郡市消防訓練大会、村第3分団優勝県大会へ

29日の金曜日は「東成瀬テックソリューションズ(株)」(略称・なるテック)の成果報告会、同日夜遅くから30日にかけては焼石岳山行、31日は郡市の消防訓練大会と、暑いなか変化の激しい3日間でした。

「なるテック」は、東京で会社経営をしている近藤純光(村の地域おこし協力隊員)さんが昨年10月に新しく村に起こしたIT関連の会社で、村も出資する第三セクターとして設立。

設立後の第1回目の成果報告を行い、会社の姿を村民や地域全体に広く理解してもらうという目的の集いでした。

会社の従業員は村の地域おこし協力隊員でもあり、社長をふくめ現在の従業員は16人。なかにはご夫婦で着任の方もおられます。

メンバーの方3氏によるスピーチもお聞きしました。近藤社長のご挨拶にもありましたが、素直さや新しいことに挑む心にあふれる方々が多いと感じました。人間、とりわけ若い時には「新たなことに挑む」という生き方がとても大切と、私も自分の経験から強く感じます。

とにかく、会社に集う人々が、スピーチなどにあらわされた新鮮な決意、素直さ、実直な姿勢を保たれ、村でしっかりと頑張れるよう、我々も最大限のささえをしなければと思ったところです。

▼きのうは県消防協会湯沢市雄勝郡支部の消防訓練大会へ。

コロナ禍で3年ぶりの大会開催です。村の消防団は、郡市の関係者みなさんの予想のとおり、小型ポンプ操法の部で第3分団第3部(大柳地区)が令和元年度に続き優勝の誉れに輝きました。

礼式の部でも村の第2分団が3位となり、総合成績では村の団が2位の栄誉に。小型ポンプ操法は8月末の県大会への唯一の出場となります。この部では、最優秀選手賞を指揮者の高橋峰さんと佐藤勝也さんが受賞。佐藤さんは横浜から村に移住されて長く、その受賞には多くの注目があつまりました。

礼式の部の優勝は湯沢市消防団川連分団、総合優勝も同分団が獲得しました。暑いなかでの大会でした。出場のすべてのみなさん、その活動をささえるご家族のみなさん、ほんとうにご苦労様でした。第3分団のみなさん、県大会をめざしてまた練習の日々となるでしょうが、体調管理に気をつけられ、県大会でも村の過去の成績を上回れるよう頑張ってください。

▼29日夜10時半に出発した焼石岳行は、地域おこし協力隊の青西靖夫さんと二人の山行でした。青西さんは、栗駒や焼石をはじめとする自然と人々のくらしを主にして村を発信する職務に携わっておられます。

ムリして夜に向かったのは、頂上からのご来光を撮るのが目的。天気予報と行事予定から「この日しか行けない」ということで急きょ山行を決定。そのため、以前から「ご来光登山をいっしょに」と計画していた多くの方々へは連絡をしないままでの山行となってしまいました。それでもごく一部の方々には「急でもよければ」とお誘いしましたが、栗駒登山のガイド予定や焼石登山道路の修復などでその方々もダメとなり、結局、二人での徹夜登山となりました。

満天に輝く星空をながめつつの往路でしたが、「が」の文字がつくように、その星空が、ちょうど日の出の時刻の2時間ほど前から隠れはじめ、日の出の頃はあたりの視界が遮られる状態に。そうです。空は満天の星でしょうが、焼石岳周辺に奥羽山脈特有の濃い霧が発生し、連峰の頂上周辺をすべて覆いつづけたのです。

霧は、日の出が終わり我々が「残念無念」の重い心で頂上を下る頃にすっかりとなくなりました。自然とは人の思いのとおりにはならぬもの。「ご来光」しかも「ありったけすばらしい雲海から登る日の出」をしかも岩手山と早池峰山を背景に撮れる機会というものは、なかなかやってこないものです。秋田側には避難小屋がありませんから、テントをどこかに張って連泊でもしたらむずかしいことではありませんが、今はそんな余裕はなし。たまに行ける時の、お天気とこちらの都合の「運」にまかせるよりほかありません。今回は「運」が我々に味方してくれなかったということです。

「ご来光」の撮影は出来ませんでしたが、夏の花はいずこでも真っ盛り。とりわけ姥石平の花群落は見事の一語でした。「まあ、それだけでも、十分としよう」ということで、ご来光を望めなかった無念を散らそうとしましたが、それこそ徹夜で13時間ほどもかけての歩きでしたので、「残念無念」の思いが今もまだ解けないで少し残っています。なんと、翌日朝の日の出時間、田んぼ見回りに出かけながら焼石連峰方面をながめたら、山々はみんなガス(霧)がひとつもなくくっきり。自然は、我々によほどのいたずらをしたかったようです。それにしてもまたまた強く思ったことがあります。それは、「秋田側登山道の8合目に避難小屋がほしい」です。関係者へのはたらきかけをしようと思います。

事の始終は以上です。ご来光への「無念」の思いをもちながら花や風景に目を注ぎ、時には「ああ、こうして花盛りの景色をながめられるのだから、やっぱり来て良かった」と自分をなぐさめつつ写した山の様子を幾度かに分けてお知らせいたします。今回は、そのダイジェスト版です。