は同法を活用し、支援が必要な家庭の避難口確保などのため家周りの雪除去を進める段取りに入っています。内閣府は7日付けで、全都道府県に「今冬期の大雪に係る災害弔慰金等の支給について」の通達を発しています。雪下ろし等の障害事故も重度の障害の場合は対象になります。

▼ところで新たなイノシシ目撃情報です。場所は村内ではなく村内との境に近い国道342号線の横手市増田町上吉野の住宅が並ぶ箇所。8日、村内のSさん(女性)が増田町方面から東成瀬村に車で走行中、国道を走る1頭のイノシシを目撃。イノシシは車道から歩道側に移り見えなくなったそうです。残念ながら撮影はできなかったようです。

2㍍ほどの積雪の中でも、人に狩られない限り彼らは命をつないでいるという証の目撃情報です。おそらく村内の山々に棲息を広め始めたイノシシたちも、2㍍から3㍍近い積雪の中、沢筋など土や水の出ている場所などを辿りながら一頭で、あるいは群れでいまも棲息しているはずです。今冬は、雪上歩きで彼らとのご対面の可能性がかなり高いような気がします。

村豪雪対策会議開く

村豪雪対策本部が年末28日に設置されています。その後も大雪が続き、7日からの寒波襲来予報やこれからいよいよ寒中本番の季節になるということもあり、それらに備えて第1回目の豪雪対策会議がきのう9時から10時まで開催されました。

各集落の代表、議会、消防分署、駐在、社協、建設業協会、伊達堰水利組合、防災指導員に出席案内があり、村の状況報告と今後の対応説明、集落代表からの意見などが出されました。

村からは、災害救助法の適用を県南6市町村のひとつとして要請したことや自衛隊の派遣要請についても報告されました。また、村内3箇所(田子内ミニライスセンターそば川側敷地、岩井川城下公園付近河川敷、椿台鈴木建設工業敷地後部)に雪捨て場を確保し、近く全戸にその周知をはかること。小学校の通学について、滝ノ沢、大橋場、下田、平良、肴沢、蛭川について徒歩通学を止め、保護者の車、村の公用車による送迎のいずれかを選択できるよう近日中に希望をまとめるという報告もありました。

▼会議後には、残していた屋根雪処理を夕方までかけてすべて終了。作業を終える頃から雷鳴がとどろき、わずかの時間に10㌢を越える重たい雪がまた降り重なり、やがて気温が下がるにつれ吹雪模様となりました。夜は大型で強い台風なみ暴風の荒れ狂いでした。それでも、予想に反して夜から朝までの降雪量はそれほど多くなく、今朝の雪寄せ時間は少なくて済みました。しかし、今日これからの降雪がどうなるか心配です。

昨日夕方には「災害救助法が午後4時に適用となったこと。自主避難所を村防災センターに開所したこと。自衛隊への具体的な派遣要請もさらなる状況把握検討後に行われる見込み」などの連絡が事務局長から入りました。事務局長は、豪雪対策会議の内容やその後の動きなどをふくめた文書を夕刻の吹雪模様になってから議員各位へ届けまわりました。非常時なので「情報は的確にいち早く!」ということです。

▼ご承知のように、村議会はすでに年末28日に議会の災害対策特別委員会の正副委員長、運営委員長、常任委員長による会議を開催、4日には全員構成による災害対策特別委員会を開催し、それぞれの段階での雪対応策について村へ意見の内容を提示してきました。

その主な内容は以下のようになっています。それらのうちすでに村や関係機関によって一定の具体化や対応、改善がはかられたものが多くあります。今後も、みなさんの要望や気づいた点を各議員、議会にもぜひ寄せてください。 1月5日現在の役場所在地で201㌢、この時点で48豪雪時をしのぐ災害規模の積雪量です。こういう状況下なので、新型コロナ感染症については豪雪地帯はとりわけ感染防止に最大限の心がけが必要です。豪雪被害防止とともに、よりいっそうの感染防止策にもみんなでつとめましょう。

ほぼ真冬日の晴天下で雪下ろし

役場で事務局長と打ち合わせ後、今日からの週末寒波予報(今度の寒波は、今冬にまだなかった南極のブリザードを思わせるような猛吹雪を伴う大雪可能性が大)に備えて残りの雪下ろしにきのうも一日かかりました。

気温が低いので、落雪構造の作業小屋でまだ雪が滑り落ちない建屋部分がありますが、大きな部分はとりあえず作業を一巡し終えました。「警報級の大雪・猛吹雪の可能性も」という予報通りとなれば、来週もまたびっしりと雪下ろしの日々を覚悟しなければなりません。県内一の豪雪の村にくらしているわけですから、粘り強く、雪とむきあうしかありません。

午後から夕方にかけ、小さな農具置き場の雪下ろしに向かう時も青空と陽射しがいっぱい。しかし、気温は上がらず晴天なのに真冬日に近いままというこれもめずらしい一日となりました。こういう温度状態なので、いくら落雪構造の屋根でも雪滑りの条件がよくない箇所は雪がまだ屋根についたままだったり、一部が残っていたりの屋根が、我が家の小屋だけでなく各地に見られます。

晴天で真冬日ですから、こんな時のジュネス栗駒スキー場は最高の滑り条件なのでしょう。屋根上からも、圧雪していない斜面でスキーやスノーボードを楽しむ姿や滑り降りた跡が多くみられました。

積雪2㍍50㌢をはるかに越えるわが圃場。晴天下でも真冬日なのでこの間積もった新雪が締まらず、小屋に向かう時にはカンジキを履いても足はかなり雪に沈みます。でも歩くには難儀ですが、雪、陽射し、陰など、陰陽と雪がつくり出す景色眺めはなかなかの魅力にあふれています。県境の尾根も、木々に着いた雪が気温が低いために落ちずそのままで、遠くから見てもまことに美しく輝いて見えました。こんな時にその尾根に向かったら素敵な景色がいっぱいひろがっているにちがいありませんが、今冬は、雪作業とのきつい向き合いばかりで、そんな趣味と運動を兼ねた遠出の余裕はありません。

田んぼそばの樹木に着雪した雪は、毎年のように恐竜か大トカゲか何かのハ虫類のような生きものが横たわっているようにも見えます。

夕方になったら気温がぐんと下がり、成瀬川には霧が発生し始めました。こんな青空は、またしばらく眺められないでしょうから、何度も何度も、大切な陽射しを目に焼きつけておきました。

雪が深いので、田んぼの雪原でカンジキ履きで歩き、雪の上に「はる」の文字を踏み込んでみました。厳しい冬ですが、最も難儀なのはあとほぼひと月、それを過ぎれば少しずつ春を感じられる日々となります。「厳しい冬の後には必ず春がやってくる」雪上の踏み跡は、希望の春に向かい「明るく生きよう」という私のメッセージでもあります。

雪下ろし続く

きのうも、農機具格納庫や農作業小屋など、やり残していた雪下ろしの一日となりました。

一部落雪構造の屋根もこれまでに落ちた雪が重なって軒がつかえるようになり、明日からはそれらの雪寄せや雪下ろしにもとりかかります。

作業をしている合間のひととき、青空とともに太陽がいっぱいに輝きました。鉛色の重たい空だけを眺め続けていただけに、ほんのわずかでしたが久しぶりにすっきりした青空とお日様の下、爽快な気分で仕事ができる時間となりました。ただ、年末からほぼ連日の作業なので体はかなりガタガタとなっています。

▼………以下の文は、きのうの議会、開会にあたってのべた大雪に関する挨拶の部分です。2021年の豪雪は、「過去の大豪雪と同じ対処だけでは乗り越えられないぞ!」という思いを込めましたので、ここにも載せておきます。

………昨年は、12月半ばからの異例の大雪となり、雪害警戒部、雪害対策部、そしてついに28日には豪雪対策本部の設置となりました。特別豪雪地帯に指定されている市町村の中でも全国有数、県内一といえる積雪をみる村ですが、年末のうちに豪雪対策本部が設置されるという異例の冬となりました。

議会もすでにこの大雪に対処して、年末28日に急きょ災害対策特別委員会の委員長、副委員長、議会運営委員長、両常任委員長出席による会議を開きました。会議では、雪対策についての村の状況把握の説明を受け、会議で出された当座の対処策、意見などを当局側に伝えたところです。

今日は、この本会議後にも災害対策特別委員会を開催し、現段階の雪対策などの現状と今後のとるべき方策などについて協議予定ですので、よろしくお願いいたします。

年末の特別委員会の会議の際にも申し上げましたが、もし、48豪雪など歴史に刻まれた規模のような豪雪となった場合、あの当時と現在では比較にならないほど多方面への被害影響が予想されます。当時とちがい、車社会があたりまえで、生活スタイル、勤務条件もちがい、なによりも、村全体の高齢化と高齢者だけの世帯の増加により、雪処理への対応に大変な困難をかかえるという現状に我々は直面しております。そして、それに加えて、全国的に新型コロナが益々感染者数を増加させているという、かつての豪雪時とはちがう最大の特徴もあり、それらを念頭においた雪対策が求められております。………。

▼歴史に刻まれたこれまでの豪雪とは社会状況が大きく変わっています。雪への対処も、前例に沿うだけでない方策が我々に求められており、それを強調したつもりです。消防の出初式では、豪雪への対処に加えて豪雪時の大地震対応についても危機管理上「想定外のことではない」という意味で触れました。停電、暖房、避難所設置と運営など、雪のない季節の震災とは比較にならない困難が多く予測されるからです。

村主催の豪雪対策会議が7日9時に開かれるということで、きのう夕方、案内連絡が急きょ事務局長から入りました。

議会始動、通年会期を決め、災害対策特別委員会開催

村議会1月招集会議がきのう開かれ、12月17日までの348日間を会期と決め散会しました。

開会冒頭には、豪雪対策での留意すべき内容などについて若干触れる挨拶をしたところです。

本会議後には、豪雪対応で議会の災害対策特別委員会を開催し、現時点で把握されている雪被害状況などの説明を当局から受け、議員から意見などを出していただきました。対策のカナメは、「これ以上の被害を未然に防ぎ、命とくらし、経営をまもること」であり、一丸となって災害級の豪雪を前提にした備えにつとめる必要があります。

まことに残念ながら気象庁のアメダスがありながら積雪深計が設置されていない村では、村独自の積雪観測に頼るしかありません。村のホームページで発信されているように、昨日時点ですでに役場所在地の田子内で198㌢、岩井川で241㌢、椿台で229㌢、成瀬川最上流部集落の大柳では250㌢に達しています。以後、昨日から雪はほぼ止むこと無く降り続き今日は積雪がさらに増していて、おそらく深い所では3㍍近くになっているものと思われます。アメダスに積雪深計があって報道されるほかの市町村に比べ、その積雪深はほかの観測情報を上回る尋常でない簡易観測数値となっています。

年末の雪害対策部設置の大雪の際、当局側との語り合いで「災害救助法」のことにも触れながら今後の対策について懇談しました。歴史に深く刻まれる48豪雪時などとちがう社会の高齢化や人口減少、ハウス施設など農業経営の構造変化、勤務条件のちがいや車社会など、雪対策の必要な分野が多角化しています。「軒が雪で覆われ、足腰の弱い高齢者が、火災などの際逃げ場がない」などの声もあります。それら全体のことに対処するには災害救助法の適用も見据えることが必要になります。それほどの規模の大雪だということです。

▼昨日午後には、村消防団の出初式がいつもの体育館ではなく役場開発センターで、出席者数をごく限定して行われました。全国的にも県内でも、感染が拡がり続けている新型コロナ防止対策のためです。式典では、長年の功労団員が表彰されました。挨拶ではそのお祝いを申し上げるとともに、尋常でない今年の豪雪に備えた心構えについて、この場でもみなさんへうったえたところです。

村、議会、議員、関係機関、部落・自治会などへ、気づいた点、被害防止についてのご意見などをいち早くご連絡してくださることを、この機会にみなさんへもお願いいたします。

(5日早朝、除雪後に記す)